銀河鉄道の夜

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 909
レビュー : 74
  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087520033

感想・レビュー・書評

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  • 青や橙色に輝く星の野原を越え、白く光る銀河の岸をわたり、ジョバンニとカムパネルラを乗せた幻の列車は走る。不思議なかなしみの影をたたえた乗客たちは何者なのか?列車はどこへ向かおうとするのか?孤独な魂の旅を抒情豊かにつづる表題作ほか、「風の又三郎」「よだかの星」など、著者の代表的作品を六編収録する。
    (裏表紙紹介文より)

    ***

    前々から銀河鉄道の夜を読みたいと思っていて、今回表紙に惹かれて買いました。
    私の中のイメージにぴったりで、これだ!と思って手に取りました。

    さて、「銀河鉄道の夜」はちょっと読みづらくて。
    でもこのお話だけは流し読みにはしたくなかったので、朗読やプラネタリウムに助けられながら読みました。
    音にするとやっぱり違いますね。

    他のお話では「やまなし」「いちょうの実」が好きでした(そして読みやすかった)。
    「ひかりの素足」は哀しいけれど、きちんと読み返したい物語でした。

  • カムパネルラ というボカロ曲がすきで買いました 星海の旅はキラキラしてるけど、切ないですね

  • 古い文体でなかなか読みづらく、長編は『銀河鉄道の夜』のみにとどめました。田舎訛りを戻して、句読点もっと打っとしてほしいっす。

    ともかく。

    文章の中に広がる幻想世界には、ただただ宮沢賢治に脱帽です。

    今でこそ幻想的な世界というのは、実際にCGとなって映画なりで視覚的に見せてもらってます。自分にはその経験があるから、そういう世界が想像できます。それを元に発展させて、新たな幻想世界をつくることができるわけです。

    しかし宮沢賢治。彼が生きたこの時代に、コレだけ幻想的な世界を頭に思い浮かべることが、どうしてできたのかと。しかしそのイメージを「文字」でしか現せられなかったことの、どれほど悲しいことかと。今この世にいれば、彼のイメージは映像として、自分にも見ることができたでしょうに。作家ではなくCGクリエイターとして、世に出ていたのかもしれません。

  • 銀河鉄道の夜を読んで、死物語なのだけれど背景がとても綺麗で主人公と空の旅をしている気分でした。
    でも、夢から覚めて後、一緒に旅をした大切な友達はもういない。
    その現実を知った時は、衝撃だけれど悲しみとは何か感じた。

    またこの本の中に入っていた。よだかの星。
    私たち人間は当然のように物を食べて生活しているけれど
    それは、なにかを犠牲にして生きているということを忘れてはいけない気がした。

  • 読書感想文を書くために読みましたが、この作品の感想文を書くのは難しいですね。
    結局、感想文はほかの本にしてしまいましたが、宮沢賢治の名作を読むことができてよかったと思います。

  • 子供時代に読み損なったので、今更あらためて。
    表題作の「銀河鉄道の夜」は、なにもかもが現れては流れて消えていく幻想的であやふやな夢の世界だけれど、良いことも悪いことも、なにかしらの未来を予感させる。不安定で心許ないジョバンニの揺れは、そのまま賢治の深層だったのかもと思う。

    死んで光になることを選んだ「よだかの星」は、そこしか行き着くところがなかったのかと、現代にも通じるいじめの根深さを思い知る。

    ファンタジーと思って読みはじめて、意外な現実感を突き付けられたように思う。

  • 「やまなし」
    蟹のホームドラマ
    子供たちは春に世界の厳しさを知り
    冬に酒の味を知る

    「いちょうの実」
    いちょうの木についたギンナンたちが風に飛ばされ落ちてゆく前夜
    夢とか不安とか好き勝手なことをしゃべり倒しているという話
    母であるいちょうの木は黙って悲しんでいるばかりだが、そこには作者の教師としての思いが投影されているのだろうか

    「よだかの星」
    世の中にうまくなじめない鳥が星になろうとする話
    そんな生き方しかできない不器用さは愛すべきものだが
    それを不遜と見る向きもあるかもしれない
    一部、独特のユーモアセンスが炸裂してます(市蔵って・・・)

    「ひかりの素足」
    雪山で遭難した兄弟が、気付くと地獄への一本道を歩かされている
    冒頭、不吉の予兆として「風の又三郎」が登場する
    また、ある意味では「銀河鉄道の夜」の陰画であるとも言える

    「風の又三郎」
    親切で頭のよい転校生・高田三郎少年だが
    村のしきたりや上下関係には無知・無頓着であり
    それゆえ周囲の子供たちとうまくかみ合わない
    物語は親の都合で唐突な結末を迎え、すべては迷信に回収される

    「銀河鉄道の夜」
    カンパネルラは一足飛びでいいところに行ってしまった
    どこでレールが別れたのか知らんが
    ジョバンニは再び銀河鉄道の切符を探さなくてはならない

  • [2011.08.26]
    “兄さんの蟹は、その右側の四本の脚の中の二本を、弟の平べったい頭にのせながらいいました。”
    (やまなし)

    おなじ集英社の『注文の多い料理店』のテーマが悪だったのに対し、これは死や別れがテーマだったように思います。よだかの星とやまなしが好きです。風の又三郎に、ちがう短編に出てきた文章がすこしだけ変えられてそのまま使われていたのでびっくりしました。読み取りは難しかったです。
    銀河鉄道の夜は読む度に映像が頭の中で再生されます。いつか映像化してみたい。

  • この小説を読んでると、たくさんの青色が浮かぶ。

    私の中での銀河鉄道は、いつでも夜の世界で星が瞬いて、カムパネルラとジョバンニは無表情で寂しそう、不安そうにしてる。

  • 銀河鉄道の夜が読みたくてどれを買おうか迷っていたところ、
    この綺麗な表紙が目に留まり購入。

    銀河鉄道の夜の内容は凄く考えさせられました。
    私にとってのほんとうの幸いって何だろう、と。
    これは私にとって永遠のテーマだと思います。

    目を閉じればジョバンニやカムパネルラが見ているものが浮かんできます。
    綺麗で切ない世界観に惹かれていきました。

    言葉で表現できない程大好きな小説です。

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著者プロフィール

宮沢賢治(みやざわ けんじ)
1896年岩手県花巻市に生まれる。中学生の頃から短歌制作を開始し、盛岡高等農林学校卒業後、童話を書き始める。1921年に稗貫学校(のち花巻農林学校)の教師となり、詩集『春と修羅』、童話集『注文の多い料理店』を刊行。26年農学校を退職して、みずから農民となり、33年に37歳で病死。主な作品に、童話「風の又三郎」「銀河鉄道の夜」、詩「永訣の朝」「雨ニモマケズ」などがある。

「2019年 『セロひきのゴーシュ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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