- 集英社 (2018年12月14日発売)
本棚登録 : 6040人
感想 : 676件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784087711738
作品紹介・あらすじ
堀川次郎は高校二年の図書委員。利用者のほとんどいない放課後の図書室で、同じく図書委員の松倉詩門(しもん)と当番を務めている。背が高く顔もいい松倉は目立つ存在で、快活でよく笑う一方、ほどよく皮肉屋ないいやつだ。
そんなある日、図書委員を引退した先輩女子が訪ねてきた。亡くなった祖父が遺した開かずの金庫、その鍵の番号を探り当ててほしいというのだが……。
放課後の図書室に持ち込まれる謎に、男子高校生ふたりが挑む全六編。
爽やかでほんのりビターな米澤穂信の図書室ミステリ、開幕!
【著者プロフィール】
米澤穂信(よねざわ・ほのぶ)
1978年岐阜県生まれ。大学卒業後、書店員勤務の傍ら小説を執筆。
2001年『氷菓』で第5回角川学園小説大賞(ヤングミステリー&ホラー部門)
奨励賞を受賞してデビュー。『氷菓』をはじめとする古典部シリーズはアニメ化、漫画化、実写映画化され、ベストセラーに。
2011年『折れた竜骨』で第64回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。
2014年『満願』で第27回山本周五郎賞を受賞。
『満願』と2015年刊行の『王とサーカス』はそれぞれ三つの年間ミステリランキングで1位に輝き、史上初の2年連続3冠を達成した。
みんなの感想まとめ
高校の図書室を舞台に、二人の図書委員が日常の謎や不思議な出来事に挑む連作短編集です。堀川と松倉の関係性は程よく距離感があり、互いの個性が引き立つ構成が魅力的です。特に、先輩から依頼された祖父の金庫を巡...
感想・レビュー・書評
-
高校2年生の同じ図書委員の堀川と松倉。
2人の日常の中で起きる出来事や謎を
推理していくストーリー。
仲が良すぎない程よい雰囲気の2人の
関係性が良いし、良い意味で
ニヒルな感じも印象的。
特に印象に残ったのは同じ図書委員の先輩が
祖父の金庫を開けてほしいと2人に頼むお話。
普通に開けるのかなと思ったら
真相が人怖だった。
物語の説明に爽やかでビターと書いてたけど
その通りの連作短編集。
でも、この高校の図書室の描写を
読んで、戻れない青春のひとときだなぁと
しみじみ感じる。
2人の友情が育まれていくのもよかった。
一緒に髪切り行く話が出てくるが
友達同士で髪切り行くとか
仲良しやんと思った。
作中に出てくる謎の飲料水があとは気になる。
パセリコーラ、緑茶と紅茶のラテみたいな
やつとか。
松倉くんの過去も少し重い雰囲気だけれども
その過去の秘密を知ってもなお、
最後のシーンで図書室で待つ堀川くんの姿が
微笑ましい。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
先日「可燃物」を読んで、米澤さんに興味を持ったため、別の作品もと借りてみた本。
今回は堀川と松川詩門という図書委員の男子高校生コンビが探偵役の、連作ミステリー。
学校の図書委員という設定からちょっとビターな青春ミステリーなのかと思っていたら、もっと大人びた事件だったり、家庭問題に踏み込んだシリアスな話だった。
「913」
図書館を利用することが多い私にとっては馴染のある番号だなと思っていたら、そういう意味だったのか。
それにしてもここまでの大事件なのに、何事もなかったように学校に通っている登場人物が怖い。
