友罪

著者 :
  • 集英社
3.95
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本棚登録 : 1365
レビュー : 228
  • Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087714937

作品紹介・あらすじ

「凶悪犯罪を起こした過去を知ってもなお、友達でいられますか?」─ミステリ界の若手旗手である薬丸岳が、満を持して「少年犯罪のその後」に挑む、魂のエンタテイメント長編。

感想・レビュー・書評

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  • 「凶悪犯罪を起こした過去を知ってもなお、友達でいられますか?」と言うのがキャッチコピーらしい。
    まさにこの通りの内容で、会社の同僚が有名な少年犯だったと知ることになった主人公がもがき苦しむ姿が語られる。

    意欲的な作品だと思う。
    でもなんだろうこのもやもや感。
    読み終わった後に全く心が晴れない。
    それもそうだろう、簡単に答えが出せるはずがない。
    神戸連続児童殺傷事件がこの作品のモチーフになっているのは明らかで、どうしたってその事件の記憶がよみがえってくる。
    今年も被害者少年の父親が手記を発表したのは記憶に新しい。
    被害者にとって事件は終わっていない。

    だからこそ私も主人公とともに読みながら苦しんだ。
    もし自分が同じ立場に置かれたらどうするべきなのか。
    倫理観と生理的嫌悪感とそして“友情”がせめぎ合って堂々巡り。
    少年犯罪や少年法のあり方について提議すると言う意味では良い作品だと思う。
    それでもやっぱり読むのがしんどかったし、自分の中で消化しきれなかった。
    大人のサイコパスの小説を読む方が精神的には楽かも。
    悩んだ末に☆3つで。

    • nejidonさん
      vilureefさ\ん、こんにちは♪
      わぁ・・重い課題をつきつけられた思いです。
      タイトルの意味するところを、レビューを読んでから理解できま...
      vilureefさ\ん、こんにちは♪
      わぁ・・重い課題をつきつけられた思いです。
      タイトルの意味するところを、レビューを読んでから理解できました。
      私の住む県に、かの少年がひっそりと住んでいるらしいという噂が、まことしやかに流れたことがあります。
      県知事さんがOKしたとかなんだとか。
      真偽のほどは分かりませんけどね。
      もうそれだけで当時は非難ごうごうだったのですよ。

      友達だったら、という問いかけは辛すぎます。
      仲が良かったらなおのこと、現実を受け入れるのに時間がかかるでしょう。
      父親が出した手記も、印税で賠償金を支払うのかと、
      どうしても納得がいかなくて手に取りませんでしたからね。
      ただ、少年法のあり方については考えたいですね。
      vilureefさんにしては珍しい☆三つ。うん、それもアリです。
      2013/07/17
    • vilureefさん
      nejidonさん、こんにちは!
      コメントありがとうございます♪

      そうなんですよ、非常に重い。
      娯楽作品でありながら娯楽作品ではな...
      nejidonさん、こんにちは!
      コメントありがとうございます♪

      そうなんですよ、非常に重い。
      娯楽作品でありながら娯楽作品ではない。
      そんな読後感です。
      作品としては良く出来ていると思います。
      でもあまりに現実とシンクロしてしまっているので・・・。

      そうですか、nejidonさんのお住まいの県にもそんな噂が・・・。
      嘘か真かは分からないとしても気になりますよね。
      そう考えると決して小説の中の話だけじゃないんですよね。

      結局は性善説に立つのか性悪説に立つのかってことになるんでしょうか。
      過去にどんな犯罪を犯していても、少年の更生を信じ見守るのか。
      それとも欧米のようにGPSを使って監視するのか。
      少年犯罪って考えれば考えるほど難しいですよね・・・。
      2013/07/18
    • ヒョードルさん
      vilureefさん、お久しぶりです。
      PCが壊れていて、ようやっと復帰しました。
      これ、薬丸さんということでもあり非常に興味ありました。
      ...
      vilureefさん、お久しぶりです。
      PCが壊れていて、ようやっと復帰しました。
      これ、薬丸さんということでもあり非常に興味ありました。
      なるほど。。ますは、機会作って読んでみたいと思います。
      ちなみにあの神戸の少年は、確かに某県の某駅にいると言われております・・。
      2013/10/17
  • 読み物としては面白いのだが、やはりいまだに記憶にある神戸のS連続児童殺傷事件が思い出されて抵抗感がある。この題材に敢えて挑んだのだろうが手放しでは受け入れ難いね。この本ではちょっといい人間にもしてあるし。実際の事件があまりに残酷だっただけに単なる読み物として楽しめなかった。

  • テーマは重いし長編けど、久しぶりに夢中で読んだ本。視点が変わるから、飽きっぽい私も飽きずに一気読みでした。

    「自分だったら??どうする?」
    過去とは言え、そんな残虐な殺人犯と知っていたら恐らく初めから敬遠しちゃうんだろう。
    でも今回のように打ち解けてきた頃に知ったら?

