僕らだって扉くらい開けられる

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 78
レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087711264

感想・レビュー・書評

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  • ちょっとした特殊能力を持った人たちが繰り広げる笑いあり、共感あり、ほっこりの物語。

    すごく良かった。
    特殊能力、いわゆる超能力。
    テレキネシス、パラライズ、パイロキネシス、サイコメトリーにマインド・リーディング。
    その力を日々持て余したり疎ましく思う人々の日常に起こるちょっとした事件。笑いあり、共感あり、ちょっぴりせつなさあり、一致団結の心ありと、読後はどの章もほっこり。
    読むたびに良かったね、って思わず声をかけてあげたくなるほど。
    パイロキネシスの亜希子さんに共感ポイント多々ありだったので一番印象に残ったな。

    なんだかその能力を駆使して便利で快適な生活をしている、そんなストーリーを想像をしていただけにこの展開は意外性ありですごく良かった。
    これは思いがけないおもてなしをいただいた時の気分に似ている。
    あぁ、ほっこり、にっこり、満足。

  • 一気に読めてスッキリな読後感。
    シリーズ化とかしないかな?

  • 残念な超能力者たちが集結し、事件解決のために奮闘する姿はアルマゲドンっぽい。
    派手さはないけど…

  • ある日突然、不思議な力に目覚めてしまった五人。
    悪戦苦闘しながら能力と向き合ううちに、
    さえない毎日が、思いもよらない方向に……

    念動力で物を触らずに動かせるけど
    右に10cmだけだったり
    相手を金縛りにできるけど力を使うほど
    毛が抜けてしまうとか
    どこかクスッと笑ってしまう超能力者たち。

    超能力がメインと言っても
    SF!ヒーロー!というより
    「ちょっとした超能力者だけど頑張っている」
    感じが好きです。大した能力がなくても
    情けなくても、力を合わせれば
    世界は変えられる。そんな物語。

  • 本当にエスパーがいたらこんな感じかなと思ってしまう。 昔は中野学校が、養成所だったとしたらやぶさかねぇ。それだと 村上春樹さんの、”カフカ”みたいだから。

  • ある定食屋の常連が地味な超能力を身につけ、ひとつの目的の達成のために力を合わせる話。先日読んだ超能力モノでも能力を使うと代償がある設定だったが、本作でも一日に一度しか使えないほど集中力が必要だったり、そうでない人はコントロールが上手くできなかったりで、なかなか大変らしい。キャラがよくて面白かった。

  • <内容紹介より>
    力が欲しい。そんなことを日々考えているうちに、いつの間にか、自分の中に不思議な力が宿っていることに気がついた。本人でさえ理屈はわからないが、強く念じることで、手で触れた人間を麻痺させることができるようになったのだ。だが、この無敵の能力にも一つだけ欠点があった。能力は、術者の体に対して非常なる負担を強いるのだ。パラライズの使用は、加速度的に薄毛を進行させる。
    …こんな役に立たない能力、なくてもよくない?
    どんなに微力で不甲斐ない人たちだって、力を合わせれば世界は変わる。ちりばめられたさまざまなピースが最後にかっちりハマる、行成さんらしさの詰まった優しくて愛らしいエンタメワールド。

    ――――
    サイコキネシスが使える男(ただし、右方向に10センチしか動かせない)や、目を見ると心が読める元教師(人の眼を怖くて見られない)、サイコメトラーの女子高生(潔癖症で人の触ったものに触れない)など、一癖も二癖もある登場人物たちが、かれらの役に立つのか経たないのか微妙なレベルの能力を使いながら、それぞれに成長していく姿を描いています。特に、1章から5章までは各人物それぞれにフォーカスしてエピソードが綴られていて、内容量も多すぎず、負担なく読み進めることができます。
    最終章では、登場人物が偶然にも一堂に会することとなり、初対面ながらも互いに補い合いながら大きな事件に立ち向かっていくことに。

    個人的には「パラライザー金田」と「パイロキネシスはピッツァを焼けるか」の2つのエピソードが好きでした。

  • 右に10cmだけ任意のものを動かせるテレキネシス〈念動力〉、手から電気を発生させて相手を倒せる(ただし禿げる)パラライザー〈金縛り〉、怒りで物を燃やせるパイロキネシス〈発火能力〉、超潔癖症のサイコメトリー〈精神測定能力〉、目を見たら考えていることが分かる対人恐怖症のマインドリーディング〈読心術〉、そして母にだけ通じるテレパシー。彼らの超能力はほんとうに細やか。決してヒーローではない。それでも彼らにだって、扉くらい開けられる。

    超能力者の集団のわりにすごいこじんまりした連作短編集。内容も悪の組織もいないし、大きな事件もない。日常の中で自分の非力さを悩む姿がとてもよかった。どの話もほっこりしたしうるっとした。テレキネシスのサラリーマンとかマインドリーディングの元先生の話とかが良かった。全体的にさらっと読めてちょっと暖かくなった。

  • 超能力者たちの物語。と言ってもちょっと物が動かせるとかちょっと火を出すことができるとかとても地味な超能力者たちの素朴な日常ストーリー。最後に集結して悪に立ち向かう話になるのだが、これだけ素朴な超能力の話から急に研究所だの薬だのとSFチックに変化したラストの展開は今までの話から浮いてしまった気がした。無理に正義モノにしなくても、世の中にはもしかしたらこんな小さな超能力を持っている人が実はいるのかも?と思わせて楽しく終わった方が良かったような気がする。ただ地味ではあるけれど。

  • ちょっとした超能力を持つ人たちそれぞれのエピソード。そして彼らが力を合わせてできたひとつのこと。
    期待値が高すぎたのは否めないが、正直言って期待はずれだった。最後のまとめあげ方はさすがだなと思ったけれど、
    なんていうか、エピソードの一つ一つがあまり面白くない。
    能力の生かし方?がストレートすぎる、というか。「そんなつもりはなかったけれど能力が役に立っちゃってびっくり!」みたいなお話のほうが面白かったかな。
    あと、火をつけたり思念を読み取ったりっていうのはかなりすごい能力なので、役に立たない超能力のように扱われているのがちょっと違和感だった。
    期待値との落差で低い点数になっちゃったけれど、やはりさすがなもので、それなりには面白い。ただ、個人的には漫画ではなく小説が読みたい。

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著者プロフィール

1979年生まれ。宮城県出身。東北学院大学教養学部卒業。2012年『名も無き世界のエンドロール』(『マチルダ』改題)で第25回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。他の著書に『本日のメニューは。』『怪盗インビジブル』『ストロング・スタイル』『ヒーローの選択』など。

「2020年 『KILLTASK』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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