「ロックオンロッカー」
堀川が通う美容室に一緒にカットに行った二人。
違和感を考察し合いながら傍観者になるところが並の高校生じゃない感じ。
二人の目的は事件解決ではなく、こういう考察を楽しむことなのかも。
「金曜日に彼はなにをしたのか」
他人の家に踏み込むのは結構勇気がいることだと思うが、それが人を救うことになるのならと依頼を受けた二人。
こちらも結果は依頼人に委ねられる。家庭事情はともかく、こんな教師の思惑を打ち砕いてくれるところを書いてくれたら気持ちよかったが、そういう話ではないのだろう。
「ない本」
この辺りから、ふたりのキャラクターが少しずつ見えてくる。
堀川も松倉も高校生離れした考察力・推理力を持った探偵役なのだが、堀川は思ったことをすぐに口にしてしまい、松倉から窘められることが多い。
逆に松倉は一見シニカルで気が向かないことには一切かかわらないタイプに見えて、意外と人を気遣えるタイプなのか。
「昔話を聞かせておくれよ」
「友よ知るなかれ」
ついに松倉の事情が明らかになっていく。こういうことを明らかにするのは松倉にとっては勿論勇気がいることだし、堀川にとってもどこまで踏み込んでいいものか悩むところだろう。
そのうえで、これまで通りの友情を築いていけるのかはもっと難しい。
『もう少し、ただの図書委員でいてくれないか』
『また月曜に、図書室で会おう』
終盤の二人の会話はヒリヒリさせられた。
ビターどころではない、苦しいミステリーだった。
松倉はどのような選択をしたのか、そして月曜に図書室で二人は会えたのか。
良い結末を想像するしかない。
続編が出ているようなので、その後の二人に会えるのが楽しみ。 -
高校二年生で図書委員の僕、堀川次郎と松倉詩門の織り成す連作短編ミステリー。
ミステリーは日常の謎から「これはどう見ても犯罪だ」と思われるものまで多岐にわたります。
「913」では図書室の分類記号を全く知らなかった元図書委員の女子高生が登場しますが結末はかなり驚きました。(そのあと女子高生が普通に学校に通っているのにも驚きました)
「ない本」も二人の推理の過程が面白かったのですが、結末からするともう少しストーリーに趣があればよかったと思います。
最後の二編「昔話を聞かせておくれよ」と「友よ知るなかれ」は松倉の父親に関係した重大な事件へとつながります。松倉詩門とは一体どういう人間なのか、高校生ながら心の内に隠された秘密が判明します。松倉が僕に主張したことは胸に響きました。ラストは「えっ、ここで終わりなの?」と思いましたが、それでよかったのかもしれません。-
まことさん
おはようございます。
いいね!有難う御座います。
野伏間の治助 北町奉行所捕物控 シリーズの8作目です。
長谷川卓さんの...まことさん
おはようございます。
いいね!有難う御座います。
野伏間の治助 北町奉行所捕物控 シリーズの8作目です。
長谷川卓さんの本は、「戻り舟同心」シリーズの新装版が出てから読み始めたのかな?
はっきりは覚えていませんが、新刊が出たら読んでいます。
読んでいて面白いです。
中でも一番は、「嶽神」の上下巻です。
真田忍者、伊賀忍者は出て来るは、そして武田家の遺金をめぐって壮烈な戦いです。
是非読んでみてください。
やま
2019/12/10 -
やまさん♪おはようございます。
こちらこそ、いつもありがとうございます!
お薦めありがとうございます。
でも、残念ですが私は時代小説は...やまさん♪おはようございます。
こちらこそ、いつもありがとうございます!
