マスカレード・ホテル

  • 集英社 (2011年9月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (464ページ) / ISBN・EAN: 9784087714142

作品紹介・あらすじ

新ヒーロー誕生! 極上の長編ミステリ
都内で起きた不可解な連続殺人事件。次の犯行現場は、超一流ホテル・コルテシア東京らしい。殺人を阻止するため、警察は潜入捜査を開始し…。1行たりとも読み飛ばせない、東野ミステリの最高峰。

感想・レビュー・書評

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  • このシリーズを読んでみようと借りてきた。
    よくこんなに何パターンもホテルで起こるトラブルが思いつくなと感心。
    これを誰も悪用しないといいけど。
    ミステリーの方もさすがでおもしろい。
    ラストの緊迫感で一気に盛り上がった。
    ホテル業務の大変さも知れた。
    シリーズがどう展開していくのか楽しみ。

  • ホテルマンに扮装する刑事の新田と指導管理を担った山岸のサスペンス

    ホテルに来る人はいろんな人が来るなぁと感心。
    新田と山岸のやり取りも面白いし、犯人の計画も念密に企てて面白かった

    思った事を書こうにもやらかしてはならいネタバレになりそうなので書かないけれどもホテルシリーズが続いてるから次の話も楽しみです!

  • 映画が先でしたが、それでもメチャクチャ楽しめました。改めて、映画も小説をしっかり再現してるなぁと感心しました。
    それぞれの出来事が一見事件と関係なさそうで、しっかり繋がってるのがとても面白かったです。
    あと、2人のコンビが最高でした。

  • 髪の毛がボサボサなフロントクラークが、ガサツな言葉で接客をしていたら、ベルボーイがガニ股で足を引きずりながらふてくされたように歩いていたら、きっと不快に感じるだろう。『いったいこのホテルは、どんな教育をしてるのだろう!』と絶対思いそうである。
    逆に、刑事が髪の毛をぴったりと7:3に分けて、寝癖もなく、丁寧な言葉で取り調べをしたら、兵隊さんのようにカチカチっと、歩いていたらかなり違和感があるように思うかもしれない。

    ホテルマンは決して客が被っている仮面を剥がそうとしない。刑事は相手が仮面で隠した顔を剥がそうとする。
    警察は悪いことをした人を取り締まるのが仕事である。悪いこととは、ルール違反、常識からの逸脱。警察は、ルール違反、常識からの逸脱を自分たちが決める。ホテルマンには、ルール違反、常識からの逸脱は客が決める。この2つの職業は何を基準にするかまでもが異なる。

    しかしながら、警察とホテルマンに限らず、職業ごとにその職務、目的に合う服装、言葉、対応、そして基準ということを再認識する。

    刑事・新田浩介がホテルマンに扮してホテルコルテシア東京に侵入する。刑事として犯人を捕まえるための扮装なので、ホテルマンとして成功することではない。そのため、山岸尚美からの指摘は、癇に触るのもわかる。また、尚美からすれば、いくら捜査のためとはいえ、ホテルマンらしからぬ新田の対応は、ホテルの品位を下げるものとして、我慢がならない。この相容れない職業の二人がペアを組んでそれぞれの目的のために仕事をしなければならないのは、考えただけでもストレスだ。

    だが、お互いプロフェッショナルで、プロとしての洞察力がある。職業の性質から洞察力、観察力の視点が異なる。刑事としての新田の洞察力に尚美が感心し、ホテルマンとしての洞察力に新田が感心することがあり、二人はお互いの存在を認めるようになったのだ。

    ホテルに宿泊する客は、それぞれに思いがあり、ホテルを選ぶ。犯人逮捕に至るまでに、怪しき人物もあり、この人は何のためにとコナン君になったつもりで色々推測をしてみた。

    バスローブを使った名誉毀損未遂になる古橋。
    目が不自由な老婦人・片桐遥子。
    自分に近づけないようにと男性写真をみせる安野絵里子。
    絵里子の写真の男性・館林光弘。
    新田に恨みがある栗原健治。
    ストーカに怯える高山佳子。
     
    考えれば、考えるほど、誰が犯人か分からなくなり、「もしかしたら尚美かも」とか根拠のない推測までしてしまった。と、言うわけで、私の場合は作者の思うツボであった。

    事件の真相は意外であると同時にその理由がわかったとき、人それぞれのルールがあるのだと思い返し、お客様がルールであると言った尚美の言葉がとてつもなく重たく、大変なものであると感じた。

    結論に至る話の流れが分かりやすく、テンポも良かったので、読みやすかった。本年年初のテレビ放送をまたもや見逃していたことに、愕然とした。配役を見て、一層愕然とした。笑

