- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087712254
作品紹介・あらすじ
エゴがぶつかりゃ、人情も通う。マンションの管理人を通じて、人間の心の深層を野間文芸賞作家が、軽妙なリズムで描く。
感想・レビュー・書評
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文学
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マンションも、こうして遠目から見とるぶんにはきれいですよね。
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小説として読んだら起承転結が無く、感動とかはいけど、管理人という仕事のドキュメントとしたら、自分の仕事に無関係ではないので、それなりに興味はそそられた。「マンション管理最前線 マンション管理人は超~つらいよ」http://tsuraiyo.com/
さまざまな人が住んでいる。管理費払っているから、なんでも管理人がやってくれるという意識がある。いろんな住人のすべてに応えるのは難しい。マンションは長屋、管理人は長屋の大家かご隠居という感覚。隣の音がうるさい、ペットに噛まれたなどなど、解決が難しいことでも苦情を聞いてあげる、気を付けてあげる。それがパーソナルホスピタリティかな。 -
仙台郊外の高台に立つ中規模マンション、膝を痛めた管理人が後任に引き継ぎをして回るその一日を、全編管理人の語りで綴る。暮らしのベースキャンプたるマンションに流れるゆったりした時間を、支える側の眼差しで丁寧に描いていて暖かい気持ちになる。
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マンションの管理人になることを検討している人には必読書となるであろう一冊かもしれない。
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佐伯一麦が好きな人にはわかるはず。じんわり、ほんわか…。
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あなたが新しい管理人さんですか、大丈夫ですよ、すぐに慣れます。
管理人の仕事はね、座っていればいいと思うかもしれませんが、
これはこれで、意外と忙しいんですよ。
マンションの掃除をしたり、住人の苦情や要望を聞いたり、
断水のお知らせなんかを張り紙したり、監視カメラの点検をしたり、
植木屋さんやエレベーターの点検会社を頼んだり。
忍耐もいるし、我々みたいな人間に向けての仕事ですよ。
装丁:菊地信義 装画:神田美穂
本文レイアウト:鳥兎沼佳代
管理人さんがひたすらしゃべり続けます。
仕事の説明をしながら自分の境遇を語ったり
顔見知りの住人や出入りする人たちと会話したりして
読み終わる頃にはずっと一人語りなのに
彼と渡部さんの人物像が浮かび上がってきます。
管理人さんの口調がなんだかなごむなあ。
それにしてもよくしゃべる。
奥さんにおしゃべりって言われるのもわかります。 -
マンションの管理人さんの一人語り。
最後まで。昔の長屋の大家さんってこととか、現代の風潮とか、うなづけたんだけど、何か最後にオチがあるんだと思っていました。 -
ひとり舞台の台本みたい。マンションの管理人さんの一日。
好々爺の管理人さんの人柄が、好感持ちました。
マンションも悪くないな、思えた。