ふたつの星とタイムマシン

  • 集英社 (2014年10月24日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784087715798

作品紹介・あらすじ

大学の研究室に置かれた、あやしい“タイムマシン"。美歩は、中学生の自分にある大切なことを伝えるため、半信半疑で乗り込むが…(「過去ミライ」)。ほか全7編、注目の若手実力派が贈る青春SF短編集。

感想・レビュー・書評

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  • 「熱いイシ」と「恋人ロボット」が良かった。

    「熱いイシ」
    長い付き合いで、最近相手の気持ちがはっきり分からない。もう自分の事は好きじゃないんだろうな、別れようかなと思ってるところで起きる単純で純粋な反応。良かった。
    もう自分の事は好きじゃないんだろうなって思うところが切なかった

    「恋人ロボット」
    最近、みんなロボットを自分の恋人にしている。自分の思う通りの事しかしないロボット。確かにいいかもしれないけど、予定調和ばかりじゃ楽しくないんじゃないだろうか。でも癒しにはなるかも

  • 何かを変えたい、やり直したいって思うことは、たくさんあるけど、変わったら変わったで新たな問題は生まれてくるのかなぁ‥
    今を、自分なりに、自分の力で、一歩一歩進めばいいやん!て、読んでて元気が貰えました。

    考えることはいっぱいあるけど、爽やかで読みやすい短編集でした。

  • 最近「タイムマシンでは、行けない明日」を読んで、この本も読むべし!ということで購入(古本だけど)。とても期待度が高め。若干ファンタジー系の7話が収録され、登場人物もつながっていたところは素晴らしい。自分のお目当ては前作と関連する内容。「過去ミライ」は、過去を変えようとする女性主人公がタイムトリップする。でも若干ストーカー的で怖かった。「惚れグスリ」きたーーーこれこれ。長谷川さんがどうなっちゃったの?と興味津々。ん?若干、田中に対して冷たい感じ。丹羽を忘れていないからかな?それにしても人物描写に違和感。③

  • ロボットやタイムマシン、超能力など盛りだくさんの7つの短編連作集。
    1編が30ページ程でどれも読みやすく、あっという間に読了。
    「友達バッヂ」が一番好きだった。サトシがちゃんと大切な事に気付いてくれてよかった。

  • 相手の気持ちがわからなくなることって、あるよね。でも冷静になって考えると、わかるほうが特殊だよね。その、わかる、一瞬の話しなのかな。

  • わーーー!
    なんか楽しかった!!
    タイムマシンとか超能力とか出てきて
    非現実的?と思いきや、
    登場人物は結構等身大の普通に
    近くにいそうな人物だったりカップルだったり。
    このカップル達がなんとなく可愛くてとても和んだ。

    短編集だけど、繋がっている部分もあり
    そこがまた読んでいて面白い。
    外国にテレポーテーションする能力は、
    一番欲しい能力かもしれないなぁ。

  • 冒頭───
    分厚い灰色の雲が空を覆い、霧吹きで吹いたような細かい雨が町中を濡らしていく。今年は平年より三年早く梅雨入りした。今朝のニュースでそう言っていた。
    校舎の中に入っても、まだ雨に降られていると感じるくらい、湿気が充満している。床のタイルも、コンクリートの柱も、うっすらと水気を帯びている。いつもは研究室から声が漏れてくるのに、静かだ。どこか遠くから微かに声が聞こえるが、雨に吸い込まれていく。いつもとは違う金属のようなにおいがする。階段を上がる足音の響きが鈍い。
    ──────

    畑野智美のSF短編集。

    超能力者と思われるような人が出現したり、タイムマシンの完成がもうそこまで来ているというような近未来の時代設定。
    瞬間移動できる能力を持った女子。
    人間並みに進化した家庭ロボット。
    時間を自由に操れる力を持った中学生。
    南米から持ちかえった惚れ薬。

    等々、それぞれ一篇一篇は短いのだが、ほんわかとした味のある作品集だ。
    畑野智美、こんな作品も書くんだね。

    ダリ風の装丁がかなり洒落ているのだが、この装画を描いたのがお笑いコンビの「キングコング」の西野だと知ってびっくり。
    人は見かけによらぬ才能を持っているものだ。

