旅屋おかえり

著者 :
  • 集英社
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感想 : 401
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087714463

作品紹介・あらすじ

丘えりか、通称「おかえり」、32歳、職業はタレント。
プロダクションの社長からスカウトされ、アイドルとして華々しくデビューを果たすも、鳴かず飛ばずな日々を送る。
ある日、彼女の唯一のレギュラー番組が打ち切りとなってしまう。
しかし、そんな「おかえり」の元に「病気で動けない娘の代わりに旅に出て、様子を報告して欲しい。」
という依頼が舞い込む。
そうして、彼女の人生は大きく動くのだった。

旅に出ます、あなたのために。

感想・レビュー・書評

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  • 心温まる物語。
    売れないタレント、「おかえり」こと、丘えりか。
    唯一のレギュラー番組が打ち切りになり、『旅屋』を始める。それは事情などがあって旅に行きたくても行けない人から依頼を受けてする、旅の代行業。

    前半はユーモアたっぷりで微笑ましく後半はじんわり涙を誘う展開。
    各登場人物の心の奥底にある、辛い過去や出来事の数々、そして絡まった気持ちが次第にみえてくる。
    そんなそれぞれのわだかまりなどの想いが『おかえり』の旅を通して少しずつ解けていく。。。。
    特に江戸ソースの会長、悦子さんのご依頼での袱紗の中身は何なのか??気になりながら読んだが……、分かった時ぐっと胸にくる気持ちになった。
    そして、持ち帰った「成果物」の中身が分かったときには、とても温かい気持ちになれた。

    おかえりちゃんはじめ、登場人物は皆、素敵な人ばかり。
    前向きになれたり、優しい気持ちになれる一冊!!

    • つくねさん
      チーニャさん、こんちはww
      それに、かなさんもww

      籠城生活してたのでコメ入れ後回しにしちゃって忘れてましたww
      おかえりちゃん、...
      チーニャさん、こんちはww
      それに、かなさんもww

      籠城生活してたのでコメ入れ後回しにしちゃって忘れてましたww
      おかえりちゃん、大好きなキャラなんです。
      私も山に行けなくなった人に替わって登山するような仕事に
      憧れてしまいましたww
      マハさんの本、こないだ古本屋さんで2冊みつけてストックあるのですが
      家にあるといつでも読めるって思って借りてきた本優先になっちゃうので積毒になっちゃってますw
      2023/06/22
    • チーニャ、ピーナッツが好きさん
      しじみさん、こんばんは♪
      籠城生活って…。(・・?(笑)

      しじみさんの場合は、代行業の中でもピンポイントですね〜(笑)登山代行業で…!!(...
      しじみさん、こんばんは♪
      籠城生活って…。(・・?(笑)

      しじみさんの場合は、代行業の中でもピンポイントですね〜(笑)登山代行業で…!!(笑)

      図書館本と、購入本の関係。
      図書館本優先、あるあるですね。
      私もそうですし。かなさんもそうだときいてます〜(笑)
      2023/06/22
    • かなさん
      しじみさん、チーニャさん、こんばんは♪
      しじみさんの積読が、積毒になっている(*゚∀゚*)
      これ、いいですねぇ!!

      そうそう、図書...
      しじみさん、チーニャさん、こんばんは♪
      しじみさんの積読が、積毒になっている(*゚∀゚*)
      これ、いいですねぇ!!

      そうそう、図書館でも借りて読みたい本も沢山あって
      でも、家で積まれている本も沢山あって(^_^;)
      家族からは、読まない本は積まないでっ…
      でも、読むんだもんっ…いつ、か…って、ネ!
      2023/06/22
  • この表紙の鮮やかな青空のような清々しい物語だったなぁ。
    私は、旅はどこへ行くかではなく、誰と行くかだよなぁと思ってきた人なんだけど、おかえりの旅は違う。旅って出逢いなんだなぁ、と思わせられる。
    おかえりはとっても元気でとっても清々しくて、まさしく表紙の青空のよう。
    周りの人に可愛がられ、おかえりも周りの人に元気を与える。
    こんなおかえりの旅をもっとたくさん読みたいなと思っていると、後半はちょっと重い話に‥‥。
    後半の人間模様に釘付けになってしまいページを捲る手が止まらなくなってしまいました。
    人を許すことや、前へ進むこと、これは簡単なことではない。何年もかかってしまうこともある。でも進めた時にはやっぱり表紙のような青空が待っているなぁ、とまた表紙を眺める私。
    とても良い読後感でした。
    続編も楽しみです。

