伊豆の踊子 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087500011

感想・レビュー・書評

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  •  集英社文庫2008年「夏の一冊」フェアでの企画本。
     川端康成の名作『伊豆の踊子』のカバーイラストを、『ジョジョの奇妙な冒険』で知られる漫画家、荒木飛呂彦氏が描いたというアグレッシブな逸品である。

     手にとった感想は「おいこれ、第何部だよw」だった。
     川端の描く踊子の汚れを知らない美しさが、新手のスタンド使いにしか見えない不思議。カバーイラストというのはとても大事なんだな。

     本編を一度どこかで読んでいる読者か荒木ファンにはオススメする。だが未読だったら悪いことは言わない、別のバージョンを一度読んでみるべきだ。そのうえでギャップに萌える。これが本書の読み方だと思う。
     なにしろ某サイトでは「伊豆のJOJOり子」とすら呼ばれていたんだから(笑)。

  • 伊豆の踊り子は1度読んだだけでは、何がそんなに悲しいのかよく分からない気もしたが、橋本治の解説を読んでその時代の風俗とか社会的な背景を少し理解できた気がした

    温泉宿という話の女の人の艶かしさが良かった

  • もう15年くらい前。まだ私もみんなも今より若かった頃、家族と「伊豆に旅行に行きたいね」なんて話していて「では伊豆の予習に読んでみよう、表紙の感じも面白いし…何よりこれが自分の初めて触れる川端康成の話だ!」と購入してそのままだったもの。

    あれから年月が過ぎて自分も歳を重ね、旅行の話をしていた家族もいなくなってしまった。
    「伊豆の踊り子」は瑞々しさを感じる話で、あのとき読んでいてもあまりわからなかったかもしれない。いまならこの話の美しさや、踊り子や主人公の心の動きを察することができる。

    そして「伊豆の踊り子」以上にシンパシーを持って読み、頭から離れないのは「十六歳の日記」である。この作品こそが、私を川端康成をもっと知りたいという気持ちにさせるものであった。読めてよかった。

  • 先月読んだ雪国に続き読了。
    雪国を読んだ時よりは川端康成の書く文章に馴れてきて、結構趣を感じられた気がする(?)
    読んでみての発見は、川端が日本女性独特の美しさを描写するのに長けすぎている…!ということ。
    これは雪国を読んだ時には気づかなかった。
    出てくる女性たちを儚くも一番綺麗に描いているのが川端作品かも、と。
    正直今回も「川端康成、わかんねぇ…!!」って思う回数の方が圧倒的に多かったんだけども、川端の作品って読み終わった後に謎の感慨があるのが不思議。

  • 以前から所持していたものの、荒木先生の表紙で買ったので、カテゴリーは「荒木飛呂彦」で。

  • 本屋で出会った瞬間、多分誰かが「ザ・ワールド」を呼んだんだと思う。それでその十秒後に、多分誰かが「キング・クリムゾン」を発動したんだと思う。気づいたら、お金払ってたし。ジャケットのインパクトが強すぎたけど、中身ももちろん面白かったです。

  • 死体紹介人がいい。

  • 読もうと思った理由
    ・有名な作品だから
    ・表紙が荒木先生のイラストだから

    感想
    1.短い
    40ページくらいの作品なのですぐ読めた。

    2.文章が綺麗
    言わずもがな。情景が文字に映る感覚。
    東海道、宿場の前提知識が少しあったので助かった。

    3.全く違う2人のラブストーリー
    超インテリ東大生と身分の低い旅芸人
    学生と処女
    そんな2人が旅を一緒にし、
    男は女を性→聖なるものとみなしていき、
    女は男にプラトニックに恋心を抱く
    お互いがお互いの理由で2人は結ばれる事なく別れていく。

    そら当時、こんなん読んだら踊り子にグッとくる人多いわ。

  • 女の子たちが可哀想すぎる
    温泉宿
    お咲が奔放で強そうだけどそれでも可哀想

  • 2023.09.05(火)晴

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著者プロフィール

一八九九(明治三十二)年、大阪生まれ。幼くして父母を失い、十五歳で祖父も失って孤児となり、叔父に引き取られる。東京帝国大学国文学科卒業。東大在学中に同人誌「新思潮」の第六次を発刊し、菊池寛らの好評を得て文壇に登場する。一九二六(大正十五・昭和元)年に発表した『伊豆の踊子』以来、昭和文壇の第一人者として『雪国』『千羽鶴』『山の音』『眠れる美女』などを発表。六八(昭和四十三)年、日本人初のノーベル文学賞を受賞。七二(昭和四十七)年四月、自殺。

「2022年 『川端康成異相短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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