おばちゃまは東欧スパイ ミセス・ポリファックス・シリーズ (ミセス・ポリファックス・シリーズ) (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087601794

感想・レビュー・書評

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  • 仕事の山をこえ、エンタメものを欲している。確実に楽しめるものが読みたくて、大事に読み進めているミセス・ポリファックス召喚。シリーズ#3。日本の翻訳版では#5だけれど、せっかくなので本国出版順で読むことにする。

    舞台は冷戦期のブルガリア。おばちゃまにとっても私にとっても未踏の国なので心おどる。ブルガリアといえば、ヨーグルトとローズ。ミセス・ポリファックスは何を見て何を食べるのか。

    まず、大事な届け物であるパスポートの運び方に吹きだす。斬新。ブルガリアで出会う人々もいちいち癖がつよい。どの人も怪しく見えてくる。
    お節介な主人公にイライラする本は多いけれど、ミセス・ポリファックスにはまったくイライラしない。事件に巻きこまれるのも、まあしょうがないかなと思わせる。
    上司のカースティアーズは、もはや心配するおかんにしか見えない。切れ者の偉い人なんだけれど。

    ワンパターンでも荒唐無稽でもいい。この安心感プライスレス。今回もおもしろかった。

  • CIAにとってなんともいまいましくも頼もしい存在が、ボランティア・スパイのミセス・ポリファックス。いつも指令以上の成果をあげてくれるのだが、はらはらどきどきの途中経過がどうもよろしくない。今度こそ暴走はなりませんと念を押して、いざブルガリアへ!ところが、パスポートを届けるだけの予定が、反体制派と組んで政治犯の救出に乗り出して……。
    原題:The elusive Mrs.Pollifax
    (1971年)

  • エンターテイメント色が強いように見せて、素朴で深みのある言葉が散りばめられている、万華鏡のような本だと思った。

  • ミセスポリファックスス・シリーズ5冊目。
    3巻目のサファリ・スパイのときのあとがきにこの本の前の数冊を飛び越して翻訳したと書かれていたが、おそらくこれもサファリ・スパイ以前のお話。順番が違っている件、少し解説があってもよい気がする。でないとサファリ・スパイであれだけ仲良くなったサイルスのことに全く触れられていないのは不自然だ。
    さて、おばちゃまの人部はブルガリアにパスポートを運ぶこと。簡単な任務のように思えたが、CIAの別部署の思惑やら、飛行機で一緒になった若者の様子がおかしいうえに、秘密警察に逮捕されてしまったりして、またまた余計なことに首を突っ込むおばちゃま。
    そこから、物語は思いもよらない展開になっていく。
    秘密警察ってベルリンの壁崩壊を知っている世代には、東ヨーロッパの恐ろしい機関として認識されているけれど、若い世代はこれをどう読むのだろう。

  • いつになく、攻撃的というか、アグレッシブな
    ミセス・ポリファックスで面白かった。
    ヒッピーの若者への態度も素晴らしい。

    息子さんにこの秘密活動がばれてしまうのかが、
    今後の気になるところ。

  • 読み出したら止まらない、ミセス・ポリファックスシリーズ。今度は、いまや懐かしき「社会主義体制下の」ブルガリア。国営旅行代理店の職員の言動をはじめ、「社会主義の滑稽さ」を楽しむ事もできました。

    しかし、今回はいつにも増して、翻訳がひどい。語彙が貧弱というか、アメリカ人少女の現代っ子風な言い回しは、もっと良い訳し方はなかったの?と怒りを感じる程。

    シリーズを順に読んでいると、もはやおなじみの、ミセス・ポリファックスの順応力の高さや周囲からすぐ受け入れられるという、悪く言えば「ご都合主義」。主人公や周囲の人間が魅力的なおかげか、鼻にはつきません。

    むしろ、水戸黄門的な「おなじみ感」「そうこないと調子が狂う」って感じです。

    ミセス・ポリファックスと一緒にブルガリアへ旅して、はらはらドキドキ。最後は、アメリカに戻って大団円。今回も、楽しめました。

  • 幸せになってほしいと思う登場人物がきちんと幸せになってくれるのがこのシリーズの善いところ。

  • 今度の行き先はブルガリア。素敵な帽子にパスポートを八冊隠して。

    日本では5冊目だが、原作では第3弾。

    毎度終盤の盛り上がりは見事だが
    人物が散らばって脳内相関図がイマイチ固まらなかった。

    【蔵書・再読・3/19読了】

  • 毎回書くけど、この(たなぞうで見る)表紙のおばちゃまには度肝を抜かれるな〜。今回はブルガリアが舞台。この本が日本で出版されたのが1990年、ということはアメリカでこれが書かれたのはもっと前。ということで、東欧の共産圏の国はベールに包まれそう簡単に出入りできないのです。 そんな中おばちゃまは任務とはかけ離れたところで(でもね、偶然は必然なんですけどね)、地下活動の人々とともに行動を起してしまうんです。 ところで、今回ハッキリしたことがあります。それはこのおばちゃまのイメージが日本の誰に近いかというとそれは「黒柳徹子」だということ! ちょうど先週、NHKの「ようこそ先輩」に黒柳徹子が出ていて、そのときの様子と、今回のおばちゃまの『東欧』とうま〜く重なって確信したのです。ちなみに「徹子の部屋」ほどベラベラしゃべらないです。ユニセフの時の感じです。

  • (メモ:高等部2年のときに読了。)

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