コトリトマラズ

著者 :
  • 集英社
3.05
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本棚登録 : 190
レビュー : 32
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087713381

作品紹介・あらすじ

勤務先の社長と密かに付きあう華。彼の妻の入院で、ふたりの関係は変化する。そんな華が思い起こすのは「母が死体にキスをした」遠い日の記憶。老いゆく母にも秘められた物語があったのかもしれない。揺れる心を細やかに描く恋愛小説。

感想・レビュー・書評

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  • 栗田さん、ほんとに好きだなー。
    わざとらしいところが無く、描写も厚すぎず薄すぎず。
    こんな身体ごと全部持ってかれるような体験を淡々と書かれると、かえってしみるね。

  • 栗田さんの描く人はいつも、自分をきちんと肯定して生きてる。
    だから、こんなつらい話でも、なんだかほっとできる。
    すごく好きな文章。

    どうにもならないことを、どうにか消化しようとする。
    自分の足でしっかり立つ。
    そうやって毎日を生きる。

  • 不倫の話ですが主人公との間に距離があるので、あまりドロドロとした雰囲気は無いです。罪悪感と恋心の板挟みで体を壊しそうになっていて、苦しい、というのが強く伝わってくる。

  • 世間でよくある不倫の話。切なさが伝わってきた。自分ならどうするだろうと考えたりした。

  • ストーリーのテンポがだらだらとしていてよくなかった。他の著書はおもしろいのにとても残念。

  • 色々な気付きがあった。関わった人全てひっくるめて結婚。

  • ざっくりまとめてしまえば不倫の話。さらに言うなら私は不倫絡みの話は嫌い。
    だけど、この作品は感動した。
    リズミカルなセリフの応酬には、本当にセリフだけ。その他の描写はまったくなし。誰のセリフかの説明もない。
    かと思えば、誰かのセリフが数ページにわたりつづく。それもまたセリフのみ。描写なし。
    脚本の方がまだ説明きちんとされてますね、と思ってしまうくらいに潔い。
    逆に、新鮮で面白かった。
    主人公、華の同僚であり友人カヨちゃんの途中のセリフ。あれが良かった。何の描写もないのに、その顔や声がまるで隣にいるみたいに伝わった。
    真心をこめた言葉って、すごい威力だな本当に。
    さらに、私の嫌いな不倫をしている主人公、華。
    彼女のぐるぐるした思考が好ましかった。
    悲劇のヒロインのように酔いしれず、冷静に分析したり、わけもわからず涙がとまらなかったり。
    言い訳もしないけど、無理矢理言い聞かせない。
    ナチュラルなその様子がいじらしかったり、かっこよかったり。
    ただひとつだけ欲をいうならば、ラストがなんだか半端だったかな、と。
    そこ以外で存分に楽しんだから、あえてラストにこだわることもないかもなのだけど、出来たら何らかの形になる流れは見たかった。
    でも、この作品は良い。他の作品も読んでみたい。

  • 自分の不倫を正当化して長々と語り続けて参った。こういう恋愛ってもっと修羅場や葛藤があるはずなのに、あくまでも相手はいい人と疑わず。感情移入出来る点が何もなく読みきるのが大変だった。

  • このどうしようもない感じ。
    わかるー。
    私だったらどうするかな。
    おんなじようにぐるぐるとなやんでなやんでどうしようもなくってくるしくて、だけど、好きな人に会いたい。
    それだけ思うかもしれない。
    これからずっと、とか、一生死ぬまで、とか、
    途方もないこと考えないでいたいけど、考えないわけにはいかなくて。
    ぐるぐると終わらない悩みをかかえてるってゆう点で
    今の私と状況が似てて、うーん、と思いながら読みました。
    元気で何でもうまく行ってるときだったら途中で嫌になったかも。

  • 主人公の華は、幼い頃母に連れられ行った見知らぬ葬儀の席で母が死んでいる男にキスをしている場面を胸に抱えていた。
    30近くの華はインテリアデザインの会社に勤めており、そこの社長と“道ならぬ恋”に落ちていた。だが、二人の間に束縛はなく、まるで同志のような、半身に出会ったかのような信頼で繋がっている関係だった。だが、その関係は社長の奥さんである専務が病で倒れたことから意味を変化させていく。
    奥さんとも華とも別れるつもりのない社長の弱さを愛している華の、自分の心の向かう先をひたすらに見つめようとした、物語。
    栗田さんは読むたびに物語の力は輝きを増し、文章力には磨きがかかり、所々に顔を出す突飛なようで的を射た表現の面白さが力強くなっているように思う。どんどん好きになっていく作家さんだ。

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著者プロフィール

直木賞を受賞した恋愛文学の旗手から、早熟の天才少女作家まで。いま、もっとも切実な恋を描く6人の女性。

「2008年 『コイノカオリ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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