ひと喰い介護

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  • 集英社 (2019年7月26日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784087711875

作品紹介・あらすじ

判断力が、体力が、財産が、奪われていく――。大手企業をリタイアし、妻を亡くして独り暮らしの72歳、武田清が嵌まった、介護業界の落とし穴とは!? 巧妙に仕組まれた罠に孤独な老人たちはどう立ち向かえばよいというのだろう。それは合法か、犯罪か。現代に潜む倫理観の闇に迫るサスペンス。

【著者略歴】
安田依央(やすだ・いお)
大阪府堺市出身。関西大学法学部政治学科卒業。2010年『たぶらかし』で第23回小説すばる新人賞を受賞、2011年に単行本として刊行。同作は2012年に「たぶらかし -代行女優業・マキ- 」のタイトルで谷村美月主演でテレビドラマ化。他の著書に『終活ファッションショー』『出張料理・おりおり堂』『人形つかい小梅の事件簿』。

感想・レビュー・書評

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  • イメージは獲物をいたぶる猛獣。
    介護事業をテーマにしたサスペンス。

    脳裏に浮かぶのは猛獣。先ずは仕留めた獲物を爪を隠した手で転がしもてあそぶ。
    次第に爪で傷つけいたぶり、ついに牙を剥く。そして骨までしゃぶり尽くしながら、その獰猛な目は早くも次なる獲物を狙っている…ずっとそのイメージがつきまとう。
    そして心には恐怖がつきまとう、まさにダブルの恐怖だ。

    このタイトルに納得せざるを得ない。

    個人情報だだ漏れの世の中、孤独につきいる巧みな罠、弱者の心に入り込む巧みな話術、リアルにあり得る問題として、ただただ恐ろしい。

    • あいさん
      こんにちは(^-^)/

      なんとも恐ろしい話だね。
      これから親の介護、その先は自分の介護が待っていると思うと色々不安だわ。
      騙され...
      こんにちは(^-^)/

      なんとも恐ろしい話だね。
      これから親の介護、その先は自分の介護が待っていると思うと色々不安だわ。
      騙されないと思っていても騙されてしまうものなのかしら。
      2019/09/25
    • くるたんさん
      けいたん♪こんばんは♪

      そう!リアルにありそうなところが怖いのよ。
      あの手この手で詐欺グループもくるしね、何より孤独感につけこんでくるのが...
      けいたん♪こんばんは♪

      そう!リアルにありそうなところが怖いのよ。
      あの手この手で詐欺グループもくるしね、何より孤独感につけこんでくるのが一番許せないし、怖いと思うよ。

      これは読後感あまり良くないのでオススメはできないわ。
      2019/09/25
  • なんとも恐ろしいタイトルに興味を覚えた。昨今の報道でも見受けられるような虐待とは違うものの、この本の中のような施設があるのか…いや、無いとは思うがそれはその施設でないと実態は分からない。

    まぁここまで徹底して高齢者の家族構成や資産を調べ上げ、健康を阻害して認知症を誘発するよう仕向け、完全に孤立させてダメージを与え、死に至らしめるまでのシステムが確立されていれば、すぐに通報されるだろうが。特に主犯の女性である房子が絶対悪なのは間違いないが、そこで働く者が見て見ぬフリをするのも悪である。

    しかしこの本を読んで真に受けたりされると、更に介護職の価値が下がってしまいマンパワー不足を助長してしまうことを憂慮する。面白い題材だがあくまでフィクション前提で。

  • 結構リアルな小説だと思いました
    現実的におきそうな内容で
    少し怖くなりました
    自分もだんだん歳を重ねているので
    じっくり読んでしまいました

  • 恐ろしい小説だ。

    「介護」の二文字から受けるイメージと掛け離れ、老人達を思うがままにコントロールし財産をむしり取る悪徳老人介護施設が描かれている。

    妻に先立たれた孤独な老人・武田清は、大手企業を退職した72歳。
    異常に高いプライドと見栄が災いして、まんまとその財産を奪われて行く。

    職員の言葉巧みな誘導、親切ごかしな対応、特に新海房子の人とは思えない悪女ぶりには終始辟易させられた。

    人生100年時代になり介護サービスも多様化して来ている。
    年々詐欺の手口も巧妙化している昨今、この物語の様な事も起こり得るのかも知れない。

  • んー、まぁ多かれ少なかれあるんじゃね?と思っちゃう。
    今日日、老人をターゲットにした施設は、雨後のタケノコのように乱立してる。
    きっと経営的にも美味しいんだろうな。

