モサド、その真実 世界最強のイスラエル諜報機関 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087507973

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  • 「モサド、その真実」落合信彦著、集英社文庫、1984.09.25
    254p ¥330 C0195 (2024.02.11読了)(2005.04.16購入)(1991.01.25/22刷)
    副題「世界最強のイスラエル諜報機関」

    【目次】
    第一章 イサー・ハレル ミスター・モサドと呼ばれた男
    第二章 メイアー・アミット イサー・ハレルの後継者ナンバー・ワン
    第三章 イスラエル生存の保証人モサド 世界を敵に回しても我々は生き残る
    第四章 ウルフガング・ロッツ 謀略史上、永遠に輝くモサドの星
    単行本あとがき

    ☆関連図書(既読)
    「ユダヤ人」村松剛著、中公新書、1963.12.18
    「離散するユダヤ人」小岸昭著、岩波新書、1997.02.20
    「内側から見たイスラエル」笈川博一著、時事通信社、1994.09.01
    「声の狩人」開高健著、同時代ライブラリー、1991.01.14
    「アラブとイスラエル」高橋和夫著、講談社現代新書、1992.01.20
    内容紹介(amazon)
    四面の敵が、この組織を最強に育てた! 敵対するアラブ諸国に囲まれたイスラエルでは、生存のために世界最強の諜報機関を必要とした。ナチのアイヒマン誘拐やイラク原子炉急襲など徹底レポート。

  •  「陰謀がいっぱい」によると集英社に入社したての若い編集者(ひょっとしたら加藤康男?)がイスラエル大使館に何度も訪れた結果、取材許可を貰ったそうだが、この自称「国際ジャーナリスト」の本が当時は「売れた」ものなので一切触れない。それにしても自称「国際ジャーナリスト」氏が「20世紀最後の真実」なるトンデモ本を書き飛ばしたばかりなのはイスラエル大使館が知っているはずなので、モサドに「南米でユダヤ人と戦っている男達」の情報を伝えなかったのだろうか?いくらメンゲレの死が知られていなかったとはいえ、あの本の「内容」からして大した情報はなかったと思うが。自称「大物のナチ」に取材した「ホロコースト否定論」の次はモサドとは本当に無節操な「国際ジャーナリスト」様だ。
     ハルエルによるアイヒマン拉致についてのインタビュー記事はハルエルに取材しているグイド・クノップの「ヒトラーの共犯者」とは随分と違う。何故こうなるの?「国際ジャーナリスト」氏は「復讐者たち」のような(当時)未邦訳の英語文献を種本にして量産していたとは言え、クノップのように他の関係者には取材しなかったのか、それとも存在自体を知らなかったのか。あるいは当時はハルエルと部下の間に反目がある事が知られていなかったのだろうか。

  • モサドの関係者へのインタビュー。
    片付けしていて見つけたかなり前の本。

  • イスラエルの諜報機関モサドを題材にしたドキュメンタリー。元長官二名と元エリートエージェント一名(+アラブの親イスラエル派将軍)のインタビューを軸にして"スパイ"の世界を描く。

    イスラエルの立ち振る舞いの是非はさておき、彼らの冷徹な、本物だけが持つ凄みが伝わってくるインタビューは、読みごたえ十分。

    1980年代の本ではあるが、彼らの視点を知ることは、現代の中東に対する理解にも通じると感じた。

  • 心に残る一節
    ーーーー
    アイヒマン作戦が最も私の印象に残っているのはそれが危険だったからとか、国際法を犯すほどの大胆なものであったからという理由からではない。あれよりも何倍という危険なミッションはいくらでもあった。あれは危険度が最も低かった作戦とさえいえる。あの作戦が印象に残るのは他の作戦とその性格が全く違っていたからだ。あの殺戮者を犠牲者たちの前に立たせ裁判にかける。そのために彼を捕まえ無傷のままイスラエルに連れ帰る。その仕事をモサドが託されたのだ。これ以上の”ホーリー・ミッション”があろうか。

  • 30年以上前の本なので中東の景色は当時と随分変わってしまったが本書の凄みは色褪せない。

    モサド創設者のイサー・ハレル氏、現モサドの潮流を築いたメイア―・アミット、伝説的モサド・エージェントであるウォルフガング・ロッツ氏という錚々たるメンバーへのインタビューにまずは驚かされる。特にハレル氏がジェームス・ポンドを「稚拙」と一蹴するのは本物ならではの説得力がある。インタビュアーとしての落合信彦氏も緻密な周辺取材と事実調査を重ね十分な勉強のうえ鋭い分析と見解をぶつけて良い回答を引き出しているのも印象的だ。

    本書を読むと日本人にとっては理解が難しい中東問題の「緊張感」が伝わってくる。ユダヤ人国家建国を渇愛しながらもイスラエル・パレスチナ問題を抱え、国境線を隣して抹殺を公言する4カ国に囲まれる複合的且つ非常に不安定な要素がモサドを世界最強クラスの情報機関たるものにしている。ハレル氏がモサドの優秀な諜報機関たる理由を落合氏から聞かれたとき「そうならざるを得なかった」という回答は重みのある象徴的な言葉だ。平和を獲得し維持する対価は決して安くはないのである。

  • 世界最強といわれる諜報機関モサドについて、関係者3名に対するインタビュー形式で書かれた本である。
    モサドがなぜ最強諜報機関といわれるまでになったかが理解できた。
    この本を読み、モサドを生み出したイスラエル、中東情勢への興味を掻き立てられた。
    自分の興味の幅を広げてくれた本として高評価とした。

  • エッセイやインタビュー等はあまり好きなジャンルではないので、はっきりいって全く期待しないで読み始めた。この本、ずっとただのインタビューのみ。
    モサドや中東問題に興味があったわけでも、知っていたわけでもないが、気づくと夢中で読んでいた。この本は1984年発行、2014年に再出版。未だに続いている中東での混乱、内戦、戦争は、本が発行された年と全く変わっていないのではないか。30年以上前とは思えないアットタイムな時事問題とモサドの謎をインタビューという形でありながら完結で読みやすくなっている。この貴重なインタビュー記録は後世に残されるべきで、子供や学生にも幅広く読んでもらいたい。

  • 小学生の頃、こういうモサドの本を何冊か読んで、スゲーって思ったんだよね。
    スパイってホントにいるんだ、って思ったし、どちらかというと、作り物の小説より、現実のほうがスゲーな、現実の話の方がおもしろな、というカンジは、その頃からあったのかもしれない。

  • イスラエルの諜報機関モサドをインタビュー形式で。
    モサド幹部や諜報員の生の声なので迫真に迫ってます。
    モサドが行ったいろいろな活動が克明に記されていますが
    やはりアイヒマン誘拐とウルフガング・ロッツによる
    エジプト諜報活動でしょうか。
    とにかく読んでいると時を忘れるほど
    読み応えのある本です。

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