失われた時を求めて 1 第一篇 スワン家の方へ 1 (集英社文庫(海外))

  • 集英社 (2006年3月17日発売)
3.81
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感想 : 28
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Amazon.co.jp ・本 (504ページ) / ISBN・EAN: 9784087610208

作品紹介・あらすじ

無意志的意志によって蘇る全コンブレー。
ある冬の日、紅茶にひたしたひと口のマドレーヌからふと蘇るコンブレーの記憶、サンザシの花、少女ジルベルトの瞳、サン=ティレールの鐘塔。そこで過ごした少年の日々を貫く二つの散歩道――。

みんなの感想まとめ

過去の記憶が鮮やかに蘇るこの作品は、複雑で多層的な物語が展開され、読者を深い思索へと誘います。特に印象的なシーンとして、紅茶に浸したマドレーヌが過去の思い出を呼び起こす瞬間が挙げられ、その情景は脳裏に...

感想・レビュー・書評

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  • 250128*読了
    長年読みたかった「失われた時を求めて」にようやっと手をつけた。
    1巻は東京への往復で一気読み。

    こんな小説はなかなか書ける作家さんがいないだろうな…と第一巻にして感じた。
    過去の回想から始まり、今巻以降も過去がどんどん現れていくはず。
    時系列が分かりづらく、理解に手間取る場面もあった。それすらもこの物語の魅力。
    長編好き、複雑難解ないわゆる文学的な小説が好きな自分にとっては大変好み。今年、できれば半年内に全13巻を読破することを目標にする。

    印象的なシーンがいくつもあって、それが脳内で情景として浮かんでくる。
    解説でも語られているし、きっと書評をする人にとってもここは重要シーンだと思うけれど、紅茶に浸したマドレーヌを起点として、過去がどっと押し寄せてくる、その量と密度!やっぱりここが一番印象的。

    あまりにも長編で、この中に含まれているテーマと数多く、研究も多々されている。
    これは文学史に残る名著となっているのも当然。

    巻末に各篇のあらすじ、全篇を通した登場人物100人(!)の説明があり、この先の長い長いストーリーを把握するのに有用だった。

  • その冗長ともいえるような描写に慣れないはじめのうちは、ちょっと読んでは寝て内容忘れてまた戻って読んで・・・の繰り返しだったが、だんだんとそのまったりした流れに慣れてからは頭の中で風景が広がっていくのを覚えた。

  • 3.2

  • 2009年くらいに流して、「失われた時を求めて」を読んだ、気になっていた。1ヶ月か2ヶ月かかった。さて、今回はどこまで読むことができるのか。ほとんどマドレーヌしか憶えておらず、作家になりたいで終わるこの作品を堪能したい。
    じっくり、ゆったりとした気持ちで読み進められれば、読書の快楽を感じる。

  • 他の出版社のものもあるけど、集英社にしたのは、ネットで翻訳比較しているサイトを見た中では1番スムーズで流れが頭に入りそうだったこと。

    それと、注釈の量がすごい。
    登場人物とメインの家系図、各編のあらすじ、要所要所の場面の要約まである。

    文字はびっしりで、ほぼ隙間がない。
    これが13巻まで続くのだけど、全て読み終える時が楽しみだ。

    文章は一つが長いのが特徴。
    所々集中力が途切れると文字を追いかけるだけになってしまう笑

    しかし、面白い場面もたくさんあるし、一つのことからするすると記憶が繋がっていく不思議な経験はある。
    今まで思い出さなかったことが突然するすると。

  • 何というか凄まじい本だった。いい意味で期待を裏切られてしまった。というのも、私はこの本をかなりお行儀のよさそうな連中が読むようなお上品な本だと勝手に思い描いていたのだったが、ふとしたきっかけで気まぐれに最初の数ページを読んだところ、こいつは最後まで読むしかないな、と驚愕と讃嘆が入り混じった心持になってしまった。
    冒頭でこの小説の語り手が眠りから目覚めた瞬間、夢幻や諸々の過去の記憶といったものが意識の中を飛び回り、ついに現在に立ち返ってゆくその刹那の描写はただただ驚かされた。さらにあの有名なマドレーヌのくだり。所謂プルースト効果という現象の描写だけでもいいから忙しい方でもこの書を味わってみるといい(この本は本当に暇な時にしか読めぬような代物であることを留意していただきたい)。

  • 新聞のコラムで引用されていた文章に惹かれて購入。読み始めたばかりですが、文体の美しさに引き込まれます。
    文庫で13冊とかなりの長編。
    頑張って読破したいものです...