お薦めありがとうございます。
でも、残念ですが私は時代小説は『うちの旦那が甘ちゃんで』あたりが、たぶんやっとだと思います。(^^♪2019/12/10
-
-
いやぁ、面白かった!高校の図書委員の二人が、持ち込まれた謎や日常の謎を解いていく、6編のミステリ短編集。
全体的には、『古典部』シリーズのような雰囲気で、米澤作品アレルギーの方でも十分楽しめる作品です♪(こんな高校生はいないと言われたらそれまでですが・・・)
好きな話しは、『ロックオンロッカー』と『金曜日に彼は何をしたのか』の二編で、最後の二編は米澤さんらしい作品です!続きが出て欲しいような、この一冊で終わりでいいような、そんな贅沢な作品です♪ -
人気の無い高校の図書室の図書委員の堀川次郎と松倉詩門のもとに持ち込まれる相談事の謎をこの二人が鮮やかに解いていく。手掛かりがあちらこちらに散りばめられていて、その見つけ方も思わずなるほどと思わされるもので、作者の持っていき方は実に上手い。ただ、解決しても結構苦みが残るものではあるが。このあたりは、この作者の持ち味だろう。それにしても、この二人は高校生にしては頭が良すぎるし大人びていることよ。詩門の弟が礼門で父親が**で来るとは、高尚だよねえ。
-
高校の図書委員の2人が次々と推理して、本と鍵にまつわる事件を解決していく話。
たまたま委員会が同じになった2人が、くだらない話をしたりして、気が合って仲良くなって、協力していく様子がよかった。
深く考えずにものを言ってしまう堀川次郎。
内に何か秘めたものをもつ松倉詩門。
2人のキャラと関係性、距離感、いいな。
米澤穂信の本を単体として読むのは初めて。
ミステリーというよりどちらかというと青春小説。
高校生らしくて爽やかで、確かにほんのりビターな作品だった。 -
図書委員の高校生二人組が、持ち込まれる謎を解いていく連作短編。
堀川次郎はたまたま図書委員として一緒になった松倉詩門と何となく気が合い、当番を一緒にやっている。
性格は違い、最初は距離もある二人。
背が高く顔のいい松倉にちょっとコンプレックスもある堀川の、「ほどよく皮肉屋」と松倉を評するセンスもなかなかですね。
平凡なようでそうではない堀川と、そんな堀川を幸せな奴だと感じているような、ちょっと陰がある松倉。
ある日、図書委員を引退した先輩女子が、家の問題の謎を解いてくれと依頼してくるが。
行って見ると、どこか不審な気配が?
日常の謎から、犯罪と言えるもの、自身に関わるものまで。
バラエティありながら、ひと気が少ない図書館の雰囲気をどこか漂わせて。
高校生にしては落ち着いていて知的で、でもやはり初々しさもある二人の様子が新鮮です。
切なさも含むラスト。 -
相変わらずの堀川と松倉の会話や堀川の心情、やっぱり面白い。トリカブトの毒は知っていたけどその花の美しさは初めて見た。毒親に対抗するために毒の花を琹にして心の支えにしなければ生きられない、なんてことはあってはならないのに。命さえ奪う琹の謎、誰もが怪しく思えて疑心暗鬼になるけど堀川の観察力がすごい。大好きな本や琹にちなんだ事件、そんなことに使わないでと言いたくなるけどだからこそ興味も惹かれる。きれいすぎる容姿も大変なんだな、と不憫さも感じる。色んな蘊蓄も楽しめたしブタクサとセイタカアワダチソウの違いも知れた。
-
図書委員の高校生が
謎を解いていく短編集
つまらないわけではないのですが
うーん、ちょっとクセがあるのか
謎解き自体が好みじゃないのか
思ってたより楽しめず、でした。
米澤さんの作品は
Iの悲劇が面白かったので
他のも読んでみてるのですが
なかなかハマらずですね。。 -
歳いくつよ⁈と言いたくなる、切れ者高校生が現れた。しかも二人。
人の言葉のちょっとした失言まで聞き逃さず、そこから色々推理して問題を解決していく、堀川・松倉の高校生コンビ。
読み始めは、会話と年齢にズレを感じてしまったけれど、物語の雰囲気には合うと思えば、気にならなくなった。
そこから、いや〜頼もしい、面白くなってきた!と思った矢先、後半から思わぬ方向へ話が進む。
松倉くんの決断はどうなったのだろう。
丸く収まっていると信じたい。
「本は10冊同時に読め」を、無謀にも(7冊程で)実践していた昔、時間も取れず、全ての本が中途半端になって読みきれない、というのを何度も繰り返していた過去。
恥ずかしい黒歴史です…。
米澤穂信さんの本も犠牲になったなぁ、と思い出す。
こんなに面白いのに、ほんと勿体ない事をしてしまった。
これから色々、追って行きます。
-
-
「図書室に持ち込まれる謎に、男子高校生ふたりが挑む全6遍。」(帯のことば)
日常の謎を解く連作短編集。気がつくとグイグイ読んでしまってました。高校生ふたりが主人公ですが、ビターというか暗い部分があって、お話的には少し重めだったりも。
開かずの金庫の謎、「絶対に」というひとことから導き出される推理!隠しておきたいことまで言葉の違和感から解いてしまう…それが幸か不幸か。
背が高くて顔がいい皮肉屋の松倉詩門と僕(堀川次郎)ふたりの距離感が程良いです。続き読みたい!