  • タイムマシンに、恋人ロボット、惚れグスリや友達バッジ。
    近未来を舞台に、ちょっぴり不思議で、だけどどこか懐かしい、そんな気持ちにさせる7つの短編集。

    初めて読む畑野さん。
    SFなんだけど、懐かしい。少しドラえもん的要素を感じる、心温まる物語でした。

    おもしろいのは、タイムマシンとか、恋人ロボットなんていう少し近未来的なアイテムが登場しても、私たちは恋人や友達のことで悩んだり、あたたかい気持ちになったりしていて、そこはどこか未来の全然知らない世界の話ではなくて、少しだけ未来の、だけど今と地続きの世界がここにはあるということ。

    ちょっぴりめんどくさいタイプの子ながら、美歩ちゃんとあゆむ君の恋の物語が好き。
    なんだかんだ言いつつ相思相愛で、なんだかいいなぁなんてきゅんとする。

    そして、素敵な表紙はキングコングの西野さんが書かれたもの。
    偶然お二人の対談を読んだのですが、畑野さんは以前にも何度か西野さんにサインを貰ったことがある関係のよう。
    お互いを認識していて、西野さんも、「よし、畑野さんのために、この本にぴったりな挿絵を」なんて風に描かれているのが伝わってきて、こんなところでも心がふんわりします。いいお話でした。

  • ドラえもんのポケットを探っているような短編集。
    時間や人に対する気持ち、場所等を自在に操る不思議な能力が次々に出てくる。
    家庭用ロボットが発売されてタイムマシンの研究が進められる時代設定は、正にドラえもんの世界のようで子供の頃に夢見た世界。
    けれど実際にその能力を持った時、思い描いたように巧く使いこなせるのか…持ったら持ったで色々大変みたい。
    短編集全体が学生時代の甘酸っぱさを思い出させてくれるものだった。
    短編集に度々登場してくる、ちょっとオッチョコチョイの田中君のその後も気になる。
    この中でどれか一つ能力が貰えるならば、私は「瞬間イドウ」をください!

  • 近未来のちょっと不思議な世界を描く短編集。
    それぞれのお話が、少しずつ繋がっているオムニバスのようなストーリー展開。
    著者の作品では、この繋がりを探すのが、毎回楽しい。

    タイムマシン、ロボット、不思議な石、超能力、瞬間移動、謎のバッジ、惚れ薬。
    どれも、あるようでないようで。
    不思議なことばかりなのに、日常のひとコマのようで、面白く、すらすらと読み進めました。

    著者の作品、さらっと読めて、大好きです。

  • 超能力や、タイムマシンのような未来の科学技術を用いた短編集。全7話。

    「友達バッジ」
    小3のぼくと哲っちゃんは、秘密基地を作ったり探検をする遊びが好き。クラスメイトは野球やサッカーをやるようになったが、ぼくらはかわらず探検ごっこ。でも、ぼくは少しだけ、野球やサッカーをやっている、幼稚園の頃の幼馴染達のグループに憧れている。たとえ彼らに暴力を振るわれ、虐められていたとしても。
    ある日、近所の仲良しのお兄さん、田中くんが誰とでも友達になることができるという「友達バッジ」をくれた。

    「恋人ロボット」
    夏休み開け、大学構内で彼女の美歩ちゃんといると、同じ部活の永野が話しかけてきた。長野は女と一緒だった。夏休み前には彼女はいなかった。よくよく周りを見ると、男は皆グループで集まらず、個々で長野の女みたいな彼女を連れている。




    この2話が好きです。

  • 「タイムマシンでは行けない明日」のラストシーンの謎を知りたくて、その前編である本書を読んだ。残念ながら、謎は解けなかったが、この平沼昇一が存在する微妙に科学技術が発展したパラレル現代というべき世界、つまり「タイムマシンでは行けない明日」の世界が、著者の中で、その前編である本書から確固たるものとして出来上がっていることに驚いた。前作である本書の中に、登場人物やその来歴がすべて頭出しされていて、次作でその世界が大々的に披露されていると言ったらいいだろうか。出版順に読めば、後から「こういうことだったのか」と思う仕掛けが満載だ。また、自分のように、逆順で読んでみても、「ああなるほど」と思うことがいっぱいある。とにかく、この物語の世界は、この2作で完結ではなく、まだまだ広がるのではないか、という予感がするし、是非読みたい。著者の今後の執筆に大いに期待する。