  • ドラマ化されたのを機に読んでみた。ドラマとは少し設定が違っていたが個人的にはこちらの方が好きだった。

    売れないタレント・丘えりか、通称「おかえり」唯一のレギュラー番組『ちょびっ旅』が打ち切られたタイミングで舞い込んだ不思議な依頼。
    難病で入院中の娘に代わって旅をしてくれないか…『旅屋おかえり』の誕生だ。

    数年前に様々な理由で旅が出来ない依頼人に代わってぬいぐるみを預かって、ぬいぐるみの目線で旅の様子を録画して依頼人に送るサービスが紹介されていたのを思い出した。
    だがおかえりの『旅屋』は単に依頼人代わりに旅行を楽しむという気楽なものではない。
    最初の依頼は依頼人の娘・鵜野真与が入院前に家族でした旅のあまりに苦い記憶を払拭すると共にそれ以来ギクシャクしている真与と父親の関係を取り戻すこと、さらに出来れば真与が前向きになれるような、そんな旅にしたいのだ。

    大変なミッションだが、おかえりは自分で言うように周囲の人々や旅先で出会う人々に恵まれている。長年旅番組をやって来たという経験値だけではこんなに温かな旅の映像は出来ない。

    おかえりは北海道礼文島で高校まで過ごしてから東京に出てきた。その直前に父親を亡くしたおかえりにとって事務所の萬鉄壁社長は父親のようなものかも知れない。
    副社長の元セクシーアイドル・澄川のんのも、『ちょびっ旅』の市川ディレクターやスタッフたちも番組が打ち切られても『旅屋』に協力してくれて、家族のように温かい。

    ところが後半の『旅屋』の依頼は厄介だ。依頼人は『ちょびっ旅』の元スポンサー〈江戸ソース〉の江田会長で、彼女が幼い頃に生き別れた妹の一人娘、つまり姪の元に行って共に妹の墓参りをしてほしい、墓前に供えて欲しいと袱紗を託されるというプライベートに踏み込んだ内容。
    そのミッションをクリアすれば『ちょびっ旅』を復活させるとの言葉に沸き立つおかえりや萬社長たちだが、江田会長が訪ねて欲しいという姪の名前を聞いた途端に萬社長や市川ディレクターらが顔色を変える。

    こちらの話は最初の依頼以上に家族関係に踏み込んだ話だった。おかえりのキャラクター通り真っ直ぐに姪・国沢真理子にぶつかるのだが、見事玉砕。さらには萬社長まで行方不明になってしまう。
    長年拗れた関係を修復するのは難しい。家族(元も含めて)なら尚更のこと。そこをおかえりがどう繋ぐのかと思っていたが、おかえりが何かをしたというよりはタイミング良く彼女が現れたという印象。
    ただおかえりの年齢といいキャラクターといい、真理子や萬社長にとって良い出会いだったということだろう。

    旅に直接行けなくても『美しい風景を、とびきりの笑顔を、きらきらした思い出を』届けてくれるおかえりの旅。
    おかえり自身も『おかえり』が聞きたくて旅をしている。『おかえり』と言ってくれる人がいる。そのありがたさを感じるために旅をしているのかも知れない。
    旅と『おかえり』。反対のようで繋がっている、良いタイトルだ。

  • ナケマシタ

    みんないい人でとても暖かかっだった。

    最北端にある礼文島、
    5月中旬なら固有種のレブンアツモリソウが咲きだしてる頃かな。南には隣島にそびえる秀峰、利尻岳が顔をみせ、ウニ丼をたべながら絶景にトドが横たわる。
    そんな最果ての島がおかえりちゃんの故郷であった。
    島の人たちは旅人をおかえりってやさしく迎えてくれるとゆう。

