小説フランス革命 (1)

  • 集英社 (2008年11月26日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784087712179

作品紹介・あらすじ

フランス革命を徹底的に描く超大作!
1789年、フランス。破産に瀕したフランス国王・ルイ16世は、全国三部会を開催。だが議会は難航し、国王政府が平民長官ネッケルを罷免したことから、民衆の怒りは爆発、暴動が起こり始める。

感想・レビュー・書評

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  • ベルばらでお馴染みの人物達ーミラボー、ロベスピエールなどーが登場するけれど、描かれ方は違っていて(ミラボーが非常に魅力的で、ロベスピエールが意外にヘタレ)面白かったし、経緯ももっと詳細まで理解できた。
    三部会が開催され空転するまでは、ルイ16世は平民に人気があったり、不可侵の存在だと思われていたり…ということも、王家は憎まれていたのだろうと思っていた私にとっては新鮮で、驚きだった。王政側と平民とで全く相互理解が成り立っていないのも、革命の行く末を知っている人間からみると、こんな些細な(?)行き違いからあんな革命が起こったのかと思うと、不思議に感じられた。

  • ついついベルばらを思い出しながら読んでしまいます;革命前夜。ロベスピエールの初々しいこと。ミラボー伯の覇気溢れること。中世フランスの矛盾が血を噴き出すその瞬間が非常に読みやすくえがかれています。面白い!バスティーユ陥落まで秒読みです。でもルイ16世はホントに憎めない人です;

  • 2025.9.6読了。

    かつて若い頃に読んだときは、アクション映画のようなスピード感、そしてミラボーのカリスマ性に惹かれた。
    今回もミラボーが魅力的なのもあるけど、歴史と人間の熱量に惹き込まれる。スピードよりも重さを噛み締めた。

  • フランス革命前夜という感じで、盛り上がりの一歩手前で終わる。主にミラボーとロペスピエールの視点で話が進む。中盤から後半にかけてやっと面白くなってきた印象。

  • 一度フランス革命をしっかり知りたいと読みやすい小説に手をつけた。
    今まで勝手に思い込んでいた事がガタガタと崩れて、リアルな、今と対して変わらないフランスの人々の心情が浮かび上がってきた。

  • 長い長いフランス革命物語の始まり部分。今までいくつかフランス革命の本を読んだが、ようやく革命がどのような雰囲気だ始まったのかがなんとなくわかった気がする。全国さん深いとはなんだったのか、国民議会とは何なのか、国王と民衆は決して敵対する存在ではなかった、などといったことがようやく少しわかった。この作者の独特の文体もおもしろいし、読みやすい歴史小説。

  • 破産に瀕したフランス国王ルイ16世は、全国三部会の開催を決定。
    1789年、聖職者代表の第一身分、貴族代表の第二身分、平民代表の第三身分、ぞれぞれの議員が全国から選出され、ヴェサイユへ向かう。第三身分に選出された議員の中には若き弁護士・ロベスピエールや、聖職者シェイエスの姿もあった。
    特権二身分の差別意識から、なかなか進展しない議会に業を煮やした第三身分議員たちは、自らを国民議会と宣言。貴族でありながら第三身分の指導者であるミラボーの裏工作も功を奏し、第一身分から第三身分に合流する議員が出始め、議会はようやく動き出す。
    そんななか、国王が国民議会に解散を要求し、国民に人気のある平民大臣ネッケルを罷免、人民の怒りは頂点に達し、フランス各地で暴動や一揆が起こり始める。


    フランス革命に興味はあっても「ベルバラ」での知識しか持っていないので、大好きな佐藤賢一氏のシリーズをこの機会に読み始めました。

    民衆が立ち上がったフランス革命。
    その魁となったフランスの財政破綻に端を発する全国三部会。
    第二身分(貴族)でありながら第三身分(平民)として立ち上がった、リーダー格のミラボーの獅子奮迅の働きぶり、頭の切れっぷりが気持ちよすぎます。
    主たる登場人物はミラボーとロベスピエール、この二人の今後の変化が楽しみです。

