わたしはCIA諜報員だった (集英社文庫(海外))

  • 集英社 (2006年7月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784087605105

作品紹介・あらすじ

世界最高の情報機関は、役立たずの無能集団。
スパイに憧れた少女が、念願のCIAに入局――だが、そこには驚き呆れる現実が待ち受けていた。初めての訓練から、9・11を経て、絶望し、退局するまでの5年間を実体験をそのままに赤裸々に公開する。

感想・レビュー・書評

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  • 借りたもの。
    スパイにあこがれた少女がCIAに入局……するのだが、そこで待っていたのは、
    ケース・オフィサー(工作員)の回顧録は、どこかコミカルで皮肉っぽく書かれた文章に、女の子の日記を読んでいるかのよう。

    同僚の経歴も多様で、6か国語を操る頭のいい男だが一般常識がない(!)ウォレン、イェール大学出身の教養人アーロン、元警官ロブ、元海兵隊のガンホ・アイク……多様な人材はエリート意識が高く´鼻持ちならない傲慢な連中の集まりだった(p.62)’との事……

    仕事内容は、収集された情報の整理といったデスクワークや(仄めかされているだけなので実際行ったかは不明だが)現地での調査、情報提供者のスカウトなど。

    過去の二重スパイの経緯により偽装に神経質になるものの、あまり意味がないとか……
    それでも諜報活動に偽装はつきもので、それに神経を尖らせる。プライベートでも仕事に関する事は“偽装(嘘)”を語らねばならず´境界線がぼやけてくる’という話、
    精神的に負担も多いとも感じた。

    当然、ハリウッド映画のような華やかな(?)事は無いのだが、なかなか緊迫感のあるものがあった。訓練でも実際の爆発物の作成や潜入、索敵任務があったり、捕虜体験まで!
    準軍事的(PM)訓練では、本当に海兵隊の訓練のようなことをしている。野上武志『まりんこゆみ(2)』( https://booklog.jp/item/1/4063695131 )の新兵訓練を思い出した。

    実際の仕事はバルカン諸国――ヨーロッパの火薬庫――で戦争犯罪者の追跡、情報提供者の開拓。
    その過程でマケドニア(まだ北マケドニアではない)、アルバニア、ブルガリアの歴史の爪痕を垣間見、CIAの諜報活動にはお金がかかることを知る。
    何となく、田素弘『紛争でしたら八田まで』( https://booklog.jp/item/1/4065189209 )を彷彿させられた。

    トレイシー・ワルダー『対テロ工作員になった私』( https://booklog.jp/item/1/4562071532 )とも併読。こちらの本の方が『対テロ工作員』よりも時系列は前。
    こちらの本では、CIAの人間でありながらテロの予見・知識を自分が持っていなかったことに衝撃を受ける。

    それらもきっかけとなって、著者はCIAを退職する。
    最後は著者の揺れ動く心、女性として、ライフスタイルについて…自身を見つめなおすことに割いていた。

    映画『キングスマン』( https://booklog.jp/item/1/B01EHDFAV4 )の主人公たちの訓練風景も、こうしたものをモデルに制作されたのだろうか?

  • 著者は、子供の頃からスパイに憧れ、実際に1998年~2003年にCIAで諜報員として海外で諜報活動をしていました。
    CIAに入局の試験から、諜報員になるための訓練の様子、バルカン諸国での諜報活動の様子、9.11のニューヨークのテロ事件を境に自分の諜報活動に疑問を持ち、辞職するまでについて書かれています。

    諜報活動をするにあたり、偽名を使い、親しい友人にも、恋人にも自分の仕事について話すことも許されない。スパイであることがバレないか、誰かに監視されていないか、いつも廻りに気を配る生活。

    007ばりのスリルのあるスパイ活動を、ほんのちょっと期待して読んだので、少しがっかり。でも、現実は地道なのね。

  • ハーバード出のエリート女性が憧れのスパイになり、辞めるまでのちょっとした日記。­

    どこまで本当のことかわからないけれど、事実は小説よりも奇、の部分があって面白い。­
    特に入局後の準軍事訓練。車で尾行されていることを見破ったり(怪しい車の色やナンバーを太ももにメモしておく)、ジャングルを這って進んだり、最後には拉致されて数日間捕虜としての扱いを受けるくだりなど、地球のどこかで今日も行われていると思うと、すごい人が居るもんだと思う。­

    そうした訓練を通して著者は「自分たちの強さに驚いたし、それ以上に自分たちの弱さに驚いた。中略。自分の死と向き合ったときには、恐怖と罪悪感、自己防衛本能と寂しさが入り混じり、涙が溢れ出たのにも驚いた」が、その心理描写はとても弱いので残念。やっぱりそこは小説のほうが強い。­

    そしてスパイ生活の実態と、911でのCIAの失態に失望して、彼女は辞めてしまうのでした。­

    へー度­ ★★★☆☆­
    翌日から背後が気になる度­ ★★★★★­

  • しかし、どこまで本当なんだろ。楽しめました。

  • CIA内のことについてはとても興味深く読めた。
    翻訳の文体も好き。
    だけれど、話の内容は一貫して自慢話。
    ハッピーエンドでよかったけれど、結局そーいうことですかっ。という感じ。

  • 2010年4月13日(火)に読んだ。

  • 知らない世界は私の好奇心を満たす。アメリカ人の職業観がおもしろい。

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