ピロティ

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 67
レビュー : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087712254

作品紹介・あらすじ

エゴがぶつかりゃ、人情も通う。マンションの管理人を通じて、人間の心の深層を野間文芸賞作家が、軽妙なリズムで描く。

感想・レビュー・書評

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  • 文学

  • マンションの管理人さんの引継ぎの話。

    住人が心地よく住めるように、管理人さんの日々奮闘ぶり。

    共用部の掃除に、駐車場に植木、電気や水道等の管理
    苦情を穏便に伝えるやり方に
    子供たちや老人たちとのコミュニケーション
    郵便物があふれていないかとうの気配り。

    管理人さんの1人口調で進み、
    事件や事故もなく、終わる話。

    いい管理人さんだな、と。
    ここまで気配りのできる人、いるのか?

    うちのマンションの人は
    苦情なんぞスルーして悪化させるし
    ただの管理事務所の踏ん反り返ったナマズみたいな存在だよ。。。

    小説の舞台は東北だけど
    震災は大丈夫だっただろうか。。
    架空の話だけど、ピロティとか。。

  • マンションも、こうして遠目から見とるぶんにはきれいですよね。

  • 小説として読んだら起承転結が無く、感動とかはいけど、管理人という仕事のドキュメントとしたら、自分の仕事に無関係ではないので、それなりに興味はそそられた。「マンション管理最前線 マンション管理人は超~つらいよ」http://tsuraiyo.com/
    さまざまな人が住んでいる。管理費払っているから、なんでも管理人がやってくれるという意識がある。いろんな住人のすべてに応えるのは難しい。マンションは長屋、管理人は長屋の大家かご隠居という感覚。隣の音がうるさい、ペットに噛まれたなどなど、解決が難しいことでも苦情を聞いてあげる、気を付けてあげる。それがパーソナルホスピタリティかな。

  • 仙台郊外の高台に立つ中規模マンション、膝を痛めた管理人が後任に引き継ぎをして回るその一日を、全編管理人の語りで綴る。暮らしのベースキャンプたるマンションに流れるゆったりした時間を、支える側の眼差しで丁寧に描いていて暖かい気持ちになる。

  • マンションの管理人になることを検討している人には必読書となるであろう一冊かもしれない。

  • 佐伯一麦が好きな人にはわかるはず。じんわり、ほんわか…。

  • あなたが新しい管理人さんですか、大丈夫ですよ、すぐに慣れます。
    管理人の仕事はね、座っていればいいと思うかもしれませんが、
    これはこれで、意外と忙しいんですよ。
    マンションの掃除をしたり、住人の苦情や要望を聞いたり、
    断水のお知らせなんかを張り紙したり、監視カメラの点検をしたり、
    植木屋さんやエレベーターの点検会社を頼んだり。
    忍耐もいるし、我々みたいな人間に向けての仕事ですよ。
    装丁:菊地信義 装画:神田美穂
    本文レイアウト:鳥兎沼佳代

    管理人さんがひたすらしゃべり続けます。
    仕事の説明をしながら自分の境遇を語ったり
    顔見知りの住人や出入りする人たちと会話したりして
    読み終わる頃にはずっと一人語りなのに
    彼と渡部さんの人物像が浮かび上がってきます。
    管理人さんの口調がなんだかなごむなあ。
    それにしてもよくしゃべる。
    奥さんにおしゃべりって言われるのもわかります。

  • マンションの管理人さんの一人語り。
    最後まで。昔の長屋の大家さんってこととか、現代の風潮とか、うなづけたんだけど、何か最後にオチがあるんだと思っていました。

  • ひとり舞台の台本みたい。マンションの管理人さんの一日。
    好々爺の管理人さんの人柄が、好感持ちました。
    マンションも悪くないな、思えた。

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著者プロフィール

佐伯一麦(さえき・かずみ)
1959年、宮城県仙台市生まれ。仙台第一高等学校卒業。上京して雑誌記者、電気工などさまざまな職に就きながら、1984年「木を接ぐ」で「海燕」新人文学賞を受賞する。1990年『ショート・サーキット』で野間文芸新人賞、翌年『ア・ルース・ボーイ』で三島由紀夫賞。その後、帰郷して作家活動に専念する。1997年『遠き山に日は落ちて』で木山捷平賞、2004年『鉄塔家族』で大佛次郎賞、2007年『ノルゲNorge』で野間文芸賞、2014年『還れぬ家』で毎日芸術賞、『渡良瀬』で伊藤整賞をそれぞれ受賞。


「2019年 『山海記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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