風の影 上 (集英社文庫)

制作 : 木村 裕美 
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087605082

感想・レビュー・書評

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    原文 スペイン語 Viento de Sombra
    カルロス・ルイス・サフォン(Carlos Ruiz Zafón、1964年9月25日 - )は、スペインの小説家。バルセロナ生まれ、アメリカ・ロサンゼルス在住。

  • いやもうね、バルセロナ行きたくなりますよ、ホンマ。


    『風の影』を巡る、少年の人生と作者の人生。
    そして周りの人々の生き様が壮大な物語を奏でてくれます。

    あとがきにもありますけど、すべての登場人物が
    それぞれに人生が感じられるというのがすごい。


    上下巻合わせてなのでこちらに書きますが
    下巻は特に素晴らしい。
    ページめくる手が止まりません。

    特にヌリアの手記の部分。
    それまでの謎をクリアにするだけでなく
    ヌリア自身の悲しい人生を浮き彫りにする
    何とも悲しい流れが待っています。


    そして何より、名言が多いのだ。


    だって、働いてるうちは、人生を直視せずにすむでしょ

    ただ稼ぐだけなら、それほど難しいことじゃない。
    難しいのは、人生をささげるに値する仕事をしながら
    金を稼ぐことだよ。


    特に下記の、ヌリアの戦争についての言及が好き。
    戦争というものをこういう表現で書いた文章は見たことがない。
    そしてこれが戦争の本質なのではないかと思う。


    戦争は、忘れることを“えさ”にして大きくなっていくのですよ、ダニエル。わたしたちは誰もが口をつぐみ、そのあいだに、戦争は、わたしたちを納得させようとする。わたしたちが見たものや、やったこと、自分の経験から、あるいは他人から学んだことはただの“まぼろし”だった、一過性の悪夢だったのだと、わたしたちに思い込ませようとします。戦争に記憶はないし、誰もあえて戦争を理解しようとしない。そのうちに、なにが起こったのかを伝える声が消滅し、わたしたち自身も、戦争というものを認識できなくなるときがやってきます。すると戦争は、顔を変え、名前を変えてもどってきて、後ろに残してきたものをむさぼり食うのです。

  • スペインはバルセロナが舞台の本をめぐる奇妙なお話

    まだ話の全容は掴めないけど先が気になる終わり方

    下巻は今日から読む

  • ロマン主義的な独特のリズムをもった文体と幻想に包まれたようなストーリー。訪れたこともないバルセロナの街のにおいが伝わってくるようで、書き出しからこの光と影の物語世界に引き込まれてしまった。『天使のゲーム』のイサベッラのような役回りを今作ではフェルミンが務め、重く沈みがちな物語の良いアクセントになっている。誰からも見向きもされず、忘れ去られる運命にある「書物」や「記憶」に対する痛切な感情と、それらを掬い取って必死に紡ごうとする魔法のような物語も、前に読んだ『天使のゲーム』と共通していると感じた。

  • 過去と今が平行線になっていて
    主人公の身に起きることを読み手が嫌でも想像させられて ドキドキしてしまう。
    しかも登場人物たちがすごく生き生きしてて、引き込まれてしまう。
    ところどころに不吉な描写がちりばめられてて、ぞわっとしてしまう。

    伏線のばらまき具合が見事

  • なかなか陰鬱な雰囲気とゴシックホラー的要素を持つ作品です。
    この手の小説は好みが分かれるかもしれません。
    上巻は割とゆったりとした展開です。
    まとまった感想は下巻で。

  • 忘れられた本の墓場から始まる古書モノということで、死の蔵書みたいなのを想像していたら違った。でもおもしろい。

    フェルミン・ロメロ・デ・トーレスが最高。映画化するならフェルミン役はロバート・ダウニー・Jr.がいいな。

    バルセロさんも、主人公ダニエルの父も好きなキャラ。時計屋のおじさんも好き。後半が楽しみ。

  • 『忘れられた本の墓場』という国会図書館みたいなww本の溜まり場から、初めて訪れた者は1冊生涯守るべき本を選ぶ。古書店を営む父に連れられ行った少年ダニエルが選んだ本のタイトルは「風の影」。本好きとしては燃え上がらざるを得ない設定。しかもその本を巡ってうごめく怪しい男と作家の謎、そしてロマンス。予想以上にワクワク感があって面白い。

  • 下巻に書きます。

  • ダニエルは父に連れて行かれた本の墓場で、小説「風の影」に出会う。
    作者リアン・カラックスの過去を探し求める中、
    それを執拗に追う者も現れ、徐々に謎が深まっていく・・・

    訳書独特の読みにくさもなく、すんなりと読めるのは、
    37もの国々で訳された実績のなせる技でもあろう。

    上巻は来る下巻に向けての大きなプロローグ。
    どんな結末に至るのかは皆目見当が付かない。
    恐らく全ての謎が明かされる下巻に期待。

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