    (1)を読み終えて、、、
    読みづらいと聞いていたので、心して読み始めましたがそれほど読みづらさは感じず。
    明解さには欠けるので読むのに時間はかかりましたが。
    優雅で美しい文体が長々と続く感じが、私は意外と好きなのかもしれないと思いました。

  • 非常に格調高く美しい文体だが、ストーリーが頭になかなか入って来ず、読み進めにくい。
    まるで、ヴィスコンティの映画のように優雅。

  • どうも内容が頭に入ってこない。長編の出だしはつまらないものと思っているし、これからの物語の登場人物紹介の意味もあるという解説?あらすじを読んでそういう物語の始まりとしての文章なのだと思うのだが、どうも‥‥。
    あらゆる箇所で引用したくなる、共感を感じる文があるのだが、頭に筋が入らないので忘れてもどかしい。これは筋が分かり易い二巻以降にも言えるが。世界の名著と言われる所以だろう。
    ママンからの寝る前のキスを求める長ーい話がどうも気持ち悪い。これが何歳くらいの時の話か分からなくてもどかしかった。私が親との挨拶としてのキスという文化を持たぬ日本人だから仕方ないのだが。

    エッセイは、吉田健一の「時間」と比較して、この「失われた時を求めて」は規定された時間を無視し自由にあらゆる思い出を想起している(意訳)物語で、プルースト自身物覚えの悪い人物であったことが紹介されている。つまり、すべての人物、場所、事象が書き手のフィルターを通した、極度内省的な物語であることが強調されている。これはこの時代のフランス文学では当然と思われるかもしれないが、一人称のない文でここまで書き手の思考を滲ませている文は、私は目にしたことがない。それ程極端に自分の視点で描かれている鮮やかさは他の作品と一線を画している。
    吉田健一はプルーストの時間概念を批判している。彼にとって時間とは絶対的なものだったからだ。このエッセイを読んで私は吉田の時間における近代批判は少し的外れに感じた。日本人は四季を自然を通して感じる。対してフランス人、欧州文化では祭日はカレンダー上の決められた日であり、それが何より神聖視・絶対視されていた。また、日々1日の決まり事、何時に食事しミサに行くか、この本でも大変重要なもののように描かれている。もちろん日本にも暦上の決まりによりその日の暮らしを決定する大切な日が幾日もあるが、毎週日曜を安息日と決めたキリスト教文化とは比にならないだろう。
    思い出の中で時間を自由に行き来するっていうのは、日本で四季の移ろいを絶対的な時間として感じるのと同じくらい、素敵だと思う。

  • 作中の「私」は、物語ることによって過去を回想しているのだが、それらの過去の空間と時間とはそれがまさに個的な回想であることにおいて、半ば渾然としつつ、まさにたゆたうのである。したがって、ここに描き出されるコンブレーも今では時空の彼方にあるのだろう。そして、回想される「私」も時には寝室でママンのおやすみを待つ幼年のようでもあり、ゲルマント公爵夫人に焦がれる青年のようでもある。ワイルドは「自然は芸術を模倣する」と言ったが、ここでは「書く」行為においてこそ「私」のほんとうの「生」が芸術として生き直されるのだろう。

  • 一巻目読了。読みづらい読みづらいと聞いていたがそうでもない。根暗な男の子が好きなら意外にさくさく読める。楽しみ方があっているかは分かりません。翻訳によってもだいぶ違うかも。

  • 文章が冗長に感じて、なかなか頭に入って来なかった。終盤は流し読みに……
    抄訳版から挑戦しなおしたい。

  • とても面白かった。自分と風景、自分と物との境目がなくなるような描写を読んでいて、映画を見ていて感じる面白さなどについても考えてしまった。マドレーヌを紅茶に浸すシーンは有名なだけあってすごい迫力。まだすれてない少年の世間に対する素直な反応にたびたび笑った。

  • H24.1.31

  • 課題用

  • グィン・サーガより短いからきっと読めるさ。

  • プルーストの鋭い感性で受容した世界を彼独特の表現で描きだした世界観やモノの見方は、のめり込ませてくれる。
    そこには新しい世界の見方が提示されていて、より私の頭を柔軟にしてくれる。

    これをフランス語で読めたらどんなに色彩に満ちた世界に浸れるのだろうか、もどかしくなる一冊である。

    気になったことは、注釈や解説は必要なのか、ということだ。
    時代や登場人物の設定の説明など、私は必要ないと思う。むしろ、プルーストの世界観から、現実に引き戻されてしまい、気分を害されてしまった。

  • 冗長と思える表現のうちにもはっとさせる真実が潜んでいる。プルーストの観察力、有機的な全体の構成力は20世紀を代表する小説にふさわしい。この作品には相対するように見える現実が矛盾せずに共存するという真実を表している。恋でいえば、この人でなければいけないという唯一性と、だれでもよいという偏在性。生でいえば、人間は徹頭徹尾持続のなかを生きざるをえないという束縛と、変化はある瞬間に起こるという飛躍。

  • プルーストが生きた時代のファッションや芸術の流行がおもしろい。ユダヤ人上流階級が社会でどういう立場で生きていたかがよくわかる。注も詳しく、いろんな判の解釈が列挙されていて参考になる。学生時代に読んでおけばよかった。そうすれば時間をかけずに全巻読破できたのに。

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