-
米澤先生の〈古典部〉シリーズが本当に大好きなので、他の作品も絶対ハマる!と思い、図書館で本書を借りました。
読んでみた結果、想像以上に刺さりました。
主人公たち2人の周りで起こった全部で大まかに5つのプチ(?)事件を2人で力を合わせて解決していくという、今作も〈古典部〉シリーズと同じく、青春ミステリーものでした。
主人公たちの性格がまた憎めない感じだったのも良くて、ちょっぴりダークな部分が各章の最後に見え隠れするのも良かったです。
やはり米澤先生の本のいいところは、物語の中の細かなヒントを見落とさなければ、読者も謎解きに参加することができるというところです。まあ、私の場合はおかしいなと思うことがあるだけで、自力で解決はまだできないのですが…。
今作で1番びっくりしたことは、10円玉の表面は、平等院鳳凰堂の側だったことですかね。
続編の2作目ももうすでに借りてあるので、読むのが楽しみです。 -
表紙がすき。なぜかこの本を読むと江戸川乱歩を思い出す。 ・・・何故?
-
「さよなら妖精」に続いて、2作目の米澤穂信さん。
今までよく読んでいたミステリーというと、宮部みゆきさんや東野圭吾さんで、晩ご飯の支度を忘れてページをめくってしまう感じだったが、この作品はゆったりと読めるミステリーだった。
つまらない、というのではなくじっくり味わうタイプとでもいうのだろうか…。
表紙と中身がベストマッチ!(変な英語)だと私は思う。
高校生とは思えない思考力と落ち着きのある、二年生図書委員松倉と堀川。頭が切れる2人が、身近なところでおこるちょっとしたトラブルに推理を働かせる、短編仕立て。
頭はいいが、ちょっとズレたところのある男子というのは、なかなかツボである。
タイトルに「本と鍵」とあるように、ミステリーを解くために「本と鍵」が文字通りキーとなる。
鍵がかかわる最後の二編は、うーむもう少し背景を知りたかったなぁ…。2019.11.13 -
高校の図書委員の堀川と松倉が先輩や後輩から持ち込まれた謎を解く日常ミステリ、と思わせておいて実は苦い真相が隠れている短編集。本と鍵が軸になっている枠の中で小さな違和感からの推論を積み重ねて真相に辿り着く過程は手堅い。真っ直ぐな堀川と斜に構えた松倉の性格の差からのアプローチの違いも面白い。苦味は金庫の番号を特定する「913」から効いているけど「ない本」「昔話を聞かせておくれよ」が絶妙。二人の友達とは言い切れない微妙な関係だからこそ「友よ知るなかれ」の結びが良かった。その後が知りたいような知りたくないような。
-
高校生男子2人のコンビがなかなか良い。ビターな会話が微笑ましかった。続編があるようなのでまずはこちらを読んでみました。
続編が楽しみです。 -
堀川と松倉の独特で緊張感を感じさせる関係性が印象に残る。話の裏、人の嘘を見抜く力がビターな結末を導いてしまうが、その後の展開が気になる。恨みを買ってそうで心配にもなる。
-
連作の短編でサクサク読めました。
最初は軽めの話でしたが、最後は重い話で続きが気になる終わり方でした。
続編があるので読もうと思います。 -
「栞と嘘の季節」の前著。
順番が前後したけど、堀川と松倉のコンビの由縁がわかってスッキリした。
ささいな一言や言動から、嘘や謎を解き明かすのがおもしろい。
著者プロフィール
米澤穂信の作品