  • フランス革命を舞台にしたお芝居とか良く見るわりに全然わかってなくて、ミシュレの「フランス革命」で概要を知ろうと思ったけどなかなか進まないのでいったんあきらめ、こっちのほうが初心者向けかなと。面白い!「革命のライオン」は三部会開催から球戯場の誓いを経て、軍隊(近衛兵)が出動し、きな臭い雰囲気になってくるあたりまで。ミラボーが主役級で若い頃のロベスピエールが現実と理想の折り合い、政治工作駆け引きのノウハウなど彼に薫陶を受ける。
    ネッケルが重要人物ってことは知ってたけど、どういう意味で重要なのかわかってなかったし、税金逃れたい貴族たちと財政に苦しむ国王の間の距離感も理解してなかった。事象としては知っていたけど、この本で読んで初めて理解が出来た。第三身分の平民が最初は決して国王に憎しみを抱いてなかった(少なくとも議員連は)ということも結構驚きで、この後、処刑に到る経緯も気になる(ヴァレンヌ逃亡も、こうした最初の状況があって初めて理解ができそう)。
    物語は「フランス革命の象徴」であるロベスピエールの成長譚になっていくと思われるが、「真の理想のためならどんな手段も」と思うくだりに既に胸が詰まる。最初の師であるミラボーの影響がずいぶん大きいのも今後重要になってきそう(このあたり小説だから史実と違うのかもしれない)。ミラボーは最初期の革命を支えた超重要人物だったということも改めて良くわかった。何かもうじき死にそうなので心配です。あとはまだデムーランとリュシュル(タレーランも名前だけ)がちらっと出てきたくらいだが、このあと続々と“人物”が出てくるのかと思うとめまいがする。

  •  フランス革命は漫画ですが「ベルサイユのバラ」を熟読したので、かなり頭に入っていました。
    しかし、この物語はミラボーやロベスピエールが主人公なので、全く違った視点から描かれていて、あのミラボーが人気なのにびっくり、といった感じです。
     国王が招集した、全国三部会での、第三身分、つまり平民代表を馬鹿にした貴族や聖職者が、もちろん自分の利益のためであるけれども、だんだん変わっていくさまが、今も同じような気がします。
     そして、まだ民衆に根強く残っている国王への信頼を、軍隊を出動させてしまう事で、簡単に裏切っていくルイ16世が悲しい。

  • フランス革命大河小説。記念すべき第1巻冒頭に登場するのは、やはりルイ16世。それと彼に仕える財務大臣ネッケル。革命直前のフランスは聖職者と貴族、平民の3つの身分に別れ、税を課せられるのは国民の9割を占める平民ばかりであった。そこで、ネッケルは税収を増やすために平民以外から税を取り立てたい。しかし、そこに立ちはだかるのは、議会における聖職者と貴族議員の強力な権力であった。

    彼ら聖職者と貴族の賛成がなければ、増税法案は通らない。かくして聖職者・貴族VSネッケル・平民の第三部会が開催される。議会の中心となるのは貴族身分を捨てて、平民議員のリーダーとなったミラボー。そして、彼を師と仰ぐ、ロベスピエール。

    国王は軍隊を繰り出し、ネッケルを罷免。貴族と聖職者は平民を第三部会から追い出し、平民は自分たちだけの議会を作って球戯場に立てこもる。

    ミラボーを中心に革命直前の一触即発のフランスを描いた第1巻。ミラボーの暴れっぷりには魅了されるが、ルイ16世がただの凡才として最初に登場しただけなのは物足りない。フランス革命の主人公はなんだかんだ言ってもルイ16世だろう。

  • 久々歴史もの読んでみた。
    佐藤さんは硬いな。読んでいて肩こるな。
    でもやっぱフランス革命は面白い。

    ミラボーが英雄で、ロベスピエールがたよりない、なんか今までの印象のちがう。
    これからどうなっていくのか楽しみだわ。

  • 流石に、10巻まで出ているのを積読にしておくわけにもいかないので、読み出しました。少しずつ。
    初版で買っておいて、今読み出すとはね。良くあることだけど、困りものです。

    ミラボーとロベスピエール。この二人が、物語の主役ということで、いいんですかね。
    とりあえず、ミラボーについていけ、という感じなんだけども。

    デムーランが、表舞台で活躍する日は来るんだろうか?

    バスティーユ陥落と、ギロチンぐらいしか知らないフランス革命。手探りで読み勧めていくので、いろいろ咀嚼するのが大変だ。

  • 相変わらず著者の描く人物は活き活きしている。盛り上がるところは一気に盛り上がるし、停滞するところはとことん停滞していて、読んでいて飽きない。
    文章も読みやすくてスッと読める。今後の展開が楽しみ。
    それにしてもミラボーがかっこいい。それにたいしロベスピエールの青臭いこと。これからどう成長していくのか。

  • フランス革命と言ったら、「私は童貞だ」のあの画面しか思い浮かばない。
    ベルばらよりかはましだと思うが、やはりそれはそれだと思うので、ちゃんとフランス大革命について読んでみたいと思い、好きな作家の佐藤賢一氏の本を手にとってみる。

    面白い。

    ミラボーがすごくいい。
    「男は保身」ってたまんないじゃないか。それに、書生のロベスピエールが童貞かどうかはともかく、このあとああなるんだから、それはどういうふうになるんだ?
    意外なんだが、第1巻で、とても常識的に、国民公会とかテニスコートの誓いとかまでいく。それに思考は、だれもかれも穏健で常識的で、なぜそのあと、ああなったのか分からない。つまり、先がワクワクする。
    たまんねえ。

