高野聖 (集英社文庫 い 27-1)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 58
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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087520347

感想・レビュー・書評

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  • 青空文庫さんにて。もっと読みづらいものかと思っていたため、意外とすんなりと読めて驚いた。表題はラストでそわっと背筋が寒くなった。『外科室』が凄く好き。

  • このお坊さんが彼女に対してかけた言葉が胸に響いて、情けをかけて逃がしてくれたのかな?と思いました。
    引き込まれる話でした。

  •  
    ── 泉 鏡花《高野聖 1900‥‥ 19921215 集英社文庫》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/408752034X
     
    (20231126)
     

  • 読みづらい文章ではあるけれど、この文体で読み通したかった。
    短編なのですぐ読めた。
    泉鏡花は初めて読んだけど、雑司ヶ谷霊園でお墓参りをしたことがあった。
    もっと他の作品も読んでみたい。

  • 有名作家の有名作品だが、古文調の文体がなかなか頭に入らず
    読み易いとされている作品でこれだから個人的には合わないのかも

  • 明治20年代の作品などなので、正直文語体なので読みづらかった部分もあった。

    作品そのものは脂身のない、肉肉しさがあり江戸文化の香りを残していると思う。

    尾崎紅葉などを、読んでから、もう一度読みたい。

  • 3.83/525
    内容(「BOOK」データベースより)
    『飛騨から信濃へ、峠道をたどる旅の僧が、山中の一軒家で一夜の宿を乞う。その家には美しい女と、その亭主が住んでいた。近くの流れに案内された僧は、女に体を洗われ、花びらに包まれたような気分になる。その夜、僧のまわりを無数の獣の気配がとりかこむが…。表題作『高野聖』など妖しく美しい幻想の世界を描いた5篇を収録。』

    高野聖
    (冒頭)
    『「参謀本部編纂の地図をまた繰開いて見るでもなかろう、と思ったけれども、余りの道じゃから、手を触るさえ暑くるしい、旅の法衣の袖をかかげて、表紙を附けた折本になってるのを引張り出した。
     飛騨から信州へ越える深山の間道で、ちょうど立休らおうという一本の樹立も無い、右も左も山ばかりじゃ、手を伸ばすと達きそうな峰があると、その峰へ峰が乗り、巓が被さって、飛ぶ鳥も見えず、雲の形も見えぬ。
     道と空との間にただ一人我ばかり、およそ正午と覚しい極熱の太陽の色も白いほどに冴え返った光線を、深々と戴いた一重の檜笠に凌いで、こう図面を見た。」
    旅僧はそういって、握拳を両方枕に乗せ、それで額を支えながら俯向いた。』

  • 「外科室」「高野聖」など 山林の暗闇や怪奇現象により 女性の情念の凄まじさを描いている。血や死が出てこないのに 読み手に 恐怖を感じさせる演出力が凄い

    「高野聖」は 魔物と化した女性の情念と 高野聖の仏性の修行の戦いとして読んだ。白痴は 仏性と同じ存在だと思う。仏性のある男しか 女性の情念には勝てない と解釈した

    「眉かくしの霊」怪談。幽霊と化した女性の情念の怖さ

  • 角川版と集英社版再読了。
    『外科室』『高野聖』『眉かくしの霊』が共通で、角川版は『義血侠血』『夜行巡査』、集英社版は『星あかり』『海の使者』をそれぞれ収録。
    角川は<悲恋>、集英社は<怪異>に寄せた編集なのかな。

    フォントと行間の違いで、私には集英社の方が読みやすかった。
    表紙が天野喜孝画伯なのもポイント高かったんよな。鏡花文学の美麗さと不気味さを表現するのに最も相応しい絵師だと思う。

  • 文書、それのみで、人間以外の世界を描くことの凄まじさ。

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著者プロフィール

1873(明治6)年〜1939(昭和14)年)、小説家。石川県金沢市下新町出身。
15歳のとき、尾崎紅葉『二人比丘尼色懺悔』に衝撃を受け、17歳で師事。
1893年、京都日出新聞にてデビュー作『冠弥左衛門』を連載。
1894年、父が逝去したことで経済的援助がなくなり、文筆一本で生計を立てる決意をし、『予備兵』『義血侠血』などを執筆。1895年に『夜行巡査』と『外科室』を発表。
脚気を患いながらも精力的に執筆を続け、小説『高野聖』(1900年)、『草迷宮』(1908年)、『由縁の女』(1919年)や戯曲『夜叉ヶ池』(1913年)、『天守物語』(1917年)など、数々の名作を残す。1939年9月、癌性肺腫瘍のため逝去。

「2023年 『処方秘箋  泉 鏡花 幻妖美譚傑作集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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