桐島、部活やめるってよ

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  • 集英社
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本棚登録 : 3969
レビュー : 937
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087713350

感想・レビュー・書評

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  • 鋭い!!超オススメ!!
    必ず17歳の自分に会える作品。

  • 最後の菊池の話が1番好き。周りから羨まれる立場にありながらも、他の人に自身に足りないものを見いだしている。

  • バーコードで未読と確認して借りたけど、もしかしたら文庫か何かでもう読んでたかも。
    高校生、懐かしい。

  • 第22回小説すばる新人賞
    高校生や大学生が読めば共感できるのかも。オッサンすぎる自分には響かない。

  • 平成が終わり令和となった今、今更ながら平成生まれの朝井リョウさんさんの新人賞受賞作読んでみた。バレー部、吹奏楽部、ソフトボール部、野球部。そうそうこんな感じ、これはあの人に似ていると読んでいて懐かしく思った。学生時代はなんて狭いところで生きていたのだろう。部活の仲間、クラスのグループというコミュニティがすべてだった。何でも器用にこなせる上のほうの宏樹が、イライラしている様子、下に属する映画部にひかりを見いだす様子に「大丈夫だよ、やり直せるよ。」と声をかけてあげたい。「実果、心がこわれないように。」そういえば桐島が一度もでてこなかったな。

  • 映画化もされた有名な作品。
    最近朝井リョウさんの他の作品を読んだので、こちらも読みたくなって図書館で借りました。

    まず、最後までタイトルにもある桐島くんの独白が一度も出てこないことに驚き。
    最初から最後まで、桐島くんの周囲の友達、部活仲間、その彼女などの目線の独白で終わります。これは映画ではどうやって描かれているんだろう、と単純な疑問。(まさか首から下のみ)
    描かれていないからこそ、桐島くんの心の声についてあれこれと想像を働かせてみたくなります。


    物語には、今どきの高校生たちのたわいない日常がありのままが描かれていると感じました。(朝井さん、本当は女子なんではと思うほど、女子の会話や心の声リアルでした)
    外見や雰囲気によってはじめからはっきりと分かれる上位と下位。基準はダサいかダサくないか。かっこよく可愛く思われるかどうか。

    そんな基準で全てが判断されてしまう高校生の日常に、少しずつ違和感を感じる人物がいることも、また事実。周囲に流されるのではなく、自分だけの何かを見つけ、自ら「ひかり」を発することができる同級生の存在を知り、激しく心が揺さぶられる様子が伝わってきます。


    この登場人物たちの、10年後が知りたいですね。

  • 2019年1月6日

    写真/小野啓
    ブックデザイン/鈴木成一デザイン室

  • 今年観た映画No.1は『霧島、・・・』だなと思い原作を読んだ。
    映画版は脚本と監督を務めた吉田大八の作品なんだな。

    語られているテーマそのものは原作通りなのだけれど、語り方が見事だし、微妙なニュアンス(チャットモンチーやaikoなど、そういった細部こそがこの小説の肝だったりする)などは映画の方がより一般的、普遍的になっている。
    何よりフツーにこの原作を映画化したとしたら菊池宏樹を話の中心に据えるだろうと思うのだけれど、映画部の前田涼也を中心にしているところにそれを感じる。

    AMAZONの書評に「村上春樹の小説に出てくるジャズやロックをJ-POPに置き換えた感じ」というような内容が合ったけれど、文体などもこみでこの小説は「村上春樹のJ-POP化」といえるかもしれない(・・・と書くと凄い賞賛しているように読めるかもしれないけれど、そこまででもない)。

    <blockquote>なんで高校のクラスって、こんなにもわかりやすく人間が階層化されるんだろう。― 沢島 亜矢(P.59)</blockquote>

    <blockquote>ひとりじゃない空間を作って、それをキープしたままでないと、教室っていうものは、息苦しくて仕方が無い。それをかっこよくこなせるほど十七歳って強くないし、そういう人はいるかもしれないけれど自分はそうじゃないってことだ。― 前田涼也(P.86) </blockquote>

    <blockquote>俺達はまだ十七歳で、これからなんでもやりたいことができる。希望も夢も何でも持っている、なんて言われるけれど本当は違う。これからなんでも手に入れられるかのうせいのあるてのひらがあるだけで、今は空っぽなんだ。 ― 菊池宏樹(P.174)</blockquote>