  • マスカレード・ゲームを譲られてしまったのでシリーズを一から追うことに。
    メインの2人はどうしても実写がチラつく。

  • マスカレードシリーズ第1弾。流石の東野圭吾さん。一気読みしてしまった。

    些細なことで恨みを抱くことはあっても、恨まれた方はそれに気付いていないことが多いということ。生活していく上で色々な人と対峙していると、期せずして嫌な思いをさせている人もいるということ。

    それにしても、ホテルマン、大変そうだなぁ。あらゆるタイプのお客さんに満足してもらうために裏でとても奮闘しているんだな。

    新田と山岸さんのその後がきになる。

  • 今更ながら読んでみた!!!
    警察官がホテルへの潜入捜査、最初は警察官だからか、ホテルマンとしてなりきることへ抵抗があるのに、段々とホテルマンとして成長していく姿に、人はこんなに変われるのかと思ったり。
    そして山岸尚美と新田の恋模様も気になる。。。

    結末はまさかまさかの、この人が犯人!と驚かされた。まあ、怪しかったけど、こんなに怪しいとは。笑笑

  • マスカレードシリーズを読みたくなり、手に取りました。数年前に映画で観ましたが、内容も忘れていたので、ハラハラドキドキで一気読みしました!
    映画のキャストと重なり楽しめました。
    事件のトリックも複雑でしたが、ホテルマンの対応は何が正解なのか難しいものだなと感じました。


  • ずっと気になっていた作品であるけれど、加賀シリーズが素晴らしすぎて、それを超えるものなんてあるのだろうか?と思い躊躇していた。
    が!
    こっちもよかったー!
    新田と山岸尚美が、最初は反目し合っていたけれど次第に信頼関係で結ばれていく様子が嬉しくて。
    東野圭吾の作品の素晴らしさは
    ミステリーももちろんですが、それ以上に登場人物が魅力的な所なんだと思います。
    マスカレードホテルシリーズも読みます!

  • 先日、マスカレード・イブを読み、読書後に読み終えたのはシリーズ第2作だと知り、慌てて本作を読みました。

    今までに何冊かの東野作品を読んできましたが、実に面白かった。

    連続殺人事件を取り扱ったミステリー作品ではあるが、そんな薄っぺらい作品ではない。

    物語の舞台は都内にある超一流ホテル・コルテシア東京。

    本作(正確にはマスカレードシリーズ)のヒロインである山岸尚美は一流のフロントクラークであり、彼女の言動にはいかにしてお客様に満足して頂くのかという点において多くの学びを与えてもらった。

    犯人逮捕に向け潜入捜査を行う警察から、フロントでの捜査を任され山岸とペアを組むことになった新田警部補。

    お客様に迷惑をかけない為、又、潜入捜査自体がバレない為に、山岸にプロのフロントクラークを間近で見せつけられ、日が経つにつれ新田もフロントクラークを通じ、無骨な刑事から人としても立派な刑事へと成長していく。

    山岸のプロとしての見方や感じ方、対応などから思いもしなかった事件の糸口を掴み、物語は一気に佳境に。

    そこで明かされた衝撃の犯人とその動機。

    キレものであるが、年下の新田とペアを組んだ憎めない能勢刑事の存在も相まって、本作は一層の深みを得た。

    読み終えて本作がシリーズ化された事に一読書好きとして感謝したい。

    そして、続編であるマスカレード・ナイトも近いうちに必ず手にしようと思う。

    説明
    新ヒーロー誕生! 極上の長編ミステリ 都内で起きた不可解な連続殺人事件。次の犯行現場は、超一流ホテル・コルテシア東京らしい。殺人を阻止するため、警察は潜入捜査を開始し…。1行たりとも読み飛ばせない、東野ミステリの最高峰。

  • 4.3
    最近映画を見たので原作も、と手に取りました。
    面白かった。
    映画と差も少なく違和感が無かった。
    でも、映画→原作という順番で良かったかなとおもいます。
    映画で省略されている所なども書かれていて、より映画も深く理解出来ました。

  • 映画をみて、読み出した。とっても面白かった。
    小説ならではの、登場人物の心理描写とか、詳細な状況説明が面白い。

  • 東野圭吾のベストセラー
    いつかは読もうと思ってたがやっと読みました。

    面白かった。

    事件もさる事ながら
    ホテルマンの山岸尚美と警察官の新田浩介
    2人のプロの仕事に対する向き合い方
    プロフェッショナルと言う理想像
    ここまでお客様、相手のこと考えて
    普段仕事に向き合ってるかな〜
    なんても、考えさせられた(笑)


