氷姫 エリカ&パトリック事件簿 (エリカ&パトリック事件簿) (集英社文庫)

制作 : 原 邦史朗 
  • 集英社
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本棚登録 : 367
レビュー : 46
  • Amazon.co.jp ・本 (584ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087605846

作品紹介・あらすじ

海辺の古い邸で凍った美しい女の全裸死体が見つかり、小さな町を震撼させた。被害者が少女時代の親友でもあった作家エリカは、幼馴染の刑事パトリックと共に捜査に関わることに。20年以上疎遠だった親友の半生を辿ると、恐るべき素顔が覗く。画家、漁師、富豪…町の複雑な人間模様と風土に封印された衝撃の過去が次々明らかになり、更に驚愕の…。戦慄と哀歓。北欧ミステリの新星、登場。

感想・レビュー・書評

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  • 「徒な望み」?とか「子供の頃から自意識の高かった」って褒め言葉なのか?とかもう少し柔らかい訳でもよいような。

    突然の両親の事故死で、実家に帰っていた伝記作家のエリカ。
    散歩の途中で子供の頃に親友だったアレクスの遺体発見に立ち会うことになる。
    アレクスは何故死んだのか?
    突然引っ越した彼女に何が?

    ミステリはバタバタでいろいろ欲張った気もするし、あちこちで見つける証拠をなかなか見せてくれないしで、モヤっとする。
    けど、アンナの夫やパトリックの上司の嫌らしいこと、警察署内の人間関係の微笑ましい様子。
    村の元ケーキ屋でサンタコレクターなおばあちゃん、口うるさくしみったれた女房の言いなりに嫌気がさしてるお爺ちゃん。自然の描写や田舎町の閉塞感がじんわりくる。
    この感じどこかで。そうだ。「ツインピークス」!一見、平和な田舎町での美しい死体だー。

    ミステリよりも彼女と彼の進展がアンニカ並みに気になる。
    出ちゃったお腹に合う服を探してクロゼットを空にしたり、約束の直前に臆病になるなんてニヤニヤ。
    でも、やたらと脇を洗ったり、口臭を気にしつつキスしたりは赤裸々すぎてツライわー。

    とりあえず、今回の「氷姫」事件は解決したものの、アンナの夫のこと、実家の売却などエリカの周りには問題山積み。
    次巻でどうなるのかな。

  • 正直、ミステリーそのものには夢中になるほどそそられるものはなかったのですが、人間ドラマとして興味深かった……
    漁師のおじいちゃんと美味しいケーキを作ってくれるおばあちゃんに幸あれ。

  • スウェーデンでは今、税金スキャンダルが報道されたレックバリですがこれが彼女のデビュー作。女性作家ならではのキャラクターのこだわりで日本のキャラ立ちしている推理小説みたいな雰囲気があります。
    エリカとパトリックの関係の進展と事件の進展が並行して進んでいくので楽しく読めました。スウェーデンの推理小説らしく、スウェーデンで取りざたされる社会問題がテーマに織り込んであります。
    シリーズ続刊が読みたくて日本から注文しましたが、こちらではスウェーデン語初心者向け編集版が出ているほど人気の作家です。

  • 子供のときの大親友、でも或日を境にきっかけも説明もなくその関係が途絶えてしまったアレクス、それから20年以上経ってから彼女が浴槽の凍った水の中で絶命しているのを発見し通報するという巡りあわせにあった、独身で文筆業をしているエリカと、彼女の幼馴染で地元にとどまりつつ警察官をしているパトリックがお互いに補い合って事件を解決してゆく物語。事件が中心にあってその謎解きがメインに据えられているミステリですが、トリックとその謎解きよりもその動機や背景、どうしてそういうことが起こったのかという、そちらの方に主題が置かれていると感じる、好みの作風。まったく別の作家で前に北欧作家の本を読んで苦労したことがあったのでこわごわ読んでみましたがとても面白かったです。邦題の付け方が続編があるのかも、と思わせる感じで、期待が持てます。続きがあるなら是非とも読みたいです。

