- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087715545
作品紹介・あらすじ
駆け出しの服飾デザイナー、夏帆23歳。もっと素敵な恋愛をしたい、もっと上質な洋服を作りたい、そしていつか世界から認められたい。ひそやかな野心を胸に、しなやかにしたたかに運命を切り拓く。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
主人公は、どこにでもいる普通の女の子。
お洒落が好きで、素直で、恋愛を楽しむ彼女は、まさに本書が連載されていた雑誌MOREの読者層そのものではないでしょうか。
小説版「野心のすすめ」とも言われている本書は、そんな彼女が「特別」を目指してひたむきに駆け抜ける物語でした。
では「特別」とは何か、というと、辞書によると「他との間にはっきりした区別のあること」となりますが、唯一無二である、代わりのきかない、そんなキラキラしたものを特別と呼ぶんじゃないでしょうか。
無難なところで収まるのではなく、どこまでもそのキラキラを手に入れようと駆け抜ける主人公は眩しく、まさに野心とはこういうものなんだと感じさせられました。
それぞれの登場人物のキラリと光る台詞も印象的でした。カメラマン中谷さんは中でも素敵。
「キラキラした人の下にはさ、何十倍もの満たされなくって、自分の夢とは別の道を歩いていった人がいるんだよ。僕はさ、そういう人をたくさん見てきたからさ。ちゃんとそっちに向ける視線も持っていようと思うよ」
なんて、言えるキラキラした人。
人が「特別」に惹かれるのは、本能かもしれない。
がむしゃらに頑張るのも、コツコツと積み上げていくのもいいけれど、「大人のルール」は守らないとね。 -
自分には縁のない世界での話なので単純に興味が持てたし、ミステリーでもないのに展開に目が離せなくて、一気に読むことができた。
良い方向にも悪い方向にも、男に振り回されたり、逆に利用したり。私が同じような生き方をすることはないだろうけど、共感できる考え方が随所に散りばめられていた。友人との関係も少し危ういところがあってリアルだったな。
私ももっと人との関係に翻弄されるような生活をしたい。 -
可愛い洋服が描かれたカバーに惹かれて、図書館で借りてみた。
学生の自分には想像もつかないような世界が描かれていた点については、すごく新鮮味があり面白かった。 -
解説に、主人公はどこにでもいる女の子っていってるけど、こんなやついるわけないだろ!
25歳であんなに人の気持ち考えられなくてわがままで傲慢な女ってありえない。絶対友達になりたくないわ。愛ちゃんの写真だって、自分をうまく納得させてやりたいようにやってる。5人中2人が可愛いと思ってくれる女の子っていうのが、なんとも自分のことちょっと可愛いと思ってる女の子。途中から智行への感情がないって感じるんだけど、それなのに文章として平面的にすきすきって書いてあって、意味がわからない。
林真理子さんってこんな本書くんだー。もういいや、、、。 -
主人公がキラキラした世界に飛び込んで行って、ありきたりだなとは感じながらもこっちまでワクワクする。
時々語られる女心は、きっと同性からは嫌われるだろうなと思いながらもたくさん共感した。
…それだけに、ラストの読後感の悪さがもったいない。。 -
最後まで読んで、いや、そんなことある?って感じだった。
主人公は素直っていうだけで軽いから、もっと軽く終わるのかと。
傲らないことも、学ぶこともどれだけ難しくてどれだけ大変か。
生き方とその人の持つ天性を突きつけられた感じ -
面白かった!
1人の女性の成長(?)物語。とにかく恋愛体質(と言うよりも尻軽)で、金持ち年上男性と愛人関係になったり、出会う人達から自分の考え方や生き方について影響を受け、やがては成長し仕事も自分のやりたかったことを実現していく。
主人公はセフレがいたり、彼氏がいるのに年上の男性の愛人になる。ただし、自分では愛人とは思ってなくて一流のモノを見たり経験させてもらって、勉強させてもらってるだけと思ってる。
でも、そういう女性の気持ちは理解できた。
身に覚えがある女性って意外といるんじゃないかな。笑
それに、そんなことができるのは若くてそこそこ可愛い女の子だけ。女に生まれたなら、女しか持ち得ない特権を、どんな形であろうと使うのはアリだと思う。
主人公の彼氏は、実際にいたら私は付き合いたくないかも。でも、最後に別れるときの彼氏に対する態度は良くないし、恋愛体質すぎだし、こんな女友達がいたら、ただただおじさんから都合よく遊ばれてるだけにしか見えないかも。
でも、読んでて共感できることも多かったし面白かった!だから、余計とラストの展開はしっくりこなくてちょっと残念だったので☆3つ。 -
何事も上を目指すって大事やと思った。主人公がキラキラした人達に囲まれて、意識が変わっていくところが好き。成功するためにおじさんの愛人になったり手段は選んでなかったけど、結局自分が幸せになれるかどうかが全てなんやろうなって思う。いや、それでも相手に家族がある不倫は良くないよな。
この人の小説面白そう。色々読んでみたい。