ブーリン家の姉妹 4 悪しき遺産 下 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087606317

作品紹介・あらすじ

魔女の疑いをかけられそうになったアン・オブ・クレーヴは、断頭台送りを避けるため、最善策を模索していた。一方、ヘンリー8世の寵愛を受けるキャサリン・ハワードは、贅の限りを尽くすかわりにヘンリーとベッドをともにするが、ことは思うように運ばなかった。ジェーン・ブーリンはキャサリンが早く身ごもるよう、恐ろしい策略に加担する。そんな女たちの駆け引きを嘲笑うかのように、運命の最終幕がいま上がる。

感想・レビュー・書評

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  • 『ブーリン家の姉妹』シリーズ、①②は面白かったのに③が驚くほどの凡作だったので④は敬遠していたが、思いのほかの面白さだった。
    ①では脇役、しかもかなりクセがある底意地の悪い役どころだったジェーン・ブーリンが主役の1人。ところが①とは違い、本書では冷静で賢い女性のように見える。違う物語として①とは切り離して読め、ということか…と思いながら読み進んだが。
    少しずつ読み進めるとわかってくる。
    ①はジェーンを忌み嫌う人物の一人称で書かれ、今回はジェーン本人の一人称。同じ人間でも他人の目に映る姿と、こうだと思う自分の姿との違いだったことが分かる…。だから他の登場人物は造形が同じだったのだ。
    それにしても①では美丈夫だったヘンリー8世が、歳月が経っておぞましい怪物になっていた。幼い頃、童話で読んで怖くて仕方なかった「青ひげ」のモデルがヘンリー8世だったとは、…。
    ①と本書を続けて読み、すっかり染まっている。
    次はヒラリー・マンテルに行くつもり。

  • ブーリン家の姉妹シリーズ第4弾。1540年国王ヘンリー8世の時代。4番目の妻アンと5番目の妻キャサリンと女官の三人に交互に語らせる構成。アン王妃に処刑の危機が訪れ、それを利用したキャサリンが王妃となるがキャサリン王妃も騙されていく。。という国王をめぐる王妃の座の争いと不運な運命の話。不思議とイギリス王室の話は飽きずに読み続けられる。まだまだ続いてほしいのだが。

  • 上下巻一気に読んでしまった。3人の女性が語り手なのも新鮮な印象。下巻は展開が早くて、結末を知っていても読んでいてドキドキした。

  • ぐいぐい引き込まれます、おもしろかった。

  • アン・オブ・クレーヴズ、ジェーン・ブーリン、キャサリン・ハワードの3人が交互に一人称で話していくので、短い章立てのような印象でさくさく読める。作者のグレゴリーも、アン・オブ・クレーヴズが一番幸せな王妃だったと考えているような描写だった。

  • 話の流れはアン・オブ・クレーブス、ジェーン・ブーリン、キャサリン・ハワードの3人の視点から語られています。

    アン・オブ・クレーブスの身の振り方とジェーン・ブーリンのあさましさが見ものかと思います。
    キャサリンはおまけかな。

    ジェーン・ブーリン
    前回登場時はジェーン・パーカーでしたが、ブーリン家の嫁です。旦那ロッチフォード子爵はジェーンの証言が決定打となり処刑されてしまいましたが、自分の爵位だけはうま~く死守。
    今回はレディ・ロッチフォードとして2人の王妃に仕え前回以上に策略、陰謀に携わり、大活躍。
    旦那を愛してた、助けたかったと後悔していて、読んでる途中そうだったのかーと納得しかけましたが、
    だまされるとこだったー
    最後の最後でやっぱりこいつは変わらんなと。

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