フェミニズム殺人事件 (集英社文庫(日本))

  • 集英社 (1993年2月19日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784087498929

作品紹介・あらすじ

夏の南紀、サロン的雰囲気にみちた高級リゾートホテルで起きた連続殺人。警察の厳重な警戒の中、また1人、密室殺人の犠牲になる…。奇抜なトリックを駆使した推理小説。(解説・野口武彦)

みんなの感想まとめ

知的でユーモアに満ちた会話が繰り広げられる南紀の高級リゾートホテルを舞台に、フェミニズムをテーマにした連続殺人事件が展開します。登場人物たちの華やかなファッションや豪華な料理が描かれ、読者はその魅力的...

感想・レビュー・書評

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  • 筒井さん節炸裂。クセがすごい。これは好き嫌いが分かれそう。

    舞台は南紀にある会員制のホテル。
    そこで紳士淑女たちによるフェミニズム論議が繰り広げられ、フェミニズムが原因で殺害されてしまう。フェミニズム満載なのである。
    フェミニンなファッション、とか、フェミニンなイメージ、とかはわかるけど、そもそもフェミニズムってなんぞや?と思って起源や歴史を調べてみました。私って真面目。
    フェミニズムとは…女性解放思想、またその思想に基づく社会運動。戦前や戦後のことまで書かれていてなかなか興味深かった。

    登場人物たちによる知的でユーモアのある会話、モーニングやディナーでプロのコックが用意するおいしそうな料理、それに合いそうなアルコール、その雰囲気に読者は酔いしれてしまう。
    読了後しばらく経ってしまったけどその華美な印象が強すぎて、密室のトリックとか細かい部分は忘れてしまったけど、いいんです。これはフェミニズムを存分に味わう作品だと思えば。
    殺人が起きてそれを知った婦人が眩暈を起こして倒れたり「まあ恐ろしいわ」なんていう会話もまた一興。

  • 事件が起きるまでがちょっと長く退屈になりかけて、事件が起きてからはまあ楽しくなり始めたけど結末が…。『ロートレック荘殺人事件』とは全く違う。

  • 面白かった。筒井康隆の文体がツボだし面白いしで一気に読んだ。犯人全くわかんなかったけど、犯人当てよりも脇の様々な話が面白い。豪華な食事に食欲をそそられ、文字読むだけでビビる華麗なファッションの数々、難しいながらも読み応えのあるフェミニズム論争など。ブニュエルの某作品を彷彿とした。結局フェミニズムとは何なのかはよくわからなかったが、自作の「パプリカ」と「文学部唯野教授」の名前を敢えて出してるところにも意図がありそう。読んでるとよだれの出るミステリーでした。夜食が進む危険な小説。

  • 『文学部唯野教授』の続編なのね。(p.80に言及あり)『幾たびもDIARY』のp.144あたりから、この本を書き始めた動機や経緯が触れられている。イーグルトンの『批評の機能』に刺激を受けた由、「これは『文学部唯野教授』の最終講義としてではなく、新たに一篇の小説として書きたい気分にさせられた」ともあり、これが結実したものと考えられるわけだ。確かに『唯野教授』的に講義+エピソードにするより、こういうストーリーとその中の議論とした方が分量的にもいいのかも。一気に書き上げられただけあって、リズムと統一感があって佳作。

  • 南紀・産浜の高級リゾートホテルに滞在する紳士・淑女6名が次々と殺されるという推理小説。随所に筒井流の学識が散りばめられ、フェミニズムを根底にした宿泊者の議論を交え、エンターテイメントとしての面白さに深みを与えている。‬

  • うーーん。すごい良くもなく悪くもなく、普通のミステリーって感じ。
    3つも殺人が起きたわりに話が単調で、宿泊客の話ばかりでちょっと退屈だった。
    でも、真犯人が予想外の人だったのには、ちょっと驚いた。

    小さな町のたくさんの主婦がそんなフェミニズムの考えで、あんな所に売春しに行くかな~?
    とは思うけど。。。。

  • 選ばれた紳士淑女だけが宿泊できる南紀の会員制ホテル。宿泊客は執筆の為滞在している作家・石坂を始め、会社役員夫妻、美貌のキャリアウーマン、地元の名士、大学助教授の6人。サロン的雰囲気、完全密室の中で、三人が次々と殺されます。

    意外にも真っ当な本格派推理小説でした。謎解きもまずまずといった感じでしたが、密室殺人の真相はかなりお粗末で期待外れでした。
    また、登場人物が「フェミニズム」に関して議論するシーンは、著者のフェミニズムへの考え方が垣間見えるようでなかなか興味深かったものの、動機の一因として利用するにはかなり無理があるように思いました。

  • 2014.4.30(水)¥150。
    2014.5.6(火)。

  • 再読。
    本棚見てたらなんとなく読みたくなった。
    3年前に読んだのに、雰囲気は覚えているものの、内容はすっかり忘れていた。
    動機も犯人もなかなかすごい。
    お金持ちの紳士淑女が集まるホテル、プロの支配人、コックのおもてなし。
    こんなホテルに滞在したい。
    ところで、高級・紳士淑女を表現するには、珈琲ではなく紅茶なのだな。
    やはりフェミニズムの意味がよくわからなかった。

    2013.5.3
    再読。1989年の作品。
    南紀の高級リゾートホテルで起こる殺人事件。
    ほとんどクローズドサークルもの。
    タイトルのフェミニズムというのがピンとこない、むしろスノビズムのほうがしっくりする設定。
    犯人は予想外の人だった。

  • 違和感なく楽しめ、かつ良い意味で考えさせられるのは流石だと。以前に読んだのも再読しようと思った。

  • おなかがすく。

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著者プロフィール

筒井康隆……作家、俳優。1934(昭和9)年、大阪市生まれ。同志社大学卒。1960年、弟3人とSF同人誌〈NULL〉を創刊。この雑誌が江戸川乱歩に認められ「お助け」が〈宝石〉に転載される。1965年、処女作品集『東海道戦争』を刊行。1981年、『虚人たち』で泉鏡花文学賞、1987年、『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、1989(平成元)年、「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞、1992年、『朝のガスパール』で日本SF大賞をそれぞれ受賞。1997年、パゾリーニ賞受賞。他に『家族八景』『邪眼鳥』『敵』『銀齢の果て』『ダンシング・ヴァニティ』など著書多数。1996年12月、3年3カ月に及んだ断筆を解除。2000年、『わたしのグランパ』で読売文学賞を受賞。

「2024年 『三丁目が戦争です』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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