我が家の問題

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 2381
レビュー : 495
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087714128

感想・レビュー・書評

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  • どのお話もとても良かったです。ハッピーエンドから、その後が気になるものまで様々。でも、多少不安は残る話も、なんとなく明るい雰囲気で近い未来は辛そうだけど、乗り越えた後はきっと幸せだろう、と思えました。家族が家族を思う気持ちは形にはしにくく、言葉にもしにくい。何気ない事が愛しかったり、不安だったり。正に我が家の問題。うちも色々問題はあれどお互い大好きなので今のところ幸せです。6つのお話の中では「夫とUFO」が好き♪妻としても母としても。この人が理想だな…。

  • ドキドキよりも、ほのぼの…こういうのサザエさんに似てると思う。

  • 御無沙汰してます、奥田英朗さん。

    この人の描く家族であったり、人間というものは
    絶妙な感じでほんわかしていて毎回癒される。

    休日の昼間にごろごろしながら読みたい一冊。

  • クスッと笑えてほろりと泣ける、奥田さんらしい短編集。先に「我が家のヒミツ」を読んだのですが、こっちの方が先に出ていたんですね。この中で好きだったのは、新婚の夫婦の話。2つあって、1つは「甘い生活?」。ずっと独り暮らしだったのに、他人がいる生活に気を使い言いたいことも言えずの2人が、やっと本音を話すラストは、分かる!分かる!だったし、もう1つの札幌と名古屋のお互いの実家に初帰省する話も、実際会ってみれば心配するほどのことではなかった・・・と分かるところなんて、ジーン。夫婦って、家族って、積み重ねだなと思うお話満載。両親が離婚するかも?と心配し、いろんな人にリサーチする絵里のがんばりも、大人が思うより子どもはしっかりしている典型。それぞれに良かったです。また、読みたいな~。

  • "甘い生活?","ハズバンド","絵里のエイプリル","夫とUFO","里帰り","妻とマラソン" の5つの短編集。

    さらりと読める。ごく普通の家族の悩みや出来事をちょっと距離を離して冷静に分析している感じ。

    出来すぎる妻を負担に感じる新婚の夫、夫は仕事が出来ないのか?と疑念を抱いた妻のお弁当に賭ける意気込み、両親の離婚を察知した娘の決断、新婚夫婦の初お盆でのそれぞれの実家へ里帰り奮闘、東京マラソンに出場する妻に対する夫と息子達の感銘...などなどがそれぞれの抱える背景やお互いを思いやる気持ちを中心に描かれている。

    なんだか最後は心温まって落ち着く話ばかり。

  • 家族の愛情があたたかく、読後感がよい。
    時には、じーんとくる場面も。主人公は真面目に悩んでいるんだけど、テンポがよくて、悩み方がからっとしている。
    ぶつかったりしながらも、あたたかい家族の物語。

    ひとつだけシビアな問題があったけれど、そこにも友情と兄弟愛があり、ハッピーエンドだと思う。

    最後の「妻とマラソン」は、『家日和』の「妻と玄米ご飯」の続編。
    N木賞作家という設定に、ご本人を連想してしまい(わざとでしょうが)、二重におかしみがある。
    http://koroppy.cocolog-nifty.com/blog/2012/06/post-2414.html

  • いいものを読ませてもらったなあ。少し可笑しく、少し苦く、でも読む前より確実に気持ちが温かくなっている。奥田さんってどうしてこう女の人の気持ちを書くのがうまいのだろうか。ちょっと突き放した感じの分、生々しさがなくて「あ~そうだよなあ」と気持ちよく読んでいける。

    六編それぞれ味わいがあるけれど、わたしは後の方になるにつれ面白く感じた。「里帰り」なんてまあ百回くらいうなずきながら読む人も多いんじゃないだろうか。

    白眉はなんといっても「妻とマラソン」。実体験じゃないらしい(とどこかで読んだ)が、とてもそうは思えない。「売れっ子作家の妻」という立場になってしまって、あまり人には理解されないだろう生きづらさ(本人がこれを自覚しているところが切ない…)を抱えている女性を、夫の作家の目から描いている。彼女が東京マラソンを走るのだ。ありふれたお話のようにも思えるたったそれだけのことが、どうしてこんなに胸にしみるのか。

    他の作品でもそうなんだけど、基本的に登場人物の悩みや痛みがなくなるわけではない。めでたしめでたし、となったりはしない。それでもまあなんとかなるんじゃないか、これが自分の人生なんだよねえ、とため息をつきつつ困り笑いをしてるような雰囲気がある。誰でもそれぞれきついことはあるが、「あ~あ」と言いながら今日も玄関を出て行くのだな。オトナの小説です。

  • じわじわとくる面白さでした。万人向けとは言わないけれど、家庭持ちの人ならわかる部分も多いのでは?と思います。
    どのお話も絶妙に「よそのお宅の問題」だったらどうってことない程度のトラブル、……それが「我が家の問題」となると、そりゃあ大変だわ~という感じです。

    一昨日の朝日新聞を見たら、奥田さんの記事が載っていました。なんと彼は、一人暮らしで、家族を持った経験もないのだそうです……。すごく意外でした。

  • 現代社会のどこにでもありそうな家庭が抱えている問題の数々がこの一冊に短編集として書かれています。なにも抱えていなさそうな顔をした同級生や先生、はたまた会社の上司同僚が実はそうではなかった。我が家だけと思っていたが本当はそれぞれいろいろ抱えているんだと主人公が気づく場面に毎回共感してしまいました。特に絵里のエイプリルという短編が印象深く残っています。

  • 相変わらず、リアルな感じで面白い!

著者プロフィール

おくだ・ひでお
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライターなどを経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。2002年『邪魔』で大藪春彦賞受賞。2004年『空中ブランコ』で直木賞、2007年『家日和』で柴田錬三郎賞、2009年『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『最悪』、『イン・ザ・プール』、『マドンナ』、『ガール』、『サウスバウンド』、『無理』、『噂の女』、『我が家のヒミツ』、『ナオミとカナコ』、『向田理髪店』など。映像化作品も多数あり、コミカルな短篇から社会派長編までさまざまな作風で人気を博している。近著に『罪の轍』。

「2019年 『ヴァラエティ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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