狭小邸宅

著者 :
  • 集英社
3.12
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本棚登録 : 837
レビュー : 152
  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087714944

作品紹介・あらすじ

さしたる目的もなく戸建不動産会社に就職した「僕」。そこは売上という結果以外、評価されない過酷な職場だった。ある日突然、異動命令という戦力外通告を受ける。異動先の課長にも辞職を迫られるが、ある日、様々な運も幸いして一つの物件が売れ、周囲からも徐々に認められ…。第36回すばる文学賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 高学歴の主人公がブラック不動産屋に入社してしまい、心身ともに限界ギリギリの中で、成長していく話。
    不動産の売買営業を考えてる学生は、面接を受ける前に読むべし。
    厳しさが分かります。
    自分も不動産売買仲介に携わっていた事があり、この話みたいにブラック企業ではなかったが、家を売るという事は想像以上に大変だった。
    家が売れない時期の焦り、プレッシャー、家が売れるかもしれない時の瀬戸際の緊張感、売れた時の興奮、よく本から伝わってきた。

    不動産営業をやる上で参考になる事もあります。

    なるほどなと思ったフレーズの中の一つが、
    「不動産の営業は臨場感がすべてだ。一世一代の買い物がシラフで買えるか。臨場感を演出できない営業は絶対に売れない」

  • すばる文学賞受賞。
    不動産会社で営業を担当する主人公。
    そこはいわゆるブラック企業で、早朝から深夜まで働かされ、休日も事実上なく、上司の罵声と暴力が飛び交う。

    日々罵倒され、心身ともボロボロになりながらも、なぜ主人公はこの企業に固執するのか。辞めてしまうと自分は何も出来ない人間と思ってしまうからなのか。
    ラストも余韻を残す終わり方。
    面白かった。
    (図書館)

  • とてもリアルなんだろうしいい本なんだろうけど、辛い。

  • すばる文学賞受賞作。
    戸建不動産会社に就職した主人公が過酷な職場でどうなっていくか……もうね、息子が将来こんなとこに就職しちゃったら…って考えたら、読んでてつらくなるほど(> <) 終わり方も救いがない感じ。

  • 東京の不動産会社で一戸建てを販売する主人公。
    売ってなんぼの社風。
    成績の悪い社員を激しく罵倒するシーンには気が重くなりました。
    高額なものを売ること、熾烈な顧客獲得など、業界の大変さをひしひし感じました。

    この小説、途中主人公が覚悟をもって仕事に取り組みだすあたりからお仕事小説の面白さが出てくる。
    必死の頑張りと成果に気持ちがぐっときました。

    営業の方のテクニック、なるほど〜と興味深かったです。
    住むこと、働くこと、生きることのゆがみやアンバランスさがとてもリアルで、今この時代の断片がすごくよく表れています。

    東京に住んでいるとペンシルハウスはあっちにもこっちにも沢山あります。
    買えもしない自分が言うのもおこがましいですが、ちと窮屈そうに思えてしまう。
    土地が高いので仕方ないとはいえ、個人的には郊外のゆったりした暮らしが夢です。

    • じゅんさん
      この作品、興味はあったのですが、罵倒シーンが怖くていまだに手に取れないでいます。
      営業のテクニックと頑張り、読みたいんですよねぇ。(#^.^...
      この作品、興味はあったのですが、罵倒シーンが怖くていまだに手に取れないでいます。
      営業のテクニックと頑張り、読みたいんですよねぇ。(#^.^#) 

      >>住むこと、働くこと、生きることのゆがみやアンバランスさがとてもリアルで、今この時代の断片がすごくよく表れています。
      ここにとってもそそられました。(#^.^#) どうかなぁ、ちゃんと読めるかなぁ、私。
      2013/07/05
    • tsuzraさん
      じゅんさん、こんばんは。
       罵倒シーン、それはもう気持ちが平静で入られないと言いますか(^ ^;) ずしんと来ました。

      他の方のレビュー全...
      じゅんさん、こんばんは。
       罵倒シーン、それはもう気持ちが平静で入られないと言いますか(^ ^;) ずしんと来ました。

      他の方のレビュー全体に評価が低めでしたし…。
      ただ、
      すばる文学賞受賞で選者の角田光代さんが「あまりにも引きこまれすぎて、蒲田の家が売れたときは私は泣いたほどである」という選評に惹かれて読んだという方がいらっしゃいましたよ(^_^)/
      2013/07/05
  • 成果主義のB2C営業を経験していた人なら共感できる本。

    “いいか、不動産の営業はな、臨場感が全てだ。一世一代の買い物が素面で買えるか。客の気分を盛り上げてぶっ殺せ。いいな、臨場感だ、テンションだ。“

    個人的にも不動産業務、アパートローンの経験からハウスメーカーや不動産仲介会社との接点がありましたが、モラルのある方は残念ながら非常に少ないです。厳しいとノルマと歩合制が相まって押し込み営業が常です。

  • 文学

  • 就職活動を安易に構えていた松尾は苦し紛れに不動産会社に就職した。そして一戸建ての営業。とにかく売れ、家を売れ。朝から夜中まで毎日毎日、休日もなかった。チラシ配布、看板をかけてサンドイッチマン、見込み客への電話営業、案内、それでも一軒も売れなかった。上司からは怒鳴られ、蹴られ、辞めろと言われた。そしてとうとう本社から駒沢支店に移動になった。そこでも変わらない日々。課長からは、お前は向いてないから辞めろといわれる。売ります!と言って粘っていた松尾にある転機が訪れた。、

  • おこられてもおこられてもがまんしてやめないって
    なんだろうなあ。
    主人公、やめるのかと思ったよ。
    その先がある、と思うとがんばれるのかぁ?
    「おこられる」がデフォの職場は敬遠するわぁ。
    我ながら浅い感想だなぁ。

  • こういう会社あるんだろうな……。リアリティがあって、一気に読んだ。何のために仕事をするのか?誰のために仕事はするのか?すごく考えさせられる。最後はちょっとせつない……。

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著者プロフィール

1983年、京都市生まれ。神奈川県在住。慶應義塾大学環境情報学部卒業。2012年「狭小邸宅」で第36回すばる文学賞を受賞しデビュー。著書に『狭小邸宅』『ニューカルマ』、近刊に『カトク 過重労働撲滅特別対策班』がある。

「2018年 『サーラレーオ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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