    武田が五千万円寄付する辺りは、この年齢特有のキモチの持ち方で笑った。
    くすぐられるんだろうねぇ……

  • 「オーダーメイド介護」を売りにする「ゆたかな心」という会社、金持ちの身寄りの少ない老人を狙っている。だんだんと判断力と体力が衰えていく老人とそれに寄り添うような実は恐ろしい考えを持った介護人。ありがちかな。

  • タイトルからは内容が想像できず、どんな介護かと思いながら読了。株式会社「ゆたかな心」は、高級弁当の宅配をしながら孤立した高齢者でかつ金持ちを見つけ出し、言葉巧みに「オーダーメイド介護」を勧めていく。その真の狙いは、24時間介護(監禁)を通しての身体の虚弱化と認知症の促成栽培。合法的?に財産を没収。やり手女性によるなんとも怖ろしく忌まわしい物語です。読後感はよくありません。現実にあったら、たまらないです。

  • 一気読み。
    こういう現実もあるのかもと思うと恐ろしくなった。

    「金があるだけじゃダメ」
    …ではどうすればいいんだ?

  • 居住する図書館で一般の人が自分の推し本を置くスペースにあったのを手に取りました。
    私福祉系大学を卒業し、施設でも長年働きました。今は在宅でケアマネジャー。なんとなくリアルにありそうで、怖い。先が気になりどう言う着地を迎えるのか、気になってあっという間に読み終えた。

  • 少し恐ろしさを感じた
    これが現実⁉️

  • 「究極のオーダーメイド介護」を謳う老人介護事業「株式会社ゆたかな心」意欲的な若い経営者にやり手の女役員、精錬された介護士たち…だがその実、金持ちの老人をターゲットにすべてを搾り取る悪徳介護施設だった…。

    インパクトのあるタイトルに惹かれて手に取りました。
    ゆたかな心にターゲットにされた武田老人は、老害を絵に描いたような人物だったけど、巧妙に逃げ道を絶たれ、資金も財産も思考力も奪われていく姿がまさに蜘蛛の糸に絡め取られた昆虫のようで残酷だった。
    全ての黒幕である新海房子の悪っぷりがすさまじく、途中房子の悪事を暴こうとした経理部長の紀藤さんの末路があまりにも可哀想だった。そして房子=蜘蛛は抹殺されずにまた別の場所に巣を張る…というラストにゾッとした。
    めちゃくちゃ面白くて一気読みしちゃったんですが、あまりにも胸糞すぎて二度と読み返したくないので★2で。

  • こわーい!
    こわーい!! 
    現代のホラー。

    色々あって、いま私の最大の関心は介護。

    タイトルの通り財産をむしりとる介護会社の話なんだろうな、と覚悟はしていたけれど。
    それでも途中まではこう思っていました。
    資産はある、身寄りはない。
    そんな老人が、全財産を奪われたとしても、それに見合った介護が受けられるなら、それはそれで幸せなのでは?と。
    だって、そうでなければ誰が面倒みるの?
    築いた財産を残す身寄りもいないのならば、亡くなるまでに使い果たしたとしても、その財産が介護会社にいくとしても、国のものになるより有意義なのでは?と。
    しかし、途中から様相が変わるわけです。
    お金の問題ではない。
    人間の尊厳を奪うようなこと、それは「介護」とは呼ばない。
    これは「殺人」の話だ。
    最後に記される主人公(?)の悲痛な叫びがつらく切ない。

    昔から、マインドコントロールする女性の犯人の話はあるけれど。
    後妻業とか保険屋とか。
    今回は介護施設にそういう女性がいたわけだけど。
    こんなふうに周りを巻き込み、多くの人の思考力を奪うような、そんなことってありえるのかしら?
    まあ、小説だから成り立つのだろうけど。
    でもその一方でこういう実際の事件、、たくさんあるのですよねぇ。。事実は小説より。。。。

