にじいろガーデン

著者 :
  • 集英社
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レビュー : 147
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087715781

作品紹介・あらすじ

三十代半ばの高橋泉は、別居を続ける夫との行き詰った関係に苦しんでいた。
仕事帰りのある日、泉は駅のホームで女子高生の島原千代子と出会う。
千代子は自由な生き方を認めない両親との関係に悩み、命を絶とうとしていた。
心の痛みを分かち合ううち、ふたりは恋に落ちる。お互いをかけがえのない
存在だと気付いたふたりは、泉の一人息子・草介を連れて、星がきれいな山里
「マチュピチュ村」へと駆け落ち。泉と千代子の苗字をかけあわせた“タカシマ家"の誕生だった。
やがて千代子は、泉と出会う前に関係を持った男性の子どもを出産。
宝と名づけられた長女が加わり、一家は四人になる。
ゲストハウス開業、念願の結婚式&ハネムーンツアー、千代子の闘病、そして……。
喜びと悲しみに彩られたタカシマ家十六年間の軌跡を辿る、新たな家族小説の誕生。

感想・レビュー・書評

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  • 小川さんの本は大衆向けだなっていつも思う。例え今回のようにレズビアンをテーマに入れたとしても。面白い面白くないで聞かれたら面白い。けれど好きか嫌いかって言われたら好きではない、になる、個人の見解ですが。綺麗すぎて好きじゃない。安定しすぎてて好きじゃない。人の死を絡めすぎてて好きじゃない、のだ。
    夫と別居中の主婦高橋泉と近所でも評判のいい医者の高校生の娘島原千代子があるとき出会い恋に落ち、駆け落ちをする。千代子のお腹には泉と出会う前にヤケクソになって男と関係を持った際に宿った子供がいた。駆け落ちをしてマチュピチュ村のボロ家に越し、高橋と島原を合わせてタカシマヤ家を結成する。家の外にはレインボーフラッグわ掲げ、同性愛への偏見と戦いながらタカシマ家の結束は強くなり、マチュピチュ村の中でも次第に打ち解けていく。
    はじめは泉目線の章、次は千代子、次が泉の息子の草介、そして最後は千代子の産んだ娘の宝。
    駆け落ちをし、ゲストハウスをつくり、ハワイで結婚式とハネムーン、そして千代子の病気に草介の恋心と生と死。
    これが幸福な物語なのかはたまた不幸な物語なのかはわからない。けれどおそらくこれは幸福な物語であって、癌とか交通事故とか、血の繋がりのない特殊な家族とかそういったスパイスを散りばめながらも、これは正真正銘の幸福な、未来ある家族小説として描ききっている。
    泣けるのかもしれない。けれど、わたしはやはり好きではないなって、読後しばらくたったあとも思うのです。こういう、よくある感じのドラマっぽい話、好きじゃないなと。

  • *別居中の夫との関係に苦しむ泉は、両親との関係に悩み、命を絶とうとしていた千代子と出会い、ふたりは恋におちる。ふたりは、泉の一人息子・草介を連れて、星がきれいな山里「マチュピチュ村」へと駆け落ちする。やがて千代子は、泉と出会う前に関係を持った男性の子どもを出産。宝と名づけられた長女が加わり、一家は四人になるがー喜びと悲しみに彩られたタカシマ家十六年間の軌跡を辿る、新たな家族小説の誕生*
    レズビアンの結婚、血の繋がらない子供たち、周囲の理解やとまどい・・・内容がハードなわりには、さらさらと読みやすい文体と愛ある展開にすうっと入り込めました。出来すぎな部分とニー二―の悲劇の対比がやや気になるものの、全体的にはよく練られたお話だと思います。読後に改めて眺めると、表紙と題名がじわじわきます。

  • よくよく考えるとさ、背中がムズムズしてくるみたいなそんな内容なのにね、思いとは反対に泣けてくるのね。完敗なのかなこれは。それは想定外なんだけれど、今のタイミングでこの本に出会ったってのもね。想定内なのかな。