    耳をいつも澄まして/十七歳の僕がいた/花束をかきむしる/世界は僕のものなのに!(フリッパーズ・ギター「午前3時のオプ」

  • この本や映画のヒットにより「お前、部活やめるの?」とからかわれる桐島くんが全国に一体何人いるのかが興味深い。読み始めてはみたけれどなかなか読み進まないという人には、後半の「宮部実果」の章を先に読んでみて、入り込めたら他の章も……というのがオススメ。以下ネタバレ。









     桐島がなかなか登場しないという構成から考えて、「なぜ桐島は部活をやめたのか」という謎が、様々な語り手の証言によって次第に明らかにされていくミステリー的要素を含んだ作品なのかと思って読んだのだが、読み終わってみれば単なる青春小説だった。
     奇抜といえる仕掛けがあるのは前述の「宮部実果」の章のみで、他の章では日常描写以上の事件は何も起きない。
     しかし、そこには高校生活での「上の者」と「下の者」のそれぞれの思惑がリアルに描かれている。おそらく、誰しもが共感しうるそのリアル感を楽しむための作品なのだろう。そして、そのような作品として存分に楽しむことはできた。

     ただ、勝手にバタフライ・エフェクト的な作品だと思い込んでしまっており、「桐島が部活をやめた影響が各人に波及して、複数人の生活がとんでもないことになる」とか「某人がしてしまったひょんなことで、〇〇が起き、桐島は部活をやめる羽目になり、さらにこんなにとんでもないことに……」といった壮大な展開を勝手に思い描いてしまっていたため、その方面での満足度はまったく得られなかった(もちろん、勝手にそういう作品だと思い込んでいた自分が悪いのだが)。

     個人的によかったのはやはり「宮部実果」の章。次いで「前田涼也」の章。各章の印象は下記の通り。

    ●菊池宏樹:この先を期待させるプロローグ。
    ●小泉風助:桐島の話が徐々に明かされていくのかと思いきや、桐島問題を真正面から扱ったバレーボールもの。ただ、全体の印象は薄い。風助の闇の部分(桐島を陥れるくだりなど)でも描かれるのであれば別だが。
    ●沢島亜矢:作者はバレー部だったのかな?と思いながら読んできたところに、一転して吹奏楽ものに。内容としては片思いを扱った少女漫画の短編といった印象。
    ●前田涼也:作者が一番描きたかったのではないかと思える、「下」の立場の男の立場からの章。文体が素直なので一番読みやすい。かつては「上」ともいえる位置にいた涼也が「下」に甘んじるようになった流れは、あだち充の短編漫画にありそうで面白い。清純なバドミントン部の少女かすみも、個人的にはあだち充のヒロインのような印象。
    ●宮部実果:義理の母親に、死んだ義理の姉と誤解されながら暮らす少女の苦悩。これだけで1本の短編になるし、この連作の軸をこの話にしてもよかったんじゃないかと思えるほど、各章の中では一番のインパクトを放っている。
    ●菊池宏樹:「上」の立場の宏樹が「下」の者に羨望の思いを持つという内容は、この連作を締めくくるまとまりのあるものになっていていいのだが、いかんせん宏樹のキャラクターにアクがないので少々面白みに欠ける。「上」から「下」に下がった前田涼也が出てきたのだから、菊池宏樹を「下」から「上」に上がった者として描いても面白かったように思うが、そのようなキャラクターは『Bバージン』の頃から何人も描かれているので、逆に新鮮味に欠けるのかもしれない。

     映画化されるとのことで、映画版では各エピソードが「桐島」抜きには語れないほどにつながりが強化されていることに期待。

  • 図書館でお薦めで飾ってあったので借りてみた。30代半ばを過ぎたオジサンには感情移入できなかったな。

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著者プロフィール

朝井 リョウ(あさい りょう)
1989年、岐阜県生まれの小説家。本名は佐々井遼。早稲田大学文化構想学部卒業。
大学在学中の2009年、『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞しデビュー、後年映画化された。
大学では堀江敏幸のゼミに所属し、卒論で『星やどりの声』を執筆。2013年『何者』で第148回直木賞を受賞。直木賞史上初の平成生まれの受賞者であり、男性受賞者としては最年少。『世界地図の下書き』で、第29回坪田譲治文学賞受賞。
その他代表作に『少女は卒業しない』、映画化された『何者』がある。

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