霊能動物館

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 141
レビュー : 26
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087715835

作品紹介・あらすじ

寺社を見渡せば、様々な生き物の造形がある。狛犬や手水舎の龍・亀、拝殿上の唐獅子。なぜ人は動物に神を見るのか? 日本に古くから存在する動物たちの起源・不思議に、独自の霊能的観点から迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 日本の寺社を巡ると、動物たちは神様や仏様に近い存在として信仰されていることがよくわかります。
    狼や狐といった生きている動物ばかりでなく、空想の動物も、神として、ときには妖として、人々に信じられ語り継がれてきました。
    そんな動物たちにスポットをあて、信仰の起源や伝説を、怪異の体験談をまじえながら紹介してくれるのが本書です。

    三峯神社の「お犬様のお札」(これは神様から生のご眷属様をお借りするお札なのだそう)の話は、不思議を通し越して、なにやら背筋がぞわぞわして落ち着かない気持ちになりました。
    いつかお参りに行くことがあったら、絶対にこの話を思い出し、間違いなく緊張しながら手を合わせることになるだろう…と思います。

    やはり猫の章は猫好きにはたまりませんでした。
    いにしえの猫好き・宇多天皇が自身の飼っていた黒猫について綴った文章ににまにましてしまいます。
    平安時代から、猫に魅せられた人は「うちの猫が一番」と思っていたんだなぁ、と。
    もともと怖い話が苦手なせいか、猫にまつわる怪異の話よりも、猫好きエピソードの方が印象に残りましたw

  • 結構ざっくりとした内容だった。「狼の部屋」「狐の部屋」「憑きものの部屋」「猫の部屋」が興味深く。「狸の部屋」は、かなり深いお話でした。

    狼、狗、狐、稲荷、猫…あたり遠そうで近そうな感じがした。

    「憑きものの部屋」は、かなり考察が深く、憑きものの縄張りのようなものがあるのか、空白地域があったり、分布図があったりと、一番面白かった。読めば読むほど死んでしまった祖母をはじめとした親族、離婚したので、元・父方の家が何かあやしい雰囲気で絶句した…。

    驚いたのはすべて紙一重なところ。神さんなのか、あやかしなのか。守るのも祟るのも紙一重なところが、こういうお守り系のこわいところだ。一年経って返し忘れたり粗末に扱ってしまったりすると、自分たちにたちまちしっぺ返しが来る。こじらせてしまうと厄介なことになるらしい。

    私としてはやはり気になるのが「虫の部屋」「昆虫の部屋」を読んでみたいというところかな。続きがほしい。

    三峯神社行ってみたい。実際にHPもあり、きちんと書かれていたので真実なんだと、少しぞくっとしました。

    生まれも育ちも、東北なので「おしらさま」が最も身近。馬は近くにいっぱいいたけど、確かに近寄りがたく触ったことも、なでたこともない。案外、牛も同じ。

    加門さんのこういう話は難しいけど奥深く面白い。参考資料もついつい読みたくなってしまう。

  • 狼の逸話が興味深い。

  • 神に近い場所にいる動物の話。
    説に多少強引なところはあるが
    私は読み物として楽しんでいるので
    気にならない。
    狼と狐の考察がおもしろい。

  • 学者顔負けの史料調べはさすがですね。
    狼、狐、龍蛇等々の霊能に関わる動物に関するエッセイです。
    動物を畏怖する心は現代もしっかりと根付いている。その心を忘れた時に人は人でなくなるのかもしれないな。

  • 狼、狐、猫、狸、馬…etc.日本に古くから存在する彼らの起源に、霊能的観点から迫る。あなたが見た動物は―妖怪?それとも精霊?加門七海が辿る、数々の史料や体験談に残された動物達の足跡。

  • 神の眷属としてのお話が一番興味深かったです。お犬様信仰の三峯神社、行ってみたくなりました(縁のない場合は諦めるけど)。
    民話・伝承に出てくる動物、オカルトとしての動物のお話も面白かったです。

    それにしても、さすが加門さん。いくつかのお話を結びつけて考えたり、歴史的背景を踏まえた上で仮説を立てたり。なんというか、知識量と情熱がすごいと思いました。あと、人脈(特殊なお話が集まるという意味での)や行動力もすごい。
    正直に言うと私レベルでは理解できない(難しい)ところもあるんですが、それでも加門さんの著書は面白いんですよね。

  • 全国に散らばる、霊能動物について、よくもまあ、ここまで調べたと思った。
    特に、狐の章については興味深く読ませてもらった。

  • 著者は、様々な怪異らしきものが、”見える” タイプの人だという。”見る”に限らず、様々な経験をされているよう。
    で、本書もバリバリに”入り込んでいる”、同じタイプの人でないと付いていけないか、余程の”好き”(見えなくても)な人のモノなにかな?...と危惧したが...
    そこまでではありませんでした。
    むしろ冷静で客観視し、丹念に情報収集しつつも”判然としないものは仕方が無い”と割り切りつつも楽しんでいる。
    章立て毎に対象とする生物が違うが、”たぬき”の章は明るいノリで軽快に読めた。
    章立ての構成が少し面白いなあと感じていたら、あとがき的な終章に来て、その全貌を描いて見せてくれた。
    なるほど!、著者らしい世界観と表現方法はこれをベースにしていたのか!.....と。
    数百年の昔に至る資料検証がベースになっているので、じっくり全文を読み下そうとすると腹痛を起す。
    余程、歴史ネタが好きで、国語力と記憶力が素晴らしい人には相応の楽しみ方が出来るのだろうが、自分には無い。
    所々を抜き読みしながら、一応読了とさせて頂きました。

  • 久しぶりの加門さん。身近だけどもいつもと違う動物達の話しで面白かった。今回はここまでだけど、続きも出たら読みたい。

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著者プロフィール

東京都墨田区生まれ。美術館学芸員を経て、1992年『人丸調伏令』で作家デビュー。著作に、『うわさの神仏』『うわさの人物』『猫怪々』『霊能動物館』『怪談徒然草』『お祓い日和』『鍛える聖地』『怪談を書く怪談』『『大江戸魔方陣』など多数。

「2017年 『お咒い日和 その解説と実際』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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