ポイズン 毒 POISON (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 803
感想 : 72
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087507683

感想・レビュー・書評

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  • 読んだきっかけはドラマでこの作品を知って、絶対に検出されない毒という設定がとても面白かったので買いました。そして初の赤川次郎作品です。読んだ感想は、事件が起きるたびに毒薬が転々と新しい人に渡っていきそれぞれで全く異なるドラマが描かれているので読んでて常に新鮮で飽きずに最後まで楽しめた。そして毒薬を使った人の人生が狂うというのもまた毒々しい。面白かったです!

  • 2012.11.08

    【経緯】
    赤川次郎作品初見。
    ドラマ化を機に1冊くらい読んでみようと思って

    【感想】
    軽く読める、まとまったミステリーという印象。
    「効果が出るのは24時間後、心臓発作のかたちであらわれる毒」
    犯人だと絶対ばれないなら、いなくなって欲しい人間に軽い気持ちで手をかけてしまいかねない大衆の心理を組み込んでいながらも、何かしらの因果応報が待ち受けているアイロニー。
    毒の渡り方はなんとも予定調和な感じはするけどそこはフィクションのご愛嬌。笑

    【うんうん】
    ・登場人物に愛嬌がある。特に松井先生。かわいー
    ・赤川さんは積極的な肉食女子を可愛く思う傾向があるのかな?
    ・エピローグがプロポーズのハッピーエンドで救いがあって読了感がいい。ユーモアミステリーを意識しているなっておもう

    【冒頭】
    「あなた、誰か殺したい人っている?」

    【内容メモ】
    第一章 男が恋人を殺すとき
    第二章 刑事が容疑者を殺すとき
    第三章 スターがファンを殺すとき
    第四章 ボーイが客を殺すとき

  • 各話から次の話への流れが滑らかで、正に連作短編集という感じがしました。
    証拠を全く残さない毒薬の行方を登場人物達と共に追いかけるうちに、駆け引きだらけの人間関係と毒薬の行方にはらはらしました。

  • わずか1滴で致死量に達し、検出不可能という毒。しかも、24時間経たないと効果が出ない。その間に逃げられる。
    この設定のなかでストーリーを紡ぐわけなのだが、やはり抜群に上手い。さすが赤川先生。
    読みやすく、場面転換が鮮やか。

  • ミステリー短編集

    短編集と言えど、
    一編一編に、とある「毒」が共通して登場する。
    なので一冊を通して、「毒」を巡る物語を楽しめる構成になっている。

    「殺したい人はいるか」
    「文字通り〈誰にもバレず〉に人を殺せるなら、殺すか」
    あるカップルの、そんな不気味な会話から始まる。

    けれど「命の重たさ」「善悪」「自制心」
    そんな重たいテーマではなく。
    ライトなミステリー。

  • ミステリーは何冊か読んでるけど、恥ずかしながら赤川次郎は一冊も呼んだ事無かったなと思い購入。
    下世話なバラエティで見た事があるけど、実際こういう毒ってあるらしいですね。どうなるんだ…と思ってたら、意外にファンタジーでした。女は逞しい。

  • ほぼ20年ぶりの赤川次郎作品。
    楽しくスラスラ読み終えた。
    物語の構成が緻密だけとユーモラスで一級品だと感じた。
    違う作風か三毛猫ホームズシリーズを読もうかな。

  • 今まで人生40年間読まず嫌いをしていた赤川次郎さんの本を初めて読んだ。夏の100冊の景品に釣られただけだけれど、こういうことが起こるのがこのキャンペーンの良さ。
    デスノート世代なので、この手の話を読むとまずそれを思い浮かべて比較してしまうのが良くない癖。
    とはいえ、話の進み方はまったく違う方向である。読みが当たった部分もあれば外れた部分もあるが、最後のオチはなんとなくそうなるだろうな、という感じではある。ただ、発明した教授は毒の弱点を知ってたのではないかと思うんだが、そのへんに設定の甘さが少し。
    あと、瓶のかたちが報道されてしまっていることに時代を感じるな。
    とはいえ、終始非常に読みやすい本だった。赤川さんの本が流行るのも分かる。

  • この本の鍵となる毒は、誰かに飲ませれば24時間後に誰にもバレることなくその人を殺すことができるモノで、その毒を使う殺人者の真理や、被害者に対する憎悪からくる殺人の動機など殺人者側の視点から楽しめる。また、いざ、簡単に人を殺せることになったときに、人はどのような行動、感情になるのかも楽しめる。殺人者は最終的にどんどん追い込まれる立場になるのもまたハラハラして面白い。

  • 殺したい人がいる。証拠の残らない毒を手に入れたら人は殺人を犯すのか。短編集で読みやすい。しかし悲しい結末に胸が痛む。

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著者プロフィール

1948年、福岡県生まれ。1976年「幽霊列車」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。『東京零年』で第50回吉川英治文学賞受賞。「夫は泥棒、妻は刑事」シリーズ、「三毛猫ホームズ」シリーズなどミステリーの他、サスペンス、ホラー、恋愛小説まで幅広く活躍。

「2023年 『黒鍵は恋してる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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