ペンギン村に陽は落ちて (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 174
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087498394

感想・レビュー・書評

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  • 《目次》
    ・「序文」
    ・「ペンギン村に陽は落ちて――前編」
    ・「愛と哀しみのサザエさん」
    ・「いつか同時代カンガルーになる日まで」
    ・「キン肉マン対ケンシロウ」
    ・「連続テレビ小説ドラえもん」
    ・「ペンギン村に陽は落ちて――後編」

  • 雑学だと思い手にしたら、小説だった。
    折角だからと読んだが、特に誰かに勧めることはないだろう。

    まず希望から言うと「序文」は、最終章で回収して欲しかった。
    それでも読みたいと考える方は、「ペンギン村に陽は落ちて」の前編と後編だけでいい。
    ここにはサイレントヒルに彷徨いこんだ感覚と、似た印象を得ることだろう。
    場合によっては、教訓や哲学と言ってもいい。

    ただしその間に挟まれた幾つかの短編は、貴方を失望させるかも知れない。
    もしくは、怒らせてしまうだろう。
    というのも、ジャンプのキャラクターに限らずサザエさんやドラえもんまで登場しているのだが、どれもが悉く崩壊している。
    その珍奇な寸劇には、山場などないし当然意味なんかまるでない。
    いくつかトリッキーな文章もあるが、きっと嫌悪を抱くだろう。

    文章書きを目指す方には、短い文章で何かを仕掛けるヒントにはなるかも知れない。

  • 柔軟すぎて、柔軟すぎて、幼子が、輪ゴムを焼きそばに、粉石けんのスプーンをシャベルカーにみたててままごとしているような小説。こんな例えになってしまうほど、高橋ワールドは凄い。
     キングギドラの「作者の意図、仕掛け、はったり、読者へのサービス」を読み取れる域までいかない。読み手の私に問題あり。
     幼子とつきあうに似た楽しさとシンドさ。

  • 有名な漫画やテレビのキャラクターが登場するパロディ。はちゃめちゃであると思うのだけど、すとんと落としてくるような面白い作品でした。ただし意味はよく分からない。

  • 【あらすじ】
    ある朝、一隻の宇宙船がペンギン村に不時着して、その中からニコチャン大王が部下を一人連れて降りてきた…。
    この本に登場するのは則巻千兵衛博士、ドクター・マシリト、鉄腕アトム、キン肉マン、サザエさんetc。
    ポップ小説の旗手が新しい文学に挑戦する破天荒な痛快ファンタジー。

  • 高橋氏にすればまだわかりやすい作品であるが、それでも時代はポストモダン。すごいぞポストモダン。わけわからん。

  • 面白いというには、俺は年をとりすぎたし、もう21世紀なんだよな。
    ♪ノスタルジーイーイーノスタルジーイーイー

  • 高橋源一郎初読。
    ガラスの仮面のパロディが面白かった・・・

  •  アヴァン・ポップの極ですね。文学的な臭いはしません(夢のくだりはあるいは、するかもしれない)。とにかく往年のアニメキャラクターがスラップスティックなギャグをかまし続けるのだけれども、その中で「さようなら、ギャングたち」に通じる独特の悲壮感が漂っています。

  • ガラスの仮面のパロディが最高に面白かったので、これだけでも是非読みましょう。
    埋もれさせてはいけない怪作。

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著者プロフィール

作家・元明治学院大学教授

「2020年 『弱さの研究ー弱さで読み解くコロナの時代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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