    修学旅行で訪れた東京でスカウトされてアイドルになってはやいくとせ、同期のアイドル達は婚期を逃さず引退していくなか気づけば賞味期限ギリギリタレントに、唯一続いた旅番組も打切りとなり、いよいよ崖っぷちに相成りました。この業界に残るには脱ぐしかないのかぁ。火曜サスペンスの断崖絶壁が目に浮かぶ。
    追いつめられる、おかえりちゃん。覚悟を決めて飛び込むと、丹下段平がやさしく受け止める。
    眼帯してないけどもうあの社長さん、このイメージしか浮かばない。社長と2人3脚で営業に回る姿から聞こえてくるのはあの名セリフ
    「立て、立つんだ、ジョー」だった。

    損得勘定なしにフォローしてくれる仲間たち。熟年世代のファン層には娘のように可愛がられていたのが新規事業へとつながった。依頼人に代わって旅をするとゆう「旅屋」競争相手のない唯一無二の珍商売。
    おかえりちゃんの実績とキャラクターあって開拓できた新市場。出合いあり、涙あり、笑いありの人情溢れる痛快小説でした。

  • マハさんのお話には、毎回泣かされてしまいます。心温まるお話でした。

  • チーニャさんのレビューで「前向きになれたり、優しい気持ちになれる一冊」という言葉に惹かれ、きっと旅気分も味わえるんだろうなあと思ったら、帯の通り感涙の嵐。昨夜うっかり読み始めて夢中になり夜更かししてしまいました。

    旅番組の打ち切りのあとに始めた、「旅代行」での出会う人たちとの交流があまりにもドラマチック。事務所『よろずやプロ』の鉄壁社長と経理担当副社長のんのさんとの掛け合いが昭和のドタバタ劇風で終始笑ってしまう。『ちょびっ旅』番組に携わっていた石川ディレクター、ヘアメイクのみっちゃん、スタイリストのミミちゃん、AD奥村君、カメラマン安藤さんの団結力と熱烈支援が心強い。

    秋田県角館満開の桜にたどり着くまでの道中の玉肌温泉での恋の予感や、愛媛県内子町でのヤンさんの工房での体験やもみじの木陰のお弁当時間が特に素敵。それぞれ依頼主さんからのミッションを想像以上の成果物と笑顔に変えていく、旅するタレントおかえりの、関わる人たちの心の機微にすっと入り込む絶妙な才能に感嘆。おかえりの心の声「人の数だけ旅模様がある」を聞いて、旅に出る前のワクワク感、旅を報告する人のいる楽しみを再認識させる素敵な作品でした。

    • ☆ベルガモット☆さん
      チーニャさん、応援メッセージまでありがとうございます(*^▽^*)
      短歌詠みにはまりすぎちゃって、五文字七文字探しに勤しんでおります♫
      ...
      チーニャさん、応援メッセージまでありがとうございます(*^▽^*)
      短歌詠みにはまりすぎちゃって、五文字七文字探しに勤しんでおります♫
      着付歌や火曜日歌を愛でてくださり嬉しいです!!!

      次読みたい本はチーニャさん本棚にあるjunaidaさんにしようか、乙女の本棚にしようか楽しい迷いどころです。コンビニ兄弟は予約20人待ちで人気なので忘れた頃に来そうです。
      2023/11/18
    • チーニャ、ピーナッツが好きさん
      ベルガモットさん、こんにちは♪
      やっと観ました、NHK短歌のTV放送。(録画してるので…。)
      私までドキドキでした(笑)
      これまで私はベルガ...
      ベルガモットさん、こんにちは♪
      やっと観ました、NHK短歌のTV放送。(録画してるので…。)
      私までドキドキでした(笑)
      これまで私はベルガモットさんの短歌がそのうちきっと選ばれ、TVで流れるだろうなぁと思っていたんですよね、ヤッパリダ!(*^^)v

      お菓子作りといえば私も、以前はいろいろしてましたがやっぱり時間がかかりますよね。なので日曜日に作ること多かったなぁ…なんて思ったりしました。時間かけて作る事で、さらに美味しいんですよね、手作りお菓子って。チョコ使ったのは、いちど模擬店やって、チョコバナナ作って売ったことありまして、たくさんチョコ刻んで溶かした思い出もありますね。
      (。•﹃•。)タベタクナッタ…(笑)
      素敵な短歌でしたね☆☆☆
      入選され、本当におめでとうございま〜す♡
      2023/11/20
    • ☆ベルガモット☆さん
      チーニャさん、観てくださったんですね(⋈◍>◡<◍)。✧♡
      祝福メッセージ本当にありがとうございます!
      いつかはTVが目標、と思ったので...
      チーニャさん、観てくださったんですね(⋈◍>◡<◍)。✧♡
      祝福メッセージ本当にありがとうございます!
      いつかはTVが目標、と思ったので夢見心地です!!!
      他の皆さんの歌も素晴らしかったので、選んでもらったのは光栄です。