  • 文庫版が短すぎるので、たまらずこちらに手を出し続きを読む。やはり人物描写が面白い。ミラボー伯爵は言うまでもないが、特に卑屈で劣等感に苛まれている人物ほど面白い。

  • 以前読んだ「世界の歴史〈10〉フランス革命とナポレオン (1983年) (中公バックス)」で言うと、おそらく冒頭30ページほどに相当する内容が、200ページほどにわたって書かれている。

    これを読んであらためて世界の歴史 はよく書けているなぁと感心した。
    もちろん佐藤賢一のフランス革命がダメだと言っているわけではなく、むしろ ミラボーやロベスピエールの人間味がよく伝わってきて物語にぐいぐい引き込まれる。

    が、このフランス革命を読むにつれ、世界の歴史が頭の片隅に浮かび上がってくる。ネッケルが頼りにならないと書いてあった、ミラボーの鬘のことも書いてあった、など。

  • 歴史書ではなく歴史小説としてのフランス革命。
    第一巻は革命の下地さえもない時代、煮え切らない議会のお話です。
    第三身分が何とか特権階級と同等に発言できるように四苦八苦する息遣いが、小説だからこその臨場感で我々に訴えかけます。

  • 文庫化記念に再読。完結してから一気読みするつもりだったけど、最終巻の刊行予定が2013年9月と知り諦めた。あと二年も待てないよ。
    あんまり気持ちが盛り上がらないと思いながら読み進めたら、初読時もそれまでの興奮は覚えてなかった模様。物語はまだ序章ということか。

  • 西洋史小説を書き続けている佐藤賢一によるライフワーク・『小説フランス革命』がついに完結した! と思って喜び勇んで読んだら、実はまだ第一部完結だった。第二部は来年以降刊行らしい。ええー。私は小説は完結してからまとめてガーッと読みたい人なのに! ダラダラ刊行するのを年単位で待つのは、もう学生時代の田中芳樹と火浦功で凝りてるのに!



    議会随一の弁舌家であり革命の獅子と謳われた大人物ミラボー、革命成就の理想に燃える清廉な左派議員ロベスピエール、市民の蜂起を先導した市井の活動家デムーラン、張りぼての英雄ラ・ファイエットなどと、日本における幕末時代のように、さまざまな思想や立場を持った個性溢れる英傑たちが、大きな時代のうねりの中で時に協力し、時に対立する群像劇として描かれるフランス革命。



    現代日本の政治の根幹を成す「議会制民主主義」の原型の成立過程であるからには、現代政治の相似形としても大変興味深い(そもそも右翼・左翼といった名称もこの頃の憲法制定国民議会の座席位置が語源だし)。採決の鍵を握るマジョリティが、頑迷な右派や、頭でっかちで融通に欠ける左派ではなく、既得権益の護持しか頭にない中道ブルジョアであることだったり、政争に勝って与党となった一派が現実的な実行力には欠けて事態が停滞してしまうことだったりと、ともかく今に通じる政治風景が散見され、しかも黎明期であるからには、それらの核心がより明瞭であったりする。今に続く政治要素のルーツを知ることで、現在に対する認識も一段深めることができ…るような気にはなれます。

  • 佐藤さん、この一大企画に取り組んでくださってありがとうございます!ああ、これを待っていたのかも、と思いました。
    フランス革命というものを“ベルバラ”で知ってしまった私は、その後知識が増えるにつれて、どこにあるんだよロマンも理想も平等も!!とどんどんうんざりしつつ、どうも体系的にこの時代を整理できすにきました。佐藤先生の介錯
    、いえ、解釈に心から期待します。1巻ではさっそく、あのデムーラン氏が、恋に悩む優柔不断な若者として登場しました。うう、これからが楽しみ!どうぞフランス革命が少しでも好きになれますように。

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著者プロフィール

佐藤 賢一(さとう・けんいち):1968年、山形県生まれ。東北大学大学院でフランス中世史を専攻する。1993年、「ジャガーになった男」で、小説すばる新人賞を受賞してデビュー。1999年、『王妃の離婚』で直木賞を受賞。2014年には『小説フランス革命」で毎日出版文化賞特別賞、2020年に『ナポレオン』全3巻で司馬遼太郎賞、2023年に『チャンバラ』で中央公論文芸賞を受賞した 。他の著書に『傭兵ピエール』『二人のガスコン』『オクシタニア』『女信長』『新徴組』『ラ・ミッション 軍事顧問ブリュネ』『遺訓』『最終飛行』など多数。

「2025年 『歴史小説のウソ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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