  • 「食堂カタツムリ」を書いた小川糸さん。
    好きな作家さんの一人です。
    本作は女性同士の結婚をテーマにした作品です。
    「にじいろ」にはそういう意味があったんだ!と目からうろこでした。
    それぞれの子供がいる女性同士が一緒に田舎で暮らすようになり、家族になっていく話なのですが、山あり谷あり。
    普通の男女の結婚生活だっていろいろあるのがふつうですが、女性同士ならなおさらだろうなぁと感じました。
    しかしそんな珍しい家族を最初は拒絶したけれど、少しずつ受け入れていった村の人たち。
    そしていろんな家族の出来事を通して絆が深まっていく様子。
    なんか一生懸命に生きているし、なんやかんやいって幸せそうだし、こういう人生もありなんだろうな。
    でもラストはなんか悲劇…。
    そうだったんだ…。

  • レズビアンであることを親に告白して全否定され人生に絶望した千代子。
    電車に飛び込もうと思ってた時 手を握った男の子。
    そしてその母親が出会い 家族になるお話。

    千代子のお腹の中には実は子供がいて、その子も一緒に育てていく。

    四人ですっごく星空が綺麗な田舎(マチュピチュ村)に住むんだけど、田舎の人だけに偏見にもたくさん出会う。
    でもそんな時も家族で支えあって生きていく。

    幸せな家庭に突然 訪れる悲劇。
    千代子ががんになる。
    ハワイで結婚式を挙げる2人。
    最後はもう涙が止まらない。

    アブノーマルな人たちは生きていくのがとっても大変だと思う。
    私は偏見せずにどんな人でも受け入れられる人になりたいな。
    おちょこちゃんと泉ちゃんみたいにずっとお互いのことを大切に思えるパートナーと生きていきたいな。

  • 人それぞれなのだから、本人が納得していればそれでいいと思うのだけれど、周囲からすると「他と違う」というのは許せないことなのかもしれない。親ともなればなおさらかぁ。
    千代子は泉と出会ったから、泉は千代子と出会ったからお互いが救われた。
    お互いを補いあうような関係、いいな。

  • 泉ちゃんとちよこちゃんの夫婦がとてもよかった。
    家族の形はいろいろ。
    でも最後ニーニと宝が報われなくて残念。

  • 一般的な家族ストーリーと思いきや、
    レズビアンファミリーの話。
    ただし、物語全体から優しさと温かさが滲み出る。

    草介のその後が気になり過ぎる…

  • 表紙の絵からほっこりストーリーかと思いきや…なかなかヘビーで…。
    草介が一番気の毒というか、、物分かり良すぎな上に好きな人は、、そしてラスト、、。
    どんよりする読後感。

  • 子持ちのレズビアンカップルが故郷を離れて、田舎で一緒に暮らし始める。

    都会で「手を繋いで歩」いた時の理想と現実の乖離が切なかった。
    自分のアイデンティティを周りに伝えたいと思うチョコちゃんと、敢えて周りに言う必要はないと考える泉ちゃんの違いも印象的だった。

  • 愛、家族、病気、人生…テーマが盛りだくさん。一生懸命生きるって大変。

  • 30代半ばの高橋泉は、別居を続ける夫との行き詰った関係に苦しんでいた。仕事帰りのある日、泉は駅のホームで女子高生の島原千代子と出会う。千代子は自由な生き方を認めない両親との関係に悩み、命を絶とうとしていた。心の痛みを分かち合ううち、ふたりは恋に落ちる…

    どういう話か全く知らずに読んだので驚きましたが、小川さんの作品は癒しに溢れている気がします。それぞれ子供がいる女性同士が出会い、一緒に田舎で暮らすようになり、家族になっていく。まだまだ世間的にも認められない境遇でも、受け入れ、ありのまま生きていく。

    ただ「家族は何があっても、受け入れて許すことが大事」という言葉が印象的だっただけに、終わり方が哀しいというか寂しいというか…どこまでも優しく、皆の受け皿となっていた草介。「ニーニーは虹色憲法を全て破った」と宝が悲しむシーンは辛かった…