    初めは益田の立場だったら…と考えて読んでいたけど、そのうち、もしも自分が鈴木の立場だったら??(さすがにそれはないけど)
    山内の立場だったら??山内の息子の立場だったら??(それはあってはならないけど可能性として絶対にないとは言い切れないかも)
    自分だったら…がずっと頭にあって考えさせられる話でした。

    余韻が残るラストで若干モヤモヤしたけどそれでOKなんでしょうね。

    面白かったけどちょっと疲れたので次はコメディタッチの軽い話を読みます(笑)

  • とても難しくて考えさせられる内容でした。

    過去に幼い子供を殺害し、医療少年院に入り、精神面からも矯正され、まだサポートされながら生活していかなければいけない鈴木。
    でもそこから飛び出し、自活しようとする。
    そして、たまたま同じ会社に入った益田。
    2人はしだいに友人としていい関係を築き始めるが・・・

    過去の罪を知ってしまったら、やはり今が良くても心は閉じてしまうものなのか。
    自分だったらどうなんだろう。やっぱり怯えてしまうのか。
    友達でいたいと思いながらも、それは難しいものなんだろう。

    美代子もまた忘れたい過去に苦しめられて生きている。
    どんな事も無かった事に出来たらいいが、
    鈴木も美代子も背負って生きていかないといけない。

    益田にも忘れられない過去がある。
    過去を克服できればいいのだが・・・悲しい話だ。

  • 酒鬼薔薇聖斗事件を連想させるストーリーを薬丸さんらしい料理の仕方で読者にも問う作品でした。

  • 『友罪』×薬丸岳、となると何となくストーリーは予想がついた。友達が元犯罪者でも友達を続けられますか?と問うような内容かと思い、概ね合ってはいたのだが...ちょっとその犯罪が桁違いだった。許せん。私は大原則、加害者の更生よりも被害者や遺族の人権を尊重すべきと思うので、どう寄り添ってこの物語を読んでいくのか大いに悩んだ。この著者は犯罪者サイドからの話が多く、自分の倫理観が問われるので疲れる。それでも引きこまれ、各々登場人物の苦悩が伝わって、イッキ読みしてしまった。でも正直ラスト含め、腑に落ちない所多々あり。

  • 重たい内容で、嫌な気持ちにもなるがあっという間に読み終わった。色々と考えさせられる。それぞれの登場人物の気持ちを考えると辛い。

  • 酒鬼薔薇聖斗の事件を彷彿させる一冊。少年法というものを考えさせられる。
    あまりにテーマが重すぎて前半いまいちのれなかったけど最後は一気読みだった。

  • 【図書館】感想を書くのが難しい。でも最後の手紙をSくんに読んで欲しいなと思う。薬丸さんの作品は答えを見つけるのが難しい考えさせられる内容。

  • 皆さんもレビューで書かれている通り、神戸での事件を彷彿とさせる内容。
    重い重い問題提起作品。
    どうしたって嫌悪感を抱かざるを得ないかもしれないけど。
    でも清水や内海、達也、マスコミ、、、、
    罪には問われない悪意はそこらじゅうにあるのではないか。
    そんなふうにも感じた。
    うまく消化できない1冊。

    2013年 集英社

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著者プロフィール

薬丸 岳(やくまる がく)
1969年生まれ、兵庫県明石市出身。1988年、駒澤大学高等学校を卒業。高野和明の『13階段』の影響で小説家を目指し、2005年『天使のナイフ』が生まれる。同作で第51回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。日本推理作家協会現会員。
2016年『Aではない君と』で第37回吉川英治文学新人賞、2017年「黄昏」で第70回日本推理作家協会賞(短編部門)をそれぞれ受賞。その他の代表作として「刑事・夏目信人シリーズ」があり、2018年2月にシリーズ最新作『刑事の怒り』が刊行されている。

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