      なんと、模擬店でチョコバナナ作って売ってただなんて、チーニャさん素敵ヾ(*´∀`*)ノ絶対買っちゃいますよ~
      日曜のお菓子作り贅沢な時間ですよね~ 味見してたら量が減って焦ったりとか、出来上がりの美味しさのたまらなさとか♪
      思い出話まで教えてくださり、本当にありがとうございます!
      2023/11/20
  • 涙もろい人は、けっしてけっして、電車やカフェで読んではいけません!
    家の中で本を開いた私でさえ、涙と鼻水の嵐で人前には出られない顔になって
    「お願い!どんなにかっこいい佐川男子だろうと、今は宅急便運んでこないで!」
    と、本の神様に祈ってしまったくらいなので。

    まだ寒い4月の角館を、青空の下で咲き誇るしだれ桜を探して歩く
    「おかえり」こと丘えりかの旅に、亡くなった母との最後の旅を思い出しました。
    とはいっても、そのあと入院が決まっていた母と、父、私、娘4人の旅は
    とにかくきれいなものを見よう、おいしいものを食べよう、楽しくおしゃべりしよう!
    と、宿も決めずに春の道南を車で巡る、行き当たりばったりなものだったのですが。

    急ごしらえの旅だったわりに、函館で満開の桜に感動したと思えば
    ニセコでは、もう5月なのにスキーをしてる人がいて驚いたり
    飛び込んだ民宿のご主人が、捨てられた犬猫を拾いまくって育てている人で
    動物大好き♪ な母が、ずっとここにいたいと駄々をこねたり、本当に楽しくて。
    ひと月ほどたって母が亡くなったあとも、父や娘と
    「いい旅だったね。おばあちゃん、楽しそうだったよね」と話していたのですが。。。

    なんとなんと、病院に母を見舞ってくれた従兄弟に聞いてしまったのです。
    「叔母さん、次はアフリカに行きたいって言ってたよ。ライオンが見たいって」
    腹水もたまっていて、美しい景色を探して歩くというよりは、数十分おきに
    トイレを貸してくれるコンビニを探す、道南コンビニ巡りの旅みたいになってたのに。
    。。。このわがまま娘!じゃなくて、わがままママめー!と大笑いしたのですが、
    旅屋 おかえりだったら、最後の入院となった母のかわりに、
    遥かアフリカまでも旅してくれたでしょうか。

    修学旅行中スカウトされ、北海道最北端の礼文島から
    希望に胸をふくらませて上京した、おかえり。
    アイドルとして花開くこともなく、やがて「元アイドルのタレント」、
    「売れないタレント」を経て、今や三十路の「旅屋」となった彼女が
    さまざまな事情を抱えて自分では旅に出られない人たちに代わって
    全国各地に旅をし、旅の「成果物」を持ち帰る物語です。

    この「おかえり」、ただ単に依頼主の要望に沿って旅をするのではなくて
    彼女自身も目いっぱい旅を楽しみ、時には当初の目的を逸脱しながらも
    依頼した人の幸せを願ってお節介を焼きまくるのが、とてもいい。
    なんとしても満開の桜を撮ろうと、ざあざあ降りの雨の中で濡れ鼠になったり
    露天風呂をレポートしようとしてお湯の中に墜落したりするおかえりと一緒に
    泣いたり、怒ったり、笑ったり、心で日本各地を駆け抜ける旅をしました。

    旅を終えて戻ったとき、温かい「おかえり」を言ってもらえる人は幸せです。
    そして、その幸せに包まれた人は、また他の誰かに
    心から「おかえり」と言ってあげることができる。
    温かい「おかえり」をつないでいくために、きっと旅はあるのです。

    • andesapresriam12さん
      まろんさんへ

      お返しのコメントありがとうございます!