  • タイムマシン、超能力、瞬間移動、ロボット、惚れ薬、不思議な力のある石やバッジ…近未来の日常を描いた畑野流SF。
    SFということで一瞬敷居が高いかなと思ってしまったが、全くそんなことはなく。むしろ、普通の小説でも描かれるような恋や友情を巡る繊細な心の動きが、SFという設定によりよりクリアーに描かれているような。あくまでもSF設定はほんの少しの不思議…という程度で、決して非現実的ではなく、むしろ本当にありそうな…と錯覚しそうなほど自然。だからすごく読みやすかった。畑野さん、子供のころに藤子不二雄のアニメをたくさんやっていたとインタビューで仰っていたけど、その通り、自分もかつては藤子作品の影響で「すこし・ふしぎ」な世界に随分と憧れたものよと懐かしくなった。
    懐かしいながらも、登場人物らのちょっと冷めた目線とか、独特の心情表現が畑野さんらしい。彼ら彼女らの微妙なひねくれ具合のために、不思議アイテムや不思議能力を使ったことでの日々の生活が少しずつずれていく。その過程がうっすら怖く、妙にリアルでハラハラさせられる。連作形式でそれぞれの話が意外な形でつながっているのも面白く、あの人この人の後日談を知ることができたりというのもよかった。
    そして、キングコングの西野氏による表紙絵も緻密で素敵。彼の絵をじっくり見たのは初めてだが、この作品にぴったりだなと思った。畑野さんとは知り合いなんだね。
    いくつかの話に登場する、タイムマシンを開発した平沼教授。彼についてもっと知りたいと思ったら、「小説すばる」で彼の話を連載中なんですね!単行本化が楽しみです。

  • 面白かったです。

  • ひとつひとつ良かったんだろな。短編集って忘れがちなんだけどなんか内容覚えているな。読み後爽やか。

  • 「過去ミライ」
    研究室にはタイムマシンが置いてある。平沼教授が研究に使っているものだ。ある日、それを使ってみた。

    ほかに
    「熱いイシ」
    「自由ジカン」
    「瞬間イドウ」
    「友達バッジ」
    「恋人ロボット」
    「惚れグスリ」

  • タイムマシンでは行けない明日の登場人物のサイドストーリー的な位置付けでしょうか?タイムマシンでは行けない明日のような痛みを感じるお話ではなく、全体的に暖かみのあるストーリーだったように思います。

  • 「タイムマシンではいけない明日」の登場人物たちが出てくる短編集。
    「タイムマシン」の方が好きだったら、ファンブックのような感じで楽しめるかも。

  • 「タイムマシンでは、行けない明日」って本の前作。
    初めに2冊目借りてまって、読む前に急いでこの本を借りに行ってきた。シリーズものだとは...
    何個かの短編集で成り立ってるけど
    少しづつ絡みがあって一気に読んだ。
    個人的には最初のが面白かった。
    畑野智美さんの本は個人的に読みやすいし好き。

  • 2018/4/16

    タイムマシンに魔法の石、時間を操る力や瞬間移動...不思議な力の連作短編。
    「タイムマシンでは、行けない明日」を読んでから読みたくて読みたくてやっと読めた。
    そしてまた「タイムマシンでは〜」を読みたくなる不思議。
    魔法も使えず、便利なことも得することもない、いまの世界で失敗しつつ生きていくのがいいんだ。
    小学三年生のサトシがいちばん大人。

    過去ミライ/熱いイシ/自由ジカン/瞬間イドウ/友達バッジ/恋人ロボット/惚れグスリ

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著者プロフィール

1979年東京都生まれ。2010年「国道沿いのファミレス」で第23回小説すばる新人賞を受賞。13年に『海の見える街』、14年に『南部芸能事務所』で吉川英治文学新人賞の候補となる。著書にドラマ化された『感情8号線』、『ふたつの星とタイムマシン』『タイムマシンでは、行けない明日』『消えない月』『神さまを待っている』『大人になったら、』『若葉荘の暮らし』などがある。

「2023年 『トワイライライト』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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