瑠璃でもなく、玻璃でもなく

著者 :
  • 集英社
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感想 : 106
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087712612

感想・レビュー・書評

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  • どちらの女性にも感情移入できて共感の嵐。
    特に前半の美月の心情はパーフェクトに近い。
    唯川さんの経験の賜物。
    これはたまたまみんながうまくいったパターン。
    実際はそんなに簡単ではない。
    『人はいつだって、ないものねだりの生き物だ』

  • ラストがモヤモヤ。
    今周りの結婚が多く、自分も早く、と焦っていたが、なぜ結婚にこんなに憧れを抱いているのか、結婚は憧れられるようなものなのか、ゆっくり考えるきっかけになった。

  • 結婚は不満との戦い。
    美月、不倫相手朔也、その妻の英利子。
    ふたりが一人の男を取り合う。
    離婚からその後のご活躍の英利子、この流れはうまくできすぎ、全く共感は得られないとおもう。
    少し昔の話なので、時代背景を面白く読める。

  • 恋愛は不安との戦いであり、結婚は不満との戦いである。

    と、いうことらしい。なるほどなぁ。

    きれいな表紙に惹かれて読んでみたけど、やっぱり唯川恵さんは苦手だなと再確認。出てくる女たちの価値観みたいなものがどの話でも同じ感じがする。結婚や恋愛至上主義な女の子たち、専業主婦VSキャリアウーマン、子どもがいるかいないか、みたいな構図。そして、一昔前な感じ。
    あと、女の嫌な所がギュッと凝縮されてる感じも苦手。

  • 再読。以前読んだ時は独身で美月の気持ちの焦りにすごく同感した。結婚してからの再読は英利子の気持ちが辛かった。どんなに自分では満ちていると思っていても隣の芝生が青く見える…
    『恋愛は不安との戦いであり、結婚は不満との戦いである』なるほどなー。

    2014,8,26再再読。
    忘れた頃にまた読みたくなる。不倫話でも最後はそれぞれの道をちゃんと歩いているからかなぁ?!この結末にたどり着きたくて読んだのかもしれない。

  • 唯川恵二作品目。
    前作はそこまでハマらなかったんだけど、今回はドンピシャハマりました。
    おもしろい! ってか、めちゃめちゃ考えさせられた。
    途中、朔也が離婚したところで「おお? これはもしや不倫側が成功するパターンか?」とか思いつつ「でも、こういう話って最後は結局元サヤに収まったり不倫組は幸せになれないよねぇ」なぁんて斜め読みしてたら……。
    ハッピーエンドじゃんっ。
    なんかみんなええ感じで終わったじゃんっ。
    結局、英利子はキャリアウーマンでいるのが自然で、美月は専業主婦がぴったりだったってことかぁ。
    ってことは、ほんとにただただ美月と朔也は出会ったのが遅かったってことになるのかしら。
    英利子との時は朔也だめだめじゃんって思ってたけど、美月と結婚後はいいパパになったし。
    まぁ、子は鎹ってやつかもだけど。
    結局、女の幸せなんてそれぞれ個々人によって違うんだよーってことなんだろうなぁ。
    私はたぶん美月側だと思うけど。ってか思いたい。

  • あたしは好き、これ。

    一気にさくッっと読める感じ。
    なんかドラマとかにありそうな話。

    印象的な文章が多かった~ ホントに!!

    まず冒頭の・・・

    「恋愛は不安との戦いであり、
     結婚は不満との戦いである。」

    これ・・・名言でしょ><

    「残りものには福があるなんて嘘ね。
     少なくとも、男に関しては絶対に当てはまらないと思う」

    「結婚したことに悔いはないが、夫婦になってわかったことがある。
     それは、夫婦は恋人同士のように向き合っているわけではなく、
     同じ方向を見ているということ。」

    「"してもらうこと"ばかり考えているのは子供の恋だ。
     "してあげられること"を胸に抱くようになってこそ、大人の愛と言えるはずだ。」

    「今まで、自分だけが特別な恋の中で生きているような気がしていた。
     でも、きっとすれ違う誰にも、密やかにドラマが展開されているに違いない。」

    不倫する女と不倫される女・・・。
    どっちが良くて、どっちが悪い??
    独身と既婚・・・。
    どっちが良くて、どっちが悪い??

    自分の幸せは、自分で見つけて自分の手で掴むもの
    そんなことが言いたいんじゃないかなーなんて思ったよ。

    でも女って・・・
    なんでこんな複雑で無い物ねだりな生き物なん?(笑)

  • 美月と英利子の対比する人生がとても面白かった。結婚がゴールではない。人の数だけ、いろんな生き方があると改めて思った。
    しかし離婚があんなにさらっと成立してしまうのはどうかなぁ、と。あそこでもう一悶着くらいあってもよかったかも?(笑)

  • 2017.1.4-1
    専業主婦に憧れ結婚したものの、仕事を始めて面白くなりつつある時に、夫に離婚を切り出され、マネージメント会社を設立し成功させる英利子と、英利子の夫と不倫の末に妊娠・結婚し家庭に収まる美月の二人の、それぞれの結婚観と人生観。

  • 結構自分が結婚に対して微妙な位置にいるので、色んなことを考えながら読みました。

    20代での結婚にこだわりつつ不倫しながら、結局相手を奪って結婚し、子供を産んだものの、これで良かったのかと自問する美月も。

    美月の不倫相手の妻で、結婚に物足りなさを感じながら、たまたまやってみた仕事が面白く、結局離婚して独立した英利子も。

    どっちも共感できるし、結局同じように幸福だし、不幸なんだなと思いました。

    結婚しなきゃと焦っても、結婚すれば家事・育児・仕事・親の介護…もろもろで頭を悩ませなければいけないし、結婚しないならしないで「結婚しないの?」という質問に頭を悩ませる事になる。

    結婚=幸せってまだ皆思ってるのかな?

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