  • 歳の差レズビアンカップルの、出会いから別れに至るまでの話。

    自殺しそうな高校生に、30代の育児に追われる主婦が声をかけることから、二人の出会いは始まる。駆け落ちして住んでいた町をでて、マチュピチュ村に家族三人で定住することを決め、さらに子供も産まれ。。

    ゲストハウスを営み、順風満帆だった四人の生活は、千代子ママが癌に侵されたことから、永遠の別れの話へと変化していく。ラストがドンドン暗くなっていって、涙が止まらなかった。

  • 虹色に輝くアットホームな物語と思っていたら、LGBT家族の話にビックリした。
    LGBTに慣れていない私は戸惑いながら読んだ。
    家族とは何か。考えさせられた。
    家族の2人が亡くなる結末に作者の複雑な気持ちを感じる。

  • 小学生の息子がいる主婦が出会ったのは
    自殺しようとしていた高校生だった

    惹かれあい、駆け落ちする3人
    そして生活がはじまっていく
    子供がさらにうまれ母2人、子2人で
    紆余曲折ありつつも穏やかに過ごしていく

    ゲストハウスを営みある日わかった癌と余命
    ハワイへのハネムーン

    まとまりのある話だが、息子の物分かりがよすぎて
    節々にこれは物語ではないんだなあと思ってしまう

  • プロローグで一気に心をつかまれた。
    読まずにはいられない。
    泉、チョコ、草介そして 宝
    マイノリティな 泉とチョコの恋愛から進んでいく
    人の生き方
    涙をいっぱい ためて読み続けました。
    4人の心情をも描写して
    考える面もあって 素晴らしい本でした。

  • 最後は涙涙だった・・
    この話を読んでいると女性同士のカップルってのも悪くなさそうに思える。もちろん、現実には辛いこともたくさんあるのだけれど。
    途中まではいままでにじって不吉な予感?みたいな印象だったなぁとか(キレイだし、見つけるとわぁって思うのに)、この物語でいろんな形の「にじ」が出てきていいなって思っていたのに、宝の物語で急変した。ちょっと予感はしていたけど。草介は何を思っていたのだろうか。

  • 後半が悲しかった。意外な展開だった。淡々と静かに語られるところが浮き足立っていなくてすき。はじめからそれぞれの動きが劇的じゃなくて、自分事として地に足をつけて受け止めている感じがして良かった。最後の最後には顔をあげた前向きさを感じて、頼もしくて安心するラストだった。

  • 自由な生き方、愛、家族の物語。
    そうすけが子どもの頃も大人になってからも良い人すぎて泣けた。

    晴れた日にたくさんの星空が見られる人生は、見られない人生と比べると、ずっと豊か
    という言葉が心に残ったフレーズ。

  • 今、話題になっているLGBTについての問題提起?な部分も。ただ、家族の形にはいろいろあるよね〜、神様がそういうモノを造ったことには理由があるよね〜と考えさせられる。メンタルヘルスのこともちょっと触れられてる。日常に起こる様々な問題も散りばめられてる。結局、優しい人はしんどいことを抱えてきた人でもあるなぁと思った。

  • 大好きな人と一緒にいる幸せを思う。
    自分に正直に生きる・・・出来そうで出来ないよね・・・でも理解し合える家族が側にいてくれたら、実現できるって、思わせてくれた。
    そしてハワイに行きたくなった・・・ふふふ

  • 同性愛者の物語。
    たくさんの苦労や困難に立ち向かう家族の話。
    キレイな本でした。

  • 【あらすじ】
    三十代半ばの高橋泉は、別居を続ける夫との行き詰った関係に苦しんでいた。
    仕事帰りのある日、泉は駅のホームで女子高生の島原千代子と出会う。
    千代子は自由な生き方を認めない両親との関係に悩み、命を絶とうとしていた。
    心の痛みを分かち合ううち、ふたりは恋に落ちる。お互いをかけがえのない
    存在だと気付いたふたりは、泉の一人息子・草介を連れて、星がきれいな山里
    「マチュピチュ村」へと駆け落ち。泉と千代子の苗字をかけあわせた“タカシマ家"の誕生だった。
    やがて千代子は、泉と出会う前に関係を持った男性の子どもを出産。
    宝と名づけられた長女が加わり、一家は四人になる。
    ゲストハウス開業、念願の結婚式&ハネムーンツアー、千代子の闘病、そして……。
    喜びと悲しみに彩られたタカシマ家十六年間の軌跡を辿る、新たな家族小説の誕生。