  • 分厚い。かつ文字びっしり。なんで気合入れて読まざるをえないけど、序盤のかったるい文学調なのを乗り越えれば意外やサクサク読めるようになっていく。ってそうじゃなきゃベストセラーにはならんよなぁ。
    しかし設定的には、世界共通な田舎っぷりと、過去の話がほじくり返され、更に当然のように性的な問題が絡みだし、なんだか横溝正史みたいじゃないか。っていうほど横溝正史を知るわけではないものの、イメージとして。
    まぁ要するに、割と100人に聞きましたら70人くらいあるあるあるーって言いそうな設定なんだけども、後はうまいこと語ってくれれば良いわけですよ。また翻訳が適度にほぐれているというか、翻訳によっては時としてなんだか堅苦しい話し方するやつばっかりになるけども、割と普通な感じで喋ってくれてるのが好き。てかもっとくだけて話してよいよね、意訳でいいじゃん。とも思うが。
    しかしヒロインがちょっとお腹が出ちゃったわっていいながら体重を量って、これが76kgだというね、これやっぱり身長がスゲー高いって事だよね、さすがに。と、どうでもよいところが気になっちゃう。

  • 期待せずに読んでいたら、意外にも面白かった。
    北欧ミステリーらしい、過去の因縁が表に出てくる事件。
    この手の卑劣な犯罪は腹立たしい。ヒロイン・エリカの妹の状況も辛い。シリーズモノのようなので、次作で救いがあるのか知りたい。
    伝記作家のエリカと、警察官パトリックのカップル、それぞれから徐々に謎が明らかになる展開。
    この手の設定だと警察官が恋人に捜査内容を駄々漏れにするのだが、パトリックはその辺を弁えているのが好感持てる。エリカに対してはメロメロだが事件になるとしっかりしてて、そういうギャップも良し。
    パトリックの職場の署長メルバリが典型的なダメ上司なのが笑える。
    事件はそう複雑ではないが、なかなか面白かった。
    次作も読んでみたい。

  • UCのおすすめ。

    面白かった。
    暗くて重い、それでいてミステリーとしても納得できないことの多い北欧ミステリーの中では
    一、二を争う面白さだった。

    ただ、それはミステリーとしてなのか、と言われると難しい。
    殺された親友の秘密は途中である程度予想がついたし、
    謎解きよりも主人公の恋愛模様や遺産相続や、妹の家族関係の方に興味津々になってしまったから。
    デートの服に迷う主人公だけでなく、他の登場人物も魅力的だし、
    コージーミステリーとしての魅力もある作品と言うべきか。

    ある意味、最も今後が気になるのは警察署長だったりもする。

  • ミステリーとしてはとても弱い。どちらかというと、事件を通じて登場人物を紹介し、スウェーデンの田舎街の現状を嘆きたいだけ、と感じた作品。

    誰も彼もテンション高い人物で、読んでいて疲れるのだが、それをさらにテンション高い訳文で展開するものだから、文章がとっちらかっている。

    つまりは翻訳者が下手くそなのだと思われる。
    『パニクる』なんていう日本語が、小説の路の文章に出てくる時代なのかと感慨深かったともいえるのだけど。

    あんまり次を読みたいとは思えなかった。

  • 【あらすじ】

    人口千人ほどのスウェーデンの田舎町、フィエルバッカ。
    交通事故死した両親のフィエルバッカの家を遺品整理のために訪れていたエリカ・ファルクは、ある別荘の凍りついた浴槽で両手首から血を流して死んでいる昔の親友・アレクス・ヴィークネルの死体を発見してしまう。アレクスの両親に依頼され、警察訪問に同行したエリカは、そこで警察官になっていたおさななじみのパトリックと出会う。当初自殺と思われたアレクスが実際には他殺だったことがわかると、エリカとパトリックは二人で事件を解決しようと奮闘する。そのうちに二人の距離が縮まっていき……。

    ----

    展開される事件自体は初期で予想がついて、驚きはない内容なのだけど、張っておいた伏線が丁寧に拾われていることに好感がもてる。主人公の二人の描写にはコメディ要素がおおく、悲惨な事件との対照もよい。シリーズものなので何冊か続けてよんでみたい。

  • 2003年発表
    原題:Isprinsessan

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