続 岳物語 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087495072

感想・レビュー・書評

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  • R2.1.30 読了。

     前作よりも成長した少年岳が思春期を迎え、大人と距離をとり始める。椎名さんはそんな息子の成長を戸惑いながらも見守っている。
     また、釣りとカヌーという自然の中で遊ぶことが出来る人をうらやましく思う。常に遊び場には困らないからだ。
     岳君がどんな大人になったのかその後が知りたい。

  • 懐かしかった。久しぶりに実家に帰って本棚から持って帰った一冊。
    当時は、社会人になったばかりで岳側の目線で物語を感じてた気がするが、一人息子の父親を20年やった今は、知らずうちにシーナさんの子育てに影響されてたかもと思ってしまった笑
    良書はいつまでも良書なのだ!

  • ちょっと親の干渉が鬱陶しくなる岳のものがたり。
    すごく懐かしさもあるが、今っぽい感じもある(初版1989年!)。核家族構成だけど岳がたくましく育っていくのは周りの人とのつながりなんだろうなぁと思った。

  • そして小学生から中学生に変わろうとも,親と子の関係性は何も変わることがなく,お互いの精神的な依存関係が無く,一個の独立した大人として認め合う関係性が形成される.言うは易く行うは難し.大きくなるにつれ社会との関係が深くなったとき,岳青年はこの国を,そしてこの社会をどのように感じるだろうか.

  • 息子に「面白いから、おかあさんも読んでみたら」と薦められ
    本屋さん何件も探したのに・・・(息子のは点字本なので)
    間違えて・・・続を・・・買ってしまった・・・
    しかし、
    10歳頃から12歳(中学入学式)までの話で
    自我の芽生えというのところです
    思春期のおもしろい話ばかりで、わたし的には正解でした。

    「ああ別にどうということはないよ。もうあいつは自分の生活のペースをもっているから、めしだけくわせておけばあとはお互いに勝手なことをしてる・・・」

    親が何しなくったって 大人になっていくんだな・・・
    私 息子をかまいすぎている気がします (反省)

    そういう 椎名さんも岳くんをかまいたくってしょうがないんだけどね。

  • 椎名さん家の岳の成長物語。
    自立していく息子を前に椎名さんは、どのように対応していくのか。

    楽しく暖かいです。
    岳物語から、椎名誠作品を読み出しました

  • 岳君の成長ぶりが嬉しいような寂しいような。少しずつ大人になっていくんだなぁ。(蔵)

  • 昔、国語の問題集の本文で、岳物語や岳物語2が使われていたのを記憶している。
    岳は、自分というものをちゃんと持っていて、自分で考えて、やってみて、どんどん進んでいける強くて楽しい子だ。
    岳を取り巻く人たちもみんなユニークで、頭でっかちよりも自分で体験してつかみとっていく実力を大切にして生きている、という印象をもった。
    人の魅力とは、その体験の厚みで輝きが磨かれていく。
    そんな気がした。

    親と子はすれ違って、距離が出来ていくけれど、そういうぶつかる経験があるから、他者の立場に思いをはせることのできる人間となるのだろう、と思う。
    いつまでも時間や感情を共有することは難しい。
    しかし、無邪気に笑いあえた時間というのは決して無駄ではなく、その人の人生を支える太い柱になるのだろう、と思う。

    しかし、岳や椎名さんにとって、この現代はどういう風に見えるのだろう。
    野田さんが生きていたら、なんというのだろう。
    あまりにも幼稚な管理社会に成り下がり、すぐに「危ない」と様々なものを禁止し、縛りあい、安易に「ルール」を求め押し付けようとする。
    岳のような生き方や育ち方と真逆の現代。
    現代の方が進んでいる、とは私には思えず、本当の意味で人間の知性や能力を発揮できるのは、多少の危険も受け入れて体当たりしていく岳のような生き方・育ち方のように感じる。

  • 岳が小学生から中学生になり、成長していく姿。
    とても新鮮で、逞しい、立派な少年・岳。
    実話であるということにさらに引き込まれ、
    野田さんのWikipediaの記事を見たときには
    ただただカッコいいな、って思った。

  • 岳物語の続編。どのような時間を息子と過ごすか。関わり過ぎてもダメだし、関わり過ぎなくてもダメなんだろう。そのバランスを悩むのも、大事な時間なんだろうね。こんな時間もあと数年かなとしみじみ思う。。

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著者プロフィール

1944年生まれ。作家。1988年「犬の系譜」で吉川英治文学新人賞、1990年「アド・バード」で日本SF大賞を受賞。著書に「ごんごんと風にころがる雲をみた。」「新宿遊牧民」「屋上の黄色いテント」「わしらは怪しい雑魚釣り隊」シリーズ、「そらをみてますないてます」「国境越え」など多数。また写真集に「ONCE UPON A TIME」、映画監督作品に「白い馬」などがある。

「2012年 『水の上で火が踊る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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