失われた時を求めて 10 第五篇 囚われの女 2 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)

制作 : 鈴木 道彦 
  • 集英社
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レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (472ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087610291

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  • 物語の前半では、ヴァントゥイユの七重奏曲から作曲家(おそらくは芸術家全般に当てはまるだろうが)における調子(アクサン)を論じ、また後半ではスタンダールからフェルメール(これはスワンの分野でもあったが)、そしてドストエフスキーを論じる明晰さと、アルベルチーヌに対する果てしなく循環的な煩悶とが語り手の中に混在する。もっとも、それはアルベルチーヌにではなく、自己自身の妄想的なまでの欲望と想像力の産物だったのだろう。すなわち、プルーストにとって小説を書くという鋭意そのものが、同時にここでのテーマを形成しているだ。

  • ヴィルデュラン家での集いで、モレルの演奏によるヴァントゥイユ作曲が演奏される。ヴァントゥイユ嬢の登場を恐れる主人公だが彼女は現れず曲に思いがけず感動する。シャルリュス氏はその饒舌によってブリショにその性癖を某露するばかりかヴェルデュラン夫妻を蔑ろにし彼の招いた夫人達に彼女を紹介せず、夫人の不興を買い、夫人はモレルに告げ口をして彼から去らせる。
    主人公はアルベチーヌが自宅に居るかの方が心配で、帰り着いた時彼女が居ることに安堵するが、今回の集いにヴァントゥイユ嬢が来るかもしれなかったことを知っていたアルベチーヌが今までの嘘を肯定するような言動をするため、主人公は駆け引きで別れを提案する。しかし落とし所を見つけわかれない。アルベチーヌは此処を離れるなら合図をする筈だと思っていた。しかし彼女は主人公の元から去った。急激に、唐突に。

    表紙が8巻、9巻に続いてどんどんあからさまになっていきますね!男の主人公には未知であるゴモラの世界。どきどきします。

  • 凡例
    はじめに
    囚われの女(続)
    訳注
    主な情景の索引
    本巻の主な登場人物
    エッセイ 魂の越境 姜尚中
    (目次より)

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