  • 最初から最後まで怖かった。紀藤さん不憫

  • これは怖いです。介護が近い人間ほど、怖くなってくると思います。よりよく生きるためにとった行動が、悲劇の始まりなんて誰も予想しないし、考えたくもないです。でも、それが現実感を伴って迫ってきていて、他人ごとではないと警鐘が鳴り響きます。

    それにしても、周りの人間が酷かった。お金があっても人間関係がうまくいってなかったら安らかな生活は送っていけないし、お金がなかったら豊かな生活を送ることは難しいし、生きるって大変です。人は生きていくために、死ぬための準備を丁寧にしていく必要があるんだなと思いました。

  • 介護保険を使わない介護サービス
    監査がないサービスは怖い
    ホームインステッドっていうサービスも存在する事を思い出した
    孤独な高齢者は狙われやすいのが現実

  • 久しぶりに古本でない本を買いました。
    本の匂いがしました。

    24時間他者の介入が必要な高齢者となれば、家族の介護力をあてにしなければ自宅での生活はできません。
    介護保険を利用するなら介護保険施設や自宅に代わる施設への入所を余儀なくされることになります。
    24時間ヘルパーの利用は保険外サービスとなるわけでそのサービス対価として1日4万円が適当なのかはわかりません。

    身寄りのない高齢者に「親身」を提供する見返りとして5千万円の寄付を受けることを正当化する描写があった。
    蜘蛛に例えられる悪徳業者の罠。
    悪意をもって高齢者を喰い物にする福祉事業者ばかりではないと思うが、性善説を前提として付き合うのは恐ろしいなと思いました。
    福祉に限ったことではありませんが。

  • 株式会社ゆたかな心
    そこで起こる、老人の遺産狙いの狡猾な手口の数々。企てるのは、やり手の新海房子。

    武田清、現役時代の態度のまま年老いてしまい、妻に先立たれ、食事の手間を省くため、この会社の高級宅配弁当を頼む。
    そこから、配達員に情報収集され、ターゲットになり、一億五千万の財産を根こそぎ持っていかれる。
    お金だけ奪われるわけではなく、認知症になるようコントロールされ、周りのものもマインドコントロールされ、実際に起こりそうな話。

    ラストで砂村千草が、急に精子バンクを使い子どもを産むのが、唐突すぎる。しかもハーフ。
    年収1,200万の経理係だったから、シングルでも余裕で子どもを育てられるのか?

    まあ面白く読めた。

  • ちょっと弱いなぁ。

  • +++
    判断力が、体力が、財産が、奪われていく――。大手企業をリタイアし、妻を亡くして独り暮らしの72歳、武田清が嵌まった、介護業界の落とし穴とは!? 巧妙に仕組まれた罠に孤独な老人たちはどう立ち向かえばよいというのだろう。それは合法か、犯罪か。現代に潜む倫理観の闇に迫るサスペンス。
    +++

    読み進めるほどに暗澹とした気分に支配される。人の欲望の果てしなさ、寂しさを抱えた人間の弱さ、などなど。年を取ることが恐ろしくなる。性善説では生きられないのだろうか、と希望を失いそうな物語である。だが、自らの欲望しか見えていない人間だけではないのが、ほんのわずかな救いでもある。微力ではあるが、何とかしようとする小さな力が確実にあるのである。いまのところはあまりにも微力すぎるが、この先なんとかなるのではないかという、かすかな希望は抱かせてくれる。自分の頭で考えることをやめてはいけない、と改めて自らを戒めずにはいられない一冊でもある。

  • 体力が、判断力が、貯金が、奪われていく。悪徳老人介護施設の罠にはまった老人たちの行く末とは―。幼い娘を亡くし、妻に先立たれた72歳の武田清に差し伸べられた、社会とのつながり。しかしそれは転落への序章だった。現代社会の闇に焦点を当てたリアルサスペンス小説。(e-honより)

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著者プロフィール

安田依央
大阪府生まれ。関西大学法学部政治学科卒業。二〇一〇年に『百狐狸斉放』で第二三回小説すばる新人賞を受賞し、一一年に単行本『たぶらかし』として刊行。
他の著書に『終活ファッションショー』『ひと喰い介護』、「人形つかい小梅の事件簿」シリーズがある。

「2023年 『出張料亭おりおり堂』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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