生成不純文学

著者 :
  • 集英社
3.18
  • (2)
  • (5)
  • (6)
  • (2)
  • (2)
本棚登録 : 74
レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087710281

作品紹介・あらすじ

崇高なまでに昇華した下ネタ、導入から想像もつかない結末。孤高の異才が放つ、マニア垂涎の未発表作品を含む、計四篇の短篇集。読者の予想の遥か斜め上を行く、古栗ワールド。のっけから飛ばします。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 短編集 理屈っぽくて、スカトロで下品 「生成不純文学」だけは悪くないが、筒井康隆のようで斬新さはない

  • ばかばかしいっちゃあばかばかしい。
    いい年して恥ずかしいという気持ちもあるけど、この日本語の感じ好き。

  • カリスマ的人気の某お笑い芸人が、「笑いとは裏切りである」というようなことを過去に言っていたのを目にしたことがある。
    お決まりのパターン、予想されうる文脈から如何に逸脱するか。どれだけ鮮やかに裏切るか、ということが大事なのだ、と。

    まあ裏切られるも何も、端から木下古栗のことは何も信用していないのだけれど。

  • 「生物、宇宙、そして万物についての究極の疑問の答え」を知りたければ、『銀河ヒッチハイク・ガイド』を読めば良い。「文学とは何か?」という疑問には本作を読めば良い。

  • 短編集。不条理とナンセンスのオンパレード。筒井康隆好きなら本書は大好きなはず。
    1本目の「虹色ノート」からして、展開のすごさに心もってかれました。すごい作品と出会えたことに感謝。著者の過去の作品も読んでみることにします。

  • 生成不純文学 木下古栗著 ナンセンスで知的な短編集
    2017/3/25付日本経済新聞 朝刊

     文学の世界には時々、とっぴな作風で読み手をびっくりさせる作家が登場するが、本書の著者もそんな一人。奇妙な味わいと、後を引く面白さで文学界が注目する異端の作家の4短編を収めた作品集だ。







     表題作は、文壇の大家である作家の家を編集者が訪問し、そこで交わされる文学談義がテーマ……と書くと普通だが、話し合いの途中で唐突に起きる理解不能で暴力的な出来事に、読者はあっけに取られるだろう。これは現実なのか、はたまた登場人物の妄想なのか。虚実皮膜の語り口でけむに巻かれ、読後感はただただ「困惑」の二文字。


     公園で出会った男に毎週、食材を一色に統一した弁当を食べさせる実験の記録をつづる「虹色ノート」。治安の悪い発展途上国で長年働いた経験に基づき、珍妙な自己啓発論を説く男の物語「人間性の宝石 茂林健二郎」。コンビニのゴミ箱に家庭ゴミを捨てる方法をめぐる考察「泡沫(ほうまつ)の遺伝子」。いずれ劣らぬ怪作ばかりだ。


     ときおり品の悪いモチーフが出てくるが、文体はあくまで端正かつ緻密というアンバランスがまたおかしい。衒学(げんがく)趣味もちりばめ、ばかばかしさとナンセンスの中に知のたくらみが隠れているから一筋縄ではいかない。斬新というにはあまりに異色の作品世界が展開する。(集英社・1500円)


    このページを閉じる



    本サービスに関する知的財産権その他一切の権利は、日本経済新聞社またはその情報提供者に帰属します。また、本サービスに掲載の記事・写真等の無断複製・転載を禁じます。


    NIKKEI Nikkei Inc. No reproduction without permission.

  • 『グローバライズ』で一皮剥けたんじゃないか、と思った木下古栗の新刊は、『グローバライズ』以前に発表された短編をまとめたもの(+書き下ろし)。
    なのでまあこういう評価になっちゃうかなと思うけど、やっぱりこの人の書く文章は、決定的に自分のテンポと合わない。ナンセンス文学を読む上では致命的な齟齬だと思う。
    でも今までは内容も合わないという感じだったけれど、この作品集に関しては発想や展開自体は好みなものが多かった。その分、余計にテンポのズレが苦痛に感じた。
    端的に言うと全体的にダラダラ長い。フルクリストたちは多分この執拗な描写、無駄に流麗だったかと思えば急に乱暴だったりする描写を楽しめる人たちなんだろうけれども、乱暴な言い方をするとわかったからさっさと話を進めてくれ、と思ってしまうことしばしばだった。
    表題作での試みとか、面白いと思ったんだけどね。(表題作はそんなにテンポ悪く感じなかったけど)

  • 「虹色ノート」★★★
    「人間性の宝石 茂林健二郎」★★★★
    「泡沫の遺伝子」★★★
    「生成不純文学」★★★★

全9件中 1 - 9件を表示

著者プロフィール

1981年生まれ。2006年に「無限のしもべ」で第49回群像新人文学賞を受賞。著書に『ポジティヴシンキングの末裔』など。

「2019年 『グローバライズ GLOBARISE』 で使われていた紹介文から引用しています。」

生成不純文学のその他の作品

木下古栗の作品

ツイートする