      北海道、九州、岐阜とお疲れ様でした。

      岐阜は私もこの春に結婚式のために行って下呂...
      まろんさんへ

      お返しのコメントありがとうございます!

      北海道、九州、岐阜とお疲れ様でした。

      岐阜は私もこの春に結婚式のために行って下呂温泉にも行ったのですがお湯がとても良かったです。

      原田さんが執筆中の「貴婦人と一角獣」を題材にした小説は最も謎に包まれている6番目の「我が唯一の望み」がどのように扱われているのか楽しみです!
      2013/07/08
    • まろんさん
      あやこさん☆

      おお、あやこさん、海外にご旅行ですか!
      それも日本と国交のない国とは、いったいどんなドキドキワクワクが待ち構えているのでしょ...
      あやこさん☆

      おお、あやこさん、海外にご旅行ですか!
      それも日本と国交のない国とは、いったいどんなドキドキワクワクが待ち構えているのでしょう。
      新しい体験をいっぱいして、そしていつも以上に溌剌としたあやこさんとなって
      無事に帰ってきてくださいね。
      心からの「おかえり!」を用意してお待ちしています(*'-')フフ♪
      2013/07/10
    • まろんさん
      andesapresriamさん☆

      なんと、andesapresriamさんもひと足違い(?)で岐阜に行かれてたなんて!
      私は岐阜は初めて...
      andesapresriamさん☆

      なんと、andesapresriamさんもひと足違い(?)で岐阜に行かれてたなんて!
      私は岐阜は初めてだったので、名古屋で新幹線を降りてお土産やさんをのぞいたら
      ほとんどが「手羽先味」か「小倉トースト味」であることにカルチャーショックを受けました。

      「貴婦人と一角獣」、想像力をかきたてられる連作ですよね。
      貴婦人の「我が唯一の望み」は何と捉えるのか、原田マハさんの解釈が楽しみでたまりません。
      (特に、あの、小箱の中のネックレスとか♪)
      他の5枚もそうですが、細部を見れば見るほどに空想がひろがっていく作品なので
      もう今から期待がむくむくと膨らんでいます!
      2013/07/10
  • じんわりする作品だった。

    旅は、2種類ある。物理的な旅と、心の旅。
    誰かのために旅をする。それは重荷もあるけれど、とっても素敵だなぁ。
    旅を通して、誰かの閉ざしていた心をゆっくりとほぐす。
    おかえりちゃんだから、できたこと。
    会長の思いを届けたときのシーン、うるっときた。伝わった。

    今もきっと、コロナ禍で動けない人たちの気持ちを胸に、どこかで旅をしているんだろうなと想像した。

    ふるさとに帰ったときのおかえりちゃんの物語が読みたくなった。きっと家族が暖かく出迎えてくれるんだろうな。続編に期待!

  • 元アイドル、崖っぷちタレントの丘えりか。
    唯一のレギュラーである旅番組が打ち切りとなり、タレントとしてどころか、人生も崖っぷちに!

    自分をもう一度見つめ直すきっかけをくれた旅。
    原田マハさんの、人生とお仕事の話。
    読後は前向きな気持ちになれる。

  • 4.4
    ずっと読みたくてなかなか機会が無くて読めてなかったですが、やっと読めました。
    いや〜、いつの間にか泣けました。
    読んでいる途中、何度か不思議と泣けましたね、
    すごく感動した、という訳ではないんですが、暖かい気持ちになりホロリと涙が出てきました。
    話としても面白く、旅屋なんてよく考えたな、と。
    旅番組は好きで良くみてますが、何となくぼーっと見てることが多いですが、この本を読んで旅番組の見方が変わりそうです。
    丘えりかで、おかえりって思いっきりダジャレですけど、悪くないです笑笑

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著者プロフィール

1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。森美術館設立準備室勤務、MoMAへの派遣を経て独立。フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍する。2005年『カフーを待ちわびて』で、「日本ラブストーリー大賞」を受賞し、小説家デビュー。12年『楽園のカンヴァス』で、「山本周五郎賞」を受賞。17年『リーチ先生』で、「新田次郎文学賞」を受賞する。その他著書に、『本日は、お日柄もよく』『キネマの神様』『常設展示室』『リボルバー』『黒い絵』等がある。

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