    今まで見てなかった、映画も
    原作読んでから見ました。

    原作読んでから映像で見る
    楽しさを改めて感じました。

    欲を言えば、もっと伏線もっと回収
    の話の方が好きかな

  • 連続殺人事件の犯人の次のターゲットにされたのは、一流ホテル。さらなる殺人事件を防ぐため、新田たち警察がホテルマンとして潜入捜査を進めるが・・・設定は面白いけど、言動の怪しいお客をいかに対処するかに重きが置かれていて、ミステリーと言うより、お仕事ものの感じが強い。ホテルマンとしての心得を知るのには、とても面白かったけど、肝心の事件の方がなかなか進まないし、捜査会議が開かれる度に全然違う方向性に進んでしまい、ホテルの仕事をメインで書きたいのか、殺人事件をメインで書きたいのか、いまいち分からない話だった。

  • 連続殺人犯が現場に残していった
    不規則な数字の羅列。

    これを何とか解読すると、
    どうやら次の殺人は
    ここ『ホテル・コルテシア東京』で起こるらしい。

    だが
    予告があるならしめたもの♪
    刑事達はホテルマンと化して
    客の一人一人に睨みを利かせていれば
    殺人を未然に防ぐ事ができる。

    ドアボーイ、ハウスキーパー、フロント業務…

    あらゆる所に配置された多数の刑事達と
    監視カメラで、犯人逮捕も時間の問題?!

    と、思いきや
    そう簡単に事は運ばなかった。

    ホテルを利用する全ての客を疑い、
    射る様な眼光で睨みをきかせる刑事の前に
    ホテルを利用する全ての客を信頼し、
    全身全霊で守ろうとするホテルウーマンがいたからだ。

    手は出すな、
    言葉遣いには気をつけろ、
    客には絶対、さ、か、ら、う、な。

    いやはやなんともやりにくいったら。
    更に
    ホテルには実に様々な怪しい人々が次々とやってくる。

    果たして犯人は、
    いつ、
    いかなる方法で、
    誰を殺そうとしているのか?
    そして
    一体誰なのか?!

    ホテル側のプロフェッシナル。

    刑事側のプロフェッショナル。
    相反するこの二人が歩み寄るとき、
    犯人の実像がぼんやりと浮かんでくる…

    とにかく面白すぎて、頁を捲る手が止まらなかった一冊。

  • だいぶ前に読んだけど忘れちゃってたので新刊発刊を気に再読。
    やっぱ面白いね。
    でも映画化されることを見越して話の盛り上がりを作ってるなーっていう印象を抱いてしまった。

    トリックの肝心な部分はさすがで
    この当時で闇サイトで集ったというのも
    時代を先読みする東野圭吾ぽい

    まーそこまで計算、実行できる女性が
    そんな男に固執するんだろうかとも思ってしまうけれども
    子どもは大事だからねぇ

  • 東野圭吾作品で最も好きなシリーズ。とにかく刑事・新田さんがイケメン。
    東野圭吾作品は魅力的なキャラクターが多い中、今回主人公のホテリア・山岸さん、刑事・新田さんはどちらかというと“ふつうの上”くらいのキャラクター。
    でもそれぞれがない部分を補いつつ、仮面をかぶるお客様(容疑者含む)達に翻弄されながらも事件を導き出す姿勢が凡人の私にとっても非常に魅力を感じる。
    +能勢という(芋洗坂係長)のようなキレ者?くせ者?もうまく絡んできてて、まったく飽きさせないストーリーです。

    高級ホテルの裏側やホスピタリティを十分に感じることが出来る読み応えのある1冊。

  • ずいぶんと読んでいなかった東野さん。やっぱり読みやすくって面白かった。
    4つの事件が絡まりあうトリック的なものには、なかなか頭が付いて行かず、実は山岸さんが狙われていた事に驚き。
    ホテルでの潜入捜査って実際あるのかな。
    ホテルマンに徐々になりきって行く新田さん。
    きっと刑事としては怖い人なんだろうけど、山岸さんにいつもリードされてる感が面白い。その後の2人も気になります。

  • 殺人現場に残された数字は、連続殺人を示唆していた。それを解読した警視庁は、次なる事件の現場となるホテルで潜入捜査を開始する。ホテルマンになり切る警察と、新人を教育するように付き合いを始めるホテルフロント担当の女性社員。プロ対プロ。仕事の哲学の違いをぶつけ合いながら、高級ホテルを舞台に事件はクライマックスを迎えていく。織り成すドラマ、次第に紐解かれる謎。まるで連続ドラマを一冊に敷き詰めたような、完結したエンターテイメントが楽しい。


  • 面白いけど長い割にはそこまでというかんじ。

    映画をみてたから実写版のキャストで想像して読んでいた笑

    ホテルマン、ストレスたまりそう…w

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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