ジョン万次郎 海を渡ったサムライ魂 (集英社文庫)

  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087607505

作品紹介・あらすじ

アメリカ東部に暮らした初めての日本人、ジョン万次郎。いじめや差別に負けずに生き抜いた少年の史実に基づく物語。アメリカで大反響を呼び、日本でも読書コンクールの課題図書となった本の文庫化。

感想・レビュー・書評

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  • 読みやすく、感情移入しやすい文章。もっと長くできそうだが、簡潔にまとまっている。井伏鱒二などと読み比べたい。
    激動というか、先の読めない時代での青年の成長物語になっており、現代とも重なりそう。もしも自分だったら、固定観念に縛られて、鳥島から助かったハワイでずっと暮らしていたかも。

  • 「アメリカ東部に暮らした初めての日本人、ジョン万次郎。いじめや差別に負けずに生き抜いた少年の史実に基づく物語。アメリカで大反響を呼び、日本でも読書コンクールの課題図書となった本の文庫化。」

  • 万次郎の青春ダイジェスト

    翻訳は苦手意識があったが、とても読みやすかった。
    コロナ禍で閉じ籠ってるうちに好奇心とかどっか行ってたけど、冒険したくなる。

  • ジョン万次郎の読み物はいくつかあるが、その中でも読みやすさと面白さは格別。アメリカ人の視点から書かれているのがまた面白い。翻訳が上手なのだろうが、一気に読んでしまう。いつの日かNHK大河ドラマで1年間やってみてはどうか。脚本と主役次第だが、かなり期待できると思う。

  • そういえば翻訳本だったのね!と読み終わってから改めて驚いた。幕末日本を別の角度から見せていただけました。

  • 【歴史小説】
    異文化に対応するのが難しく、困惑する主人公を応援したくなる。

  • ジョン万次郎という歴史上の人物概要は知っているつもりだったが、深く興味を持ったことがなかったので、彼の遭遇した一連の出来事が若き日の十年余の事だということにまず驚いた(帰国したのは晩年だと思い込んでいた為)。そして、タイトルを見て、作者がアメリカ人であることから若干の不安を抱いたのだが、読み終えてみれば納得のワードチョイスで、失礼な心配を恥じる。実に繊細に史実を調べ上げられている。特に、ホイットフィールド船長の人物像が史実に沿ったものであるという補足には驚いた。

  • 面白い。めっちゃダイジェストだけど。面白い

  •  彼の一生を急いで知るにはとてもいい本です。1冊で終わりますから。それに読みやすいです。

    これを読んで興味を持ったら、彼に関するもっと詳しい本を読んだらいいと思います。

    ジョンマン大好きなので、彼のことを多くの人に知って欲しいです。


    この本で特に印象に残っているのは、ホイットフィールド船長の人種に対する偏見を全く持たない言動です。万次郎はこの船長の船に拾われて、本当に良かった。
    あと、万次郎は賢く、勇気と好奇心があるだけでなく、空気を読むことが得意だったのだということです。周りの人の気持ちをとてもよく察することができています。それも、人生を切り開いていく上で、大切なことなのだと思います。

  • 自分が犯したミスを取り戻すために母親に内緒で漁に出た。しかし、不幸にも漁船が難破し漂流する羽目になる。普通なら絶望し死を覚悟するような状況でも彼は諦めなかった。すると、たまたま通りかかったアメリカ籍の漁船に助けられる。万次郎と漁に出た仲間はアメリカ人のことを野蛮だと決めつけ言葉を学ぼうとせずに、恐れ続けた。
    一方彼は少しずつ積極的に言葉を習得していき船長に認められ彼の養子にまでなった。それからは鯨を取ることに専念したり、アメリカについてからは学校で航海術を勉強したり、農場経営を手伝ったり、さらには金を稼ぐためにゴールドラッシュ目当てに行ったり、行動した。その結果、日本に帰国してから彼の経験と能力が評価されペリーが来航したときには将軍から名前を与えられ補佐するように依頼された。農民の子が。

    リスクを冒すことは恐怖感を覚えるのが普通である。彼の同僚のように。でも、それではありふれた結果しか得られない。

    万次郎のように、リスクを積極的に取り他者と違う道を意図的に進むことによって、何かを成し遂げられるんではないだろうか。

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