太陽の庭

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 300
レビュー : 54
  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087713282

感想・レビュー・書評

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  • 昔から、閉ざされた世界の話が好き。
    楽園が傾きはじめて、終わりに向かう寂しさがひときわ美しいのです。
    ひとに求められなくなった神様と家のお話。
    浮き世離れしててうす暗くて、とっても好みです。

  • 雨の塔よりこちらのほうが好き。
    というか、筆力がぐーんと上がっている気が。
    心地よい読みやすさとか、躊躇しない耽美な世界観だとか。

    ダヴィンチで、私の持っているエミリーテンプルキュートの
    ワンピースと同じワンピースを着たこの作家さんを
    見かけて、あらゆる意味で複雑な思いで、
    でもおもしろい本を読みたいという気持ちにあらがえずに
    本を手に取り、3年くらい経ったでしょうか。
    あれから嶽本野ばら氏が解説なんかを書いているのも目にして、
    このまじめな宮木あやこさんは嶽本氏がうかうかとしている間に
    すごい作家さんになると思っていたら、案の定たくさん書いて
    確立したひとになっていました。

    長野まゆみのような躊躇しない耽美な世界観、でももっと
    ねばついた、現実味はないのにとても生々しい、そしてそれすらも
    美しく書いてしまうので、長野まゆみは長野まゆみで私に
    必要なものなのだけど、このひとの作品はこのひとの作品で
    私にとって必要なんじゃないかと思えてきました。
    正直なところ、限られた永代院の中でおとぎ話を永遠に読んでいたいくらいでしたけれど、そうするとただのライトノベルになるんだろうな。この結末、作家さんのひとつの答えにたどり着いてこその文学なんでしょう。神は今、必要なのかということへの答え。
    それは人それぞれだから、これはこれでひとつの答えとして
    「はい」と飲みこみましたが、途中からなぜか泣けて仕方なかった
    私には神という存在が必要だし、当然のように在るものとして
    思っているんだろうなと思いました。
    太陽の庭~聖母のくだりは、現代なら当然おこりうることと思いつつも、腹立たしいというか悲しいというか。
    こんなふうに思うとは自分でも結構意外。
    あくまでもこの話はファンタジーですが。

    もっと軽く感想書くと、やっぱり1章が一番好き。
    形式的なものは美しい。光源氏はやっぱり全ての基本。
    名前も美しい。かわいらしい駒也が困る。

    しかしあえて、なのか仕方なかったのか分からないけど
    駒也対和琴の部分をきちんと読みたかった。心から。
    スピンオフで書いてほしいくらい。
    淡々としているのはいいけど、こういう読書サービスはあっても
    良いと思うのです。
    桜庭一樹とかだと、こういうのひょうひょうと書いちゃいそう
    なんだけど、、、
    宮木あやこで「あー、この世界観大好き!でももうおなかいっぱい!」ていうのを味わいたいです。

  • 語り手が次々変わっていくのに、世界を知れば知るほど、
    なぜかひどく閉塞感が漂う。
    http://feelingbooks.blog56.fc2.com/blog-entry-549.html

    • hinasayoさん
      雨の塔は読みました。
      私はあのお話もすごく閉塞感を感じます。
      宮木さん独特の世界って感じがしました。
      雨の塔は読みました。
      私はあのお話もすごく閉塞感を感じます。
      宮木さん独特の世界って感じがしました。
      2012/06/04
    • 潤さん
      hinasayoさん、こんにちは。
      語り手が変わっていく手法だといろんな視点から見れて
      世界が広がっていく印象を受けることが多いのですが、
      ...
      hinasayoさん、こんにちは。
      語り手が変わっていく手法だといろんな視点から見れて
      世界が広がっていく印象を受けることが多いのですが、
      こちらは逆だったので不思議な感覚でした。
      「雨の塔」も閉塞感ありますね。
      宮木あや子の独特世界好きです私。
      2012/06/30
  • 敗戦によって神を信じなくなった人々に、神は必要ない。神に縋るよりも自分を信じたほうが国は栄える。事実、神の存在を信じる人々が多く住む国では、神の存在を理由に終わりの見えない戦争をしている。終わらない戦争は発展を蝕む。
    (P.191)

  • 2015/09/08

  • 読んでいるときは夢中になれるが後味がわるい。
    旧家の相続争いあり、近親相姦あり、令嬢たちの愛憎あり。宗教あり。官能あり。くすぐられるポイントがありすぎてそれゆえにちょっと詰めこみすぎでは、と。

  • 思った以上に良かった。
    今迄読んだのとは違うジャンル。幅広いし、それぞれちゃんと深いし、すごい。
    一気に読み終わった。

  • 「雨の塔」の関連作品ということで読んだけれど、予想していた雰囲気と違って驚いた。
    表題作以外は、幻想的な作風でわりと好きでした。
    表題作はそれはそれで面白かったんだけど、他と比べると若干浮いてる感があった気がした。

    例の大学の裏事情については真相を知ってしまうとちょっと幻滅だったんだけど、「雨の塔」の彼女たちがなぜあんなにあの学校に入るのを嫌がっていたのか納得がいったので、その点は良かった。

  • 和琴を手にかけるシーンも読んでみたかった。永代院の流れをみれたのは面白かったし、雨の塔とのかんれんも楽しめた。

  • この独特な雰囲気、好き。
    閉鎖空間だからこその空気感が良かった。
    おとぎ話を読んでいるような感覚の中、表題作(といっていいのか・・・)に入った瞬間、急に現実に引き戻された感じがしたけれど、だからこそ纏まりがあって読みやすい作品だったと思う。
    この作者の作品を読むのは初めてだったけれど、ちょっと癖のある作品を書くイメージがあるので、別の作品も読んでみたい。

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著者プロフィール

宮木 あや子(みやぎ あやこ)
1976年生まれ。神奈川県出身。2006年『花宵道中』で第5回女による女のためのR-18文学賞 大賞・読者賞受賞しデビュー。同作は2014年映画化された。
代表作に2016年テレビドラマ化された『校閲ガール』とその一連のシリーズ。

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