みかづき

著者 :
  • 集英社
4.17
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本棚登録 : 4578
感想 : 599
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  • Amazon.co.jp ・本 (472ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087710052

感想・レビュー・書評

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  • 読んでよかったぁ。
    本の厚みもそこそこ分厚く、3世代に渡る壮大な物語ではあったけれど、読んでいる最中はサクサクと読み進めることができた。

    読みやすかったけれど、読み終わったときにはぶわぁーっと押し寄せる大きな感動があった。
    本当にいい物語ってその長さを感じさせないんだね。

    この本を読むと、自分の親や祖父母にも若い時代があり、いろんなことを考え、夢や希望、野心を持って生きていて、出会いがあり、そして今の自分に繋がっているのだなあと実感。
    そして、その繋がりは将来出会うかもしれない私の子どもや孫へと受け継がれていくのかな。

  • 昭和から平成。
    私と生きてきた時代、自分が教育を受けてきた時代から次なる世代へ。
    長編の割には所々で時が大きく飛んだ感じで物語が展開します。最初は読んでいてちょっと戸惑ったのですが、家族のそれぞれの立場、その時の世の中の状況など、私にはとても身近だったので、読み進めるにつれて尚更、感情移入して行った気がします。

    教育という点を「塾」という観点から物語が展開して行ったのも個人的には良かった!

    東進ハイスクールに、四谷大塚。
    私の子育てはそこから逃げ出したくてオーストラリアに来ちゃった?!
    そして最後の最後は、本当の家族の血縁関係なんて関係ない!大切なメッセージをもらって読了出来たことに感動して終われた物語に、この本と巡り会えて良かった〜〜と思えました!

  • 私は、中学1年の時に、友達のお兄さんの私塾に行き、成績が向上し、地区の進学校に進むことができました。退職し老後を楽しんでいますが、人生の転機だったと、塾の先生を感謝しています。
    教育は、学生時代だけでなく、一生の勉強の仕方を教える大切な、ものです。
    スイッチが入ることが大切だと思います。

  • 教育と家族のお話
    ん〜期待し過ぎたせいか評価が高いですが
    そこまで私には響きませんでした

  • あけすけな内容なのに、実にポエジーなのは教育がテーマだから?

  • ポップな装丁に引っ張られ手に取り読みだした。舞台は戦後しばらく経っての日本だ。
    戦前の教育と戦後の教育、揺れ動く文部省、移りゆく経済、変わっていく市井の人々。市井の人々って言い方おかしいか。

    その中での教育とはなにかを問いだしつつ、ほんわか家族物語、それは少しコメディタッチのものが続くと思った。

    よくよく本の厚さを思えばそんなことではないのがわかっていくのだが、この家族たちのクロニクルはとても過酷でありながらも着実に前へ前へと物語を進めていくのだ。

    「風に舞い上がるビニルシート」以来の森絵都さんの一冊。とても楽しませてもらえたことに感謝。

  • 結構な分量だけど
    ドラマでざっくりかいつまんで予習したので
    良くも悪くも読みやすかった。
    [図書館・初読・3月21日読了]

  • 塾経営をベースに教育を考えさせられた。3世代に渡る感動長編小説、構成も良くできていて分かりやすく読めた。2017年本屋大賞2位
    芥川賞作品より本屋大賞の作品の方が自分的には好きである。

  • 教育の問題を塾という視点で展開される。
    堅苦しいテーマなのに、吾郎、千明の家族を中心に人間味あふれる展開で、涙腺を刺激されます。

  • 母業の合間に読書タイムを見つけることは
    まだ難しく身を削ってしまいちょっと後悔。
    面白い本を読むと寝れなくなるから困る!

    公教育に強い疑念を抱く千明と
    教え上手な天然吾郎さんが
    塾を立ち上げ、育てていく。
    育てていくのは塾だけじゃなく、
    3人の姉妹、遂には孫も………!
    それぞれの時代にそれぞれの教育観が見え、
    ある意味、教育史のお勉強にもなるかも…?

    千明のあまりの烈しさに恐々するも、
    その思い、影の苦悩を思うと切なく、
    優しさに溢れる吾郎に憧れるも、
    助平吾郎にあきれたり……。
    読み進めるうちに登場人物のそれぞれの思いに
    ぐっとくるものがあった。
    それぞれがそれぞれの人生を
    拘りながら苦悩しながら進んでいくのが
    今の自分にも重なるようで。
    新しい時代、新しい教育の形。
    私は人生のパートナーとともに
    そこにどんなものを残せるのだろう。
    私もこれから第2ステージ。
    一郎くんの足元にも及ばないけれど、
    わたしもみかづきでいようと思った。

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著者プロフィール

森 絵都(もり・えと):1968年生まれ。90年『リズム』で講談社児童文学新人賞を受賞し、デビュー。95年『宇宙のみなしご』で野間児童文芸新人賞及び産経児童出版文化賞ニッポン放送賞、98年『つきのふね』で野間児童文芸賞、99年『カラフル』で産経児童出版文化賞、2003年『DIVE!!』で小学館児童出版文化賞、06年『風に舞いあがるビニールシート』で直木賞、17年『みかづき』で中央公論文芸賞等受賞。『この女』『クラスメイツ』『出会いなおし』『カザアナ』『あしたのことば』『生まれかわりのポオ』他著作多数。

「2023年 『できない相談』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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