これが私の優しさです 谷川俊太郎詩集 (集英社文庫 た 18-2)
- 集英社 (1993年1月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087520354
感想・レビュー・書評
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私に初めてひとりのひとが与えられた時にも
私はただ世界の物音ばかりを聞いていた
私には単純な悲しみと喜びだけが明らかだ -
ASKAさんのUNI-VERSEの歌詞にある朝のリレーが気になり谷川俊太郎さんのこの詩集を読んでみました。
CHAGE and ASKA時代からASKAさんの散文詩は子供の頃から目を通していましたが、いまいちよくわからなかった。
そして時を経て大人になりASKAさんが陶酔する谷川俊太郎さんのこの詩集を読んで、かなりASKAさんが影響を受けているのがわかり楽しんで読んでいけました。
このフレーズはこの歌、あの歌と思い出しながら読み進め、本当の詩集の楽しみ方とは違う楽しみ方が出来ました。
入り方はASKAさんからですが谷川俊太郎さんの詩集も少しずつ読んでいこうと思う。 -
真摯に選び抜かれた言葉。何でもない言葉が、特別な響きになる、その組み合わせ。知らない言葉は使われていない。それなのに、決して書けない言葉がある。その不思議。言葉というものは、なんと奥深いものか。
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こういう言葉のつなぎ方、重ね方ってどういう発想なんだろう、と思うものが多く、それを真に受けるかのように、愚鈍にも平時の日常の、表象的な文脈に置いて理解しようとすると、たぶん、心を病みかねない、そう作用してしまう牙を持った作品だってあるような気がしました。それも、初期の作品の中にです。こういうのは、それなりに、読むにも技術がいるのではないか、と詩にうとい僕なんかは思うのです。すんなりほがらかに、そしてノーガードで接してしまうと、やけどをするというか。あと、これは言わずにはいられないのですが、「男の子のマーチ」は痛快でした。どこかで読んだ記憶があるんだけれど、きちんと読んだのはたぶん初めてでしたが、殻を破っているのがわかりやすい感じもあって、楽しんでいる心の裏で、なるほど、と、わかったというわけではないのですが、そう思えたのでした。なんだか、たまに詩も読んだほうがよいようですね。
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言わずとしれた谷川俊太郎さんの詩集です。有名なものも入っているので、とても読みやすい。その分好きな詩が漏れていたりもするわけですが、持ち歩くなら絶対にこの一冊。やっぱり二十億光年の孤独はすごい。
簡単な言葉なのに、とてもふかくて、とてもうつくしい。谷川俊太郎さんの言葉たちに触れると、同じ日本語をしゃべっている自分を、とても誇らしく思えます。 -
土居裕美子先生 おすすめ
75【一般】911.56-T
★ブックリストのコメント
デビュー作から、表題作「これが私の優しさです」を始め、印象的な詩が集められています。未来のあなたを支える言葉がひとつでも増えますように。 -
学校で習いたかった、人生の教科書
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大好きな谷川俊太郎の詩集なのになぜか読めなくてずっと本棚に置かれてた一冊。自分は詩集を、装丁も含めたトータルコンセプトとして受け取ってきたからなのだろう。詩集のトータル性が感じられなくて、ブツ切れのものが並んでいるような感じがしてしまって読み進められなかったんだと思う。もちろん一編一編は素晴らしく、これはベスト盤であり文庫本だから、ふと読みたくなったときに出先で好きな詩を開いてみるということができるという点では良いけど。表紙も自分好みではないんだろうな。今回引かれたのは「おべんとうの歌」「朝」「子どもは駆ける」「My Favorite Things」の4編。
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再読。
空。宇宙。地球。愛。
といったモチーフの使い方が、いまでも鮮烈。