ポイズン 毒 POISON (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 71
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087507683

感想・レビュー・書評

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  • 数十年ぶりの赤川次郎先生でした。
    沢山の人が死んでしまう割にはサラサラと読めてしまいました。
    これほど完璧な毒だと、殺人に至るまでの葛藤とかが薄れてしまうのかと思いました。
    普段は葛藤とか経緯が恐ろしいのですが、ここまでハードルが下がってしまうことも、それはそれで怖いことだと気付かされました。

  • 1滴で24時間後には痕跡も残さず心臓発作で死亡する‥そんな毒が次から次へと人手に渡る‥もうだいぶ前に読んだことのある赤川次郎さんの作品で、凄くその頃も面白く読めたこともあって手に取りました。やっぱりこういう作風が赤川次郎さんらしくて好きです!自分がもしこの毒薬手にしたらどうか??なんか、考えちゃいます。

  • 一つの毒薬を巡ってのアレコレ。
    びっくりするくらい面白くて、読みやすかった。
    時代を感じる部分はあれど、人の心理は時が経っても変わらない。

  • 完全犯罪を実行できるはずの
    媚薬ともいえるその名も-毒-
    24時間経たないと死なないとなると
    殺人には使えても、自殺には向かない

    そんな薬があったなら
    どう使うのか?
    手にする者の心を侵す
    己を侵す-それこそ毒-

    巡り巡って死を招く物語。
    これを読んだ誰もが使い道を想像するだろう。


  • そんなバカな!?っていう展開が続く、一つの毒薬をめぐるミステリー。
    毒薬に関わった人間はみんな不幸になっていくというのに、開発した本人と、人の手にわたることを阻止しようとする直子は割と幸せに暮らしているという、、、、
    話の内容としては読みやすく、どんどん毒薬の持ち主が変わっていくので頭の中で整理しながら読むのが面白かった。ただ、あまりに突然終わってしまったな、、、という感じはある。
    毒薬の特性の変化についても納得できるとは言えない。

  • オムニバス形式だけど、「毒」でそれぞれが繋がってゆく作品です。
    大前提として「毒」の設定が面白く、一度は考えたことのあるであろう夢の「毒」。
    それに翻弄される人たちも多種多様で良かったです。
    最後にやや物足りなさを感じましたが、私の読解力が乏しいのかもしれません。。

  • すらすら読める。完全犯罪を可能にした、もの。毒。人を殺す者と、殺さない者の境界線はなにか。他人の命を絶ってはならないという常識は、自らの人生、また家族の人生を壊してはならないという制御からくるものなのか。グッと熱くなる展開は無かったものの、あっという間の読了だった。面白い。

  • 一滴で致死量、しかも検出不可能。効き目は24時間後で心臓麻痺。完全犯罪ができてしまう毒薬を手に入れた人の話。
    285ページ。一瞬で読み終わった。

    言いたいことも言えないこんな世の中でこんな毒薬があったら人類は滅亡するだろう。滅亡していないということは現実には無いはず!

    毒というと白雪姫のりんごを思い浮かべてメルヘンな感じかと思ったら全然違った。それでも面白かった。







    以下ネタバレ!!!















    男が恋人を、刑事が容疑者を、スターがファンを、ボーイが客を…と4章あり、1つの毒薬の瓶が手から手に渡りそれぞれの使い道があるのが面白かった。

    娘を見つけて「帰ろう…」と言った父親のセリフと、ボーイの最後の展開は胸が詰まった。

    毒の効き目があるのか試すためとか、そんな簡単に殺してしまうのかと思うほどあっさり毒を盛っていた。恐ろしい。
    完全犯罪が約束された毒薬を手に入れると人間はこうなってしまうのだろうか…?証拠不十分で捕まらないからといって、人を殺した過去を背負って生きていくのは私には無理だ。

    解説から一部抜粋↓
    「作者にいいように翻弄されたくて、本を手にするんですよね。ドキドキハラハラさせられれば、させられるほど、読者冥利に尽きるってものです。」

    まさにその通り。

  • この毒々しいまでのショッキングピンクのカバーよ…
    普段あまり読まないミステリーを読んでみた。
    短編4篇がリレー式でつながっていく物語でとにかく読みやすく、一気に読了。
    毒薬の恐ろしさよりも、毒薬を手にした登場人物たちの
    底無しの憎悪のほうが怖いの、あるあるだな…
    初版1984年で時代を感じる表現はあるものの、今読んでもストーリー的にとても面白いのはすごいなと思った。

  • めちゃめちゃ人が死んでいく

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著者プロフィール

1948年、福岡県生まれ。1976年「幽霊列車」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。『東京零年』で第50回吉川英治文学賞受賞。「夫は泥棒、妻は刑事」シリーズ、「三毛猫ホームズ」シリーズなどミステリーの他、サスペンス、ホラー、恋愛小説まで幅広く活躍。

「2023年 『黒鍵は恋してる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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