六月の輝き

著者 :
制作 : くまおり 純 
  • 集英社
3.47
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本棚登録 : 248
レビュー : 51
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087713855

作品紹介・あらすじ

もどりたい。いちばん美しい季節の光あふれる世界へ。幼なじみの美奈子と美耶。11歳の夏、美耶の「ある能力」がふたりの「特別」な関係に深い影を落とす…純粋な想いが奇跡をよぶ、「絆」の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 【図書館】初読作家さん。本当は6月22日に読了したかったけど、過ぎてしまいました。最後にミヤが残した言葉で号泣。教えたくなかった気持ちがわかります。友との絆は例え一度離れても本当の絆なら、また結べるもの。私は親友と6年間喧嘩別れしてたけど、1匹の猫のお陰でまた再会できました。

  • 切ない、切ない物語だった。
    美耶の左手の力は一体なんだったんだろう。
    自分の時間を相手のために使うということの象徴的な意味を持っているような気がした。
    現実には存在しない力を設定することで、明らかにされることがある。小説にはそれを描く力があるのだ。
    平田という少年の章では、「自由」ということの本当の意味がくっきりと描き出される。
    嫌ったり憎んだりすることは不自由なことなのだ、と。そこから抜けだしたとき、心は自由になる。美奈子を覆っていた固い殻に亀裂が入った瞬間は、読んでいても息を飲むような衝撃があった。
    美耶を愛せない母親の恵子も切なかった。誰もが障害や不幸を受け入れて強く生きられるわけではないのだ。それでも最後は美耶のためにお粥をたいてやろうとする姿が切なかった。

    時間は取り戻せない。巻き戻せないのだ。
    頭ではわかっているつもりでも、気づけば浪費してただ漫然とやり過ごしている。
    美耶の左手は、ほんのちょっと奇跡を見せてくれるけれども、それを本当の意味で受け取ることは意外と難しい。
    最終章でまた二人に特別な絆が戻ってきてよかった。
    「どんな暗いことを書いても最後は明るさを感じさせるものにしたい」と作者は語っていたが、まさにそういう感じのラストであった。静かで明るくて力強い。

    「自分の生命力を分け与えることで他人の傷を癒す」というアイデアは他でも読んだことはあるけれど、美耶くらい無私の人はいなかったなあ。美耶は体は弱かったけれども、心は誰よりも強く自由だったのかもしれない。

  • 「どんな病気や怪我も癒す神様の娘」
    そんな大げさな呼び名がつけられた少女にすがる人々。
    気味が悪いと嫌う母、娘の力で金儲けする父。親友は去り、能力はもう使えなくなった…?
    『純粋な想いが奇跡をよぶ絆の物語』
    確かに純粋なんだけど、ちょっと辛いものがありました。
    「幸福な王子」「きみにしか聞こえない(乙一)」を彷彿とさせます。
    切なくもの悲しい…。

  • ラスト感動した。

  • 隣同士に住む同い年の幼馴染。一人は不思議な力を持っていて、それが色んな問題を周りに与える。美耶は誰からも疎まれていたりあまりに気の毒だった。周りの大人も利用するだけしてひどいと思う。

  • 心が自由だと、人は自然に優しくなれるんだ。

  • とても良かった。
    二人の少女を軸にして話は進む。
    不思議な力を持つ少女とあることがきっかけとなって仲たがいしてしまう少女。
    読んでいくうちにどんどん引き込まれていく。
    切なくて寂しくて…でも力強く生きていこうとする。
    良い作品でした。

  • 中盤までの各編はそれぞれうまさがありよかったです。全体としては終盤まとめにかかって作られたようなドラマは微妙。あれ以上の結末というのも難しいでしょうが。

  • 乾さん『てふてふ荘へようこそ』に次ぎ2冊目。『てふてふ荘〜』と比べてなんか暗い。暗いけど澄んでるって感じ。美耶の能力の真意には結構早い段階で気づいたけど、まさかああいう結末になるとは。しかも序盤になんとも重要な伏線がしのばせてあるなんて…。2012/155

  • 不思議な能力を持つ少女とその親友のお話。

    みずみずしい空気感が美しい。少しづつ年月を重ねていくかんじも丁寧だったが、良さがそこに特化して終息しているのがちょっと残念かな?

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著者プロフィール

1970年北海道札幌市生まれ。2006年、「夏光」で第86回オール讀物新人賞を受賞。2010年には『あの日にかえりたい』で第143回直木賞候補となる。他の著書に『花が咲くとき』『メグル』『願いながら、祈りながら』『向かい風で飛べ!』『モノクローム』『森に願いを』『ミツハの一族』『奇縁七景』『花が咲くとき』『わたしの忘れ物』など多数。

「2019年 『明日の僕に風が吹く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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