幻の翼 (百舌シリーズ) (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
3.50
  • (19)
  • (63)
  • (84)
  • (10)
  • (1)
本棚登録 : 430
感想 : 48
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087496130

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 前作の荒々しさが消え、展開そのものは大人しくなった。

    明星は普通の女性になり、倉木もスーバではない、ちょっと強めの人間になり、大杉も常識の範疇に収まる。

    前作では、「百舌」がかっこ良かったが、今作では匹敵するダークヒーローはいない。悪者もあっけない最後だし、俗物的人間である。

    まだ続きがあるようだが。どうなるのだろう。

    それにしても、25年間積読状態っていうのはどうなんだろう。

  • 最高です。

  • 『百舌の叫ぶ夜』の続編。倉木、明星、大杉らが相変わらず頑張る。

    かつて、能登の断崖に消えた“百舌”は復讐を誓い、北朝鮮の工作員として、日本に潜入した。
    稜徳会病院で起きた大量殺人事件は、明確な理由もなく突然の捜査打ち切りが発表され、背後に政治的な陰謀がからんでいるのではと、取り沙汰されていた。
    捜査に当った倉木尚武警視は、大杉良太警部補、明星美希部長刑事などと共に闇に葬られようとする陰謀を執拗に追う。

    百舌が再登場。とはいえ、前回のように「主役級」ではなく、暗躍して最後に暴れる感じ。
    倉木は明星と結ばれつつアルコール依存症扱いされてロボトミーされそうになるという、結構大変な役回り。
    主役と言えるのは明星で、倉木をモノにするわ女子高生を一喝するわ単独で病院に侵入するわお色気ムンムン出すわの大活躍。
    今回の事件を引っ掻き回した張本人とも言えなくもない。
    大杉は頑張った。娘を拉致られた挙げ句に侮辱されても耐えたし、明星絶体絶命のピンチにも駆け付けたし。
    んで今回、津城が相変わらず飄々と立ち回るのだが、最後にその報いが来た感じになる。
    憎めない人物ではあるが、しょうがない感もある。

    最終的には前作より裏で手を引いていた森原氏も表舞台からいなくなって、倉木も実は大丈夫で、倉木と明星がめでたく結ばれて
    全てが平和になった感じ。
    しかしこのシリーズ、まだまだ続くのである。
    可哀想なのは大杉と明星か。(倉木は修羅場好きそうなので可哀想じゃない)

    で、結局百舌(新谷)は死んだって事で間違いない?
    新谷の名を受けた北のスパイは本物の新谷にやられて、普段は古江を装ってた、って事だよね?
    その辺が若干不明瞭。
    とりあえず想像よりも楽しめた一冊であった。


  • ドラマを見た後でしたので、キャラがみな俳優さんたちのイメージと声で動き回り凄い勢いで読み切ってしまいました。でもそうでなくてもリーダビリティはさすがだと思います。前作同様血生臭いシーンがたくさん出てきますがそれでもすごく面白かったです。その勢いのままあまり考えずにラストに突入したので真実が大杉の前に現れたとき一瞬なにを言っているのかわかりませんでした。思わず戻って確認してしまったほどです。その後噛み砕いて読むのも楽しかったです。それにしても…ここで?こんなときに?と目を疑ったのは私だけじゃないですよね。

  • 前作に引き続き、図書館で借りた。これも10年以上前に読んだが、久々に読了。

  • 安定の面白さ。
    病院、警察、暴力団、韓国、北朝鮮…まるで事実みたい。
    幻の翼とは?

  • 何か話が上手く行き過ぎ?で、百舌は?

  • 津城の株がダダ下がり。
    倉木も美希も誉田作品の登場人物と印象が重なる。
    そして私には倉木のどこがそう魅力的なのかわからん。

  • 前回よりもインパクトは少なかったが、面白かった。
    倉木と美希の関係も気になる。

  • 面白いよ。面白いんだけど…。この、ちょいちょい出てくるマッチョ感はいるかなぁ〜

全48件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

逢坂剛
一九四三年、東京生まれ。八〇年「暗殺者グラナダに死す」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。八六年に刊行した『カディスの赤い星』で直木賞、日本推理作家協会賞、日本冒険小説協会大賞をトリプル受賞。二〇一三年に日本ミステリー文学大賞、一五年には『平蔵狩り』で吉川英治文学賞を受賞。「百舌」シリーズや「長谷川平蔵」シリーズなど著作多数。

「2022年 『最果ての決闘者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

逢坂剛の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮部みゆき
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×