    【感想】
    これは、同姓愛カップルの物語。でも、異性愛者が読んでもおもしろいし、むしろみんなに読んでほしい本だと思った。同性愛の偏見を無くすための大きな足掛かりになる一冊だと思う。わたしは元々、同性愛に偏見は無かった。でも、これを読んで、同性愛者が世の中で生きていくのってすごく大変なんだって思い知らされた。今でこそ少しずつ、理解が出始めてきてるけれど、それでもまだまだだ。だからわたしはこうやって、本やネットを通じて、少しでも多くの人に、同性愛についての理解を深めて欲しいと思った。

  • 運命の出会いから別れと出発まで。

    夫との関係と育児に疲れ果てていた泉。
    レズビアンである自分を認めてもらえなくて、電車に身を投げようとしていた千代子。

    二人は出会い、同性でありながらも恋に落ちた。

    泉と彼女の息子の草介と千代子で、
    田舎町に引っ越しての新しい生活。
    千代子の娘の宝も加わっての、ゲストハウスの運営。

    自分たちがレズビアンであること、
    二人の子供たちの成長、
    徐々に打ち解けあった近所の人たちとの交流、新たな夢。

    宝の反抗期、千代子の癌、家族で行ったハワイ旅行、草介の交通事故。

    嬉しい時も悲しい時も、家族と分かち合い、前へ進もうと決めた残された人たち。

    よしもとばななっぽい印象だった。
    なんとも波乱万丈で、なんともなんとも。

  • ひと と ひと として、周囲と関係を築いていきたい。素直にそう思う。

  • ちょっと不思議な家族の形。
    この人の作品は、みんなユーモアにあふれていて、あったかくて好き。死ですらとてもあたたかく感じる。

  • 荒唐無稽。予定調和。ご都合主義。

  • こういう話だと思わなかった。やっぱりテーマとなっていることは社会問題となりつつも中々気持ちよく読めない。単なるハッピーエンドではなく、現実的なストーリー展開で意外だった。

  • 「好きな話ではないなあ、おもしろくないなぁ」と思いながらも読み進め、中盤以降はページをめくる手も涙もとまらなくなってしまった。
    泉と千代子、どちらもおかしな人たちだと思っていたのに、物語の最後には愛すべき人たちだと感じた。
    でもやっぱりなんとも言えない読後感が残り、もう一度読みたいとは思えない。
    残された者たちが幸せになれると良いな。

  • 家族の関係性を考えさせられるお話だった。家族それぞれの視点から語られているのも面白い。「私」が思う家族って、実に一面的なのだ。それぞれが「こうに違いない」と思い、食い違っていることも多い。LGBT、田舎でのゲストハウス、移住などのトピックスもベースにあり、これからの家族像を考える善き材料になってくれた。

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著者プロフィール

小川 糸(おがわ いと)
1973年生まれ、山形県出身の小説家であり、作詞家・翻訳家でもある。作詞家の際の名義は、春嵐(しゅんらん)を使用。
2007年に初の絵本を上梓し、さらに翌2008年に小説『食堂かたつむり』を発表。同作は第1回ポプラ社小説大賞に応募し、最終選考にも残らなかった作品だったが、目に留めた編集者によって刊行され、ベストセラーとなり映画化された。同作は、2011年7月、イタリアの文学賞である、バンカレッラ賞料理部門賞も受賞している。
2017年、『ツバキ文具店』が「本屋大賞2017」で第4位にノミネート。ドラマ化もされた。続編『キラキラ共和国』も発行、代表的シリーズかつヒット作となっている。
その他代表作として、テレビドラマ化された『つるかめ助産院~南の島から~』。

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