船乗りクプクプの冒険 (集英社文庫 30-A)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087500301

感想・レビュー・書評

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  • 本当に読んだのは新潮社の文庫『船乗りプクプクの冒険』定価280円なり。
    Amazonで出ないのだから、たぶん絶版なんだろな。
    北杜夫くらいの大作家になると、同じ本が時期を変えていろんな出版社から出ている。だからすぐにこういうことになるのだな。
    読んだ本とちがう表紙絵の本の感想を書くのもなんだかなぁ。
    表紙絵の与える本への印象って結構おっきいとあたいわ思うから。

    さてこの『船乗りプクプクの冒険』には、作者北杜夫が堂々といやちょこまかと、登場する。そしてなんとか作者としての威厳をみせようとするのだが、ことごとく失敗に終わる。つまり作者なんてしょせんそんなものさ、とみづからが語っているのである。

    そうして、原稿を取立てに来る編集者というものがいかに怖いものであるのかも、終始書いている。一体全体北杜夫は編集者から借金でもしているのであろうか。それとも何か弱みを握られている、とか。とにかく尋常ならざる怖がりようである。

    まあ、あれだ、できもしない約束をするのが一番いけないんんだろうなぁ、とあたいは思ったのでした。作家の道は厳しい!

    というわけで(どういうわけだ?)この物語は、はちゃめちゃな展開をたどりながらなんとなく、程よくパピーな結末へと進んでいくのでした。

    あたいには、かなり面白い物語でした。まる。

  • あっさり読めて楽しい。
    表紙の絵もなんかいい。

  • 【あらすじ】
    宿題、勉強ああ嫌だ…机にむかうフリをしながら現実逃避のために、頭の悪いキタ・モリオ氏の書いた本を読んだタローは突然不思議な世界へ投げ出された!
    ページを繰った少年は、いつの間にか物語の主人公として大海原にこぎだすはめに。
    そこは奇妙でハチャメチャな別世界。元の世界に戻るためには、物語の中を逃げ続ける作者を捕まえなければ!

    退屈な日常をがらりと変える豊かな空想の世界。

  • 北杜夫といえばどくとるマンボウだが、こちらも北杜夫の世界観を存分に楽しめる

  • 小学生の頃に読みました。

  • 北杜夫さんの独特な文章が、どこかユーモアのあるおじいちゃんのお話を聞いているようで、懐かしさが何故か感じられます。
    自身をキタ・モリオとして登場させるところや、辞書のくだりなどが面白くて読みながら笑ってしまいました(笑)小説でこんなにププっと笑ったのは初めてかもしれません。編集者が出てきたり、締め切りに追われたりと、自身のリアルな部分を登場させているけど、舞台は小説の中ということで、現実と創造の間を行ったり来たりしていてとても好きです。

  • 最後15ページぐらいが良かった。

  • これ大好き。ユーモアがあってどのキャラクターも憎めない。
    子供が小学生になったらあげようと思う。

  • 大昔に読んで、面白かった印象だけが残っていて
    全く記憶にはないものの・・。
    暇を見つけてもう一度よんでみたいな。

  • 高校時代、七つ離れた姉が老人ホームに努めていた。
    その老人ホームが開いたバザーの手伝いをしたときにご褒美でもらったのだが、当時の私には読みづらい内容だったらしく、二・三ページ読んであとは放置。
    読まなきゃな〜レベル④
    (今、確認してみると意外に面白そうだったから)

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著者プロフィール

北杜夫
一九二七(昭和二)年、東京生まれ。父は歌人・斎藤茂吉。五二年、東北大学医学部卒業。神経科専攻。医学博士。六〇年、『どくとるマンボウ航海記』が大ベストセラーとなりシリーズ化。同年『夜と霧の隅で』で第四三回芥川賞受賞。その他の著書に『幽霊』『楡家の人びと』『輝ける碧き空の下で』『さびしい王様』『青年茂吉』など多数。『北杜夫全集』全一五巻がある。二〇一一(平成二三)年没。

「2023年 『どくとるマンボウ航海記 増補新版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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