- Amazon.co.jp ・本 (472ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087710052
感想・レビュー・書評
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中央公論文芸賞受賞(2017年/第12回)
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わが地元が舞台だったので(舞台はあまり関係ない内容だったが)何となく面白く読めた。
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元学校の用務員の吾郎が、用務員でありながら、子供たちに勉強を教え、教育のあり方を時代の動きに合わせ、さまざまな方法で投影していく。
千明、蘭をはじめ女系の強い家族の主張と、吾郎、一郎などのおっとりとしながらも子供の教育を考えるお互いの主張はいつまでもぶつかるが、教育というものに対して、真摯に向き合う姿勢は同じ。
単なる家族の群像を描いた作品でなく、それぞれの立場の人間の心模様をリアルに描く様は流石。
また、章が変わって時間が過ぎて文脈の省略をしても、充分理解させるだけの文章力。読ませる…流石! -
「2017本屋大賞 2位」
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https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/1234838 -
それぞれに人間味あふれる登場人物に魅了されました。みんなが一生懸命に生きている、そこが好きです。教育とは、人が成長するということはどういうことなのかを考えさせられました。
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4世代に渡る学校や塾などの教育現場のはなし
全ての始まりは、吾郎の用務員室「大島教室」
ここでの授業についていけなかった子たちへの補習が、のちの千葉進塾、ボランティア活動のクレセントにつながる
大島教室時代から、女性に弱い吾郎 それが仇となり、直接の原因ではないが塾長の座を追われることになる その後、教育本の執筆、講演活動、海外での教育現場など、なかなか充実した人生 子どもたちもさまざまな三人三様の人生を歩み、父親である吾郎が良い加減で、とても魅力的な人なのだと思う
わたしはもう塾のお世話になることはないが、塾の創成期から現在までの変遷がわかり、興味深かった
また塾(と学校教育)に焦点を当てた小説という着眼点も珍しいと思った -
読み応えのある、月並みですがとても良い本でした。
時代に翻弄されながらも理想に向かって突き進む教育者の力と、紆余曲折の教育改革。
教育者の熱意を感じられる本でした。 -
実家で手に取った、読書会を長年続けている母が読んだ本。帰宅して図書館で借りやっと読了。笑いあり涙あり。子育て世代には特に胸打つ内容。きちんとまとまっているけどまとまりすぎてない感じ。時代背景も懐かしく読めた。森絵都さんはカラフル以来の読んで良かった本。他の作品もまた改めて探してみたくなった。
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ブックリストに度々登場するので読んでみました。
教育を通して3世代の親子が奮闘していく話でした。長編でしたが一気読みできました。
いつの時代も教育の改革は終わりがなあなぁと思いながらよみました。 -
自ら選んでおきながら、こんなに分厚い本読み終えるのかと、最初はなかなか進まなかった。
でも、時代が昭和から平成に進み、懐かしいフレーズが所々に現れ、どんどんどんどん引き込まれて行った。
とても良い本に出会った。 -
右往左往する教育界、それぞれが理想を目指す姿は、力強く好感を持った。
大島家のおおらかさにほっこりした。 -
学習塾経営に心血を注ぐ3代の話。教育事情の変遷も描かれていて、勉強になった。ストーリーとしても面白い。人間ドラマ、ありすぎな感じはしつつ、確かに塾業界は濃い人多いから妙にリアリティも。
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いつの時代も様々な教育論が説かれるが
大切なのは子どもを思う気持ち。
祖父母の思いが子へ孫へ
受け継がれていく。
ぶつかり合い、離れながらも
教育という信念で繋がっていた。
タイトルのみかづき
満ち足りないみかづきを
満ちよう満ちようと悩みながら
時代に挑んでいく人々の生き様だった。
作者の年齢で
50年に渡る時代背景や
人々の思いをここまで描写できるている
ことに震えた。さすがだ。
長編だが節目で感動あり。満ち足りた。 -
長編だけど読みやすい。
感動はなかった。
それぞれの家族の人生が書かれていて、興味深かった。
印象に残ったのは、ストーリーより、「あの子は幸せになれる。人を許す事ができるから。」という言葉。
今の私にグサッとささった。
いつまでも人生を幸せに感じれないのは、人を許す事ができない小さい自分だからかもしれないな。 -
本当に面白い本に出会えたくらいの感動だった。もの足りないくらいで次の数年後にうつる展開が絶妙すぎる。
と、7章おわったとき思った。8章は、途中まではいらないんじゃないかと思って読み進めたが、最後は素晴しかった。読み終えたとき満足感しかない本は初めて?かも。