ばらばら死体の夜

著者 :
  • 集英社
3.15
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本棚登録 : 1264
感想 : 206
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087714029

作品紹介・あらすじ

2009年、秋。翌年6月から施行の改正貸金業法がもたらすのは、借金からの救済か、破滅か-四十過ぎの翻訳家、吉野解は貧乏学生の頃に下宿していた神保町の古書店「泪亭」の二階で謎の美女、白井沙漠と出会う。裕福な家庭に育った妻とは正反対の魅力に強く惹かれ、粗末な部屋で何度も体を重ねる。しかし、沙漠が解に借金を申し込んだことから「悲劇」の幕があがる-。

感想・レビュー・書評

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  • イマイチ世界に入りきれないまま読了した本であった。

    面白い、面白くないではなく単純に自分に合わなかった感じの本。

    3人の視点から物語が進んでいき、その心情や行動が理解していくほど面白くなっていくのだろうがイマイチピンとこず

  • 気づいたら3回めくらいらしい、読むの。
    あまりなにも残らなかったのか、単に自分が忘れっぽいのか。
    破滅していくヒロイン?の砂漠。最後はばらばらになってしまう。
    どの登場人物も、ずっと人生詰んでる人たちばかり。
    どう関わっても、破滅がまってるだけだよなあ。

  • 多重債務。案外他人事ではない。借金はなくても、ギリギリで生活している人は多いと思う。そして、経済的な不安はかなり不安を惹起させる。宮部みゆきの「火車」も、多重債務にまつわるサスペンスで「これは、私だ!」、と体が熱くなる感じで面白かった。宮部みゆきの作品で一番好きかもしれない。桜庭一樹が描く多重債務は、とても耽美的で冷え冷えとしている。セリフが少なくて、映像が鬱々としている映画を観ているようだった。「パラサイト」の監督パン・ジュノ監督で映画化して欲しい。中村明日美子の「ウツボラ」にも似ている。とにかく、好きな作品でした。

  • 閉ざされた庭

  • 凶悪犯に知り合いがいないので、TVや雑誌のメディアによる
    情報の知識しかないのですが、
    いかにも顔が凶悪という人ももちろんいますが
    意外に普通というお顔立ちの人も多いような気がしてました。
    そして、ご近所の評判も決まって「とても良い人。挨拶もきちんとしてくれるし、そんなことする人にはとても思えない」というコメント。
    よく耳にしませんか?

    この本の主人公もそんな一人。裕福な一人娘と結婚し、
    娘二人と、犬2匹と豪邸に住んでいる。
    翻訳と大学の講義を行う、一見いい人。
    しかし実際は・・・・・・何考えてるのか分からないタイプね

    そしてもう一人、消費者金融で借金しまくり
    面白いように人生転落してしまう、整形美女。

    そこに絡んでくる、古本屋の店主。


    人間顔ではにこにこしてても
    心では何考えてるのか分かんないもんです。


    この桜庭一樹さんという作家さんは、私の中で
    人間関係にしても男女関係にしても
    なんか生々しい表現をする作家さんというイメージがあります。
    そこがお気に入りです。面白かった((´∀`*))

  • 多重債務者の泥沼化してゆく日常、とでも銘打てばいいのだろうか。泥沼化していく過程は本編後半で回想チックに描かれるんだけれども、そこに至るまでの流れは不気味で不可解で、なのに惹き付けられて仕方ない桜庭本気節そのもの。待ってました!
    設定としては宮部みゆきの「火車」を彷彿とさせつつも、それより遥かにイマドキな匂い(むしろ腐臭)の漂う作品。きっと探せば沙漠みたいなヒトはいっぱいいると思う。自分が知らない(相手が誰にも秘密にしてる)だけで、友人知人親類縁者の中に一人くらいはいるんだろうね。お金って怖い。
    沙漠と対をなす主人公である吉野解も、これまた多重債務者。でもママにがんじがらめにされてる感じは、「私の男」の腐野淳悟と同じ。
    …というか桜庭さんはこういう男が好きなんだろうか。

    しかし、「私の男」好きな私としては、陰鬱でじっとりと生臭い今作を読みながら、ようやく桜庭さんが帰ってきた!!と嬉しくなってしまった。
    でも「私の男」の衝撃には遠く及ばない。てな訳で★はマイナス1。

    どーでもいいけど、自分の中の吉野解のイメージが何故か「サマーウォーズ」の侘助さん。読みながらずっと思い浮かんでた。なんでだろ。

  • 桜庭一樹らしいといえばよいのか、女性の描き方があまりに哀し過ぎて、心が痛かった。

     主人公の、人格、存在の浮遊感。その上で女の性(さが)、その全てを計算的に中途半端にし、その半端なゆえに汚し、落としていく。 

     巧いというべきなのか、読後、いや未だに迷っている。

     彼女の作品を、私は個人的にいえば好きだ。
     心の深い部分に悲しみを抱く作品は特に際立っている。そして、まっすぐ読み手の心に語りかけてくる。 

     評価がはっきりと区分される作品が多いほど、著者の力を感じてしまう。読後に、何か心に足跡を残していく。そして、その足跡は、種々様々。

  • きれいで明るいものを求める気持ちと、暗くてどんよりしたものに捕われる気持ちは常にセットで、どちらかだけを切り離してくってないのかなー。

    と、砂漠にしろ解にしろ泪亭の主人にしろ、読み終わって感じた。

    桜庭作品の男性キャラのほの暗さがだいすきですが、解のマザコンもまたいい感じのダメさでよかった。

  • 桜庭一樹さんの「少女向け」ではない小説。

    桜庭さんの一般小説って何かで表すとするなら…濁った緑の流れ。人の持つ感情の濁りっていうものがそれぞれにあって、人のそれに触れた時に狂気に陥るっていう過程が重く、そして現実味を持って私に迫ってきたのは怖く、そして悲しいなぁと素直に思った。

  • 桜庭一樹の作品にしては珍しく、
    この作品は登場人物に感情移入できないように作られているようです。

    細かいところの記述が本当に細かくて「あるある」と思うのに、全体としては全然共感できない。
    多分わざとそうしていると思うので、そういう意味で凄いです。

    ただものすごいモヤモヤ感が残る作品です。今後、こういう路線でいくのかな・・・やだな・・・

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著者プロフィール

1971年島根県生まれ。99年、ファミ通エンタテインメント大賞小説部門佳作を受賞しデビュー。2007年『赤朽葉家の伝説』で日本推理作家協会賞、08年『私の男』で直木賞を受賞。著書『少女を埋める』他多数

「2023年 『彼女が言わなかったすべてのこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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