- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087716078
作品紹介・あらすじ
神社で神隠しに遭う少年、ホームレスの奇妙な生活を垣間見る青年、意外な過去を持つ金髪の老人……。この団地には全てが詰まっている、喜びも哀しみも。新鋭が叙情豊かに紡ぐ、少し不思議な7つの物語。
感想・レビュー・書評
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少し不思議なことが起こる昭和を思い出すSF。
同じ団地を舞台にした短編7編で、話を進めるごとにどこが繋がってるのか想像しながら読めて面白かった。切ない話もあるものの温かみがあって、最後の終わり方は好みが分かれそうだけど良い読後感だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
特になし
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図書館で借りた本。
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2021.5.19-410
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この作家さんの作品は私には合うものと合わないものがあるんですが、これはとても好みでした。ひとつの団地とその近くの神隠しに遭うという立ち入り禁止の森。団地に住むいくつかの家族と人々の絆が過去未来錯綜して広がっていきます。切なくて泣きそうになるものもありましたが、それぞれがきっかけを経て変わっていきます。連作短編の形で登場人物や関係者が少しずつ繋がり、それぞれが最後に見せてくれたものには驚きました。ラスト数ページは好みが分かれるかもしれませんが私は綺麗な読後感を運んでくれてとても良かったと思います。
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【収録作品】しらず森/団地の孤児/溜池のトゥイ・マリラ/ノートリアス・オールドマン/一人ぼっちの王国/裏倉庫のヨセフ/少年時代の終わり
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団地には住んでいなかったけれど、装丁のような子ども時代の夕暮れ時を思い出してなつかしくなりました。
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SFという触れ込みで読み始めて、気が付いた。 確かにSFである。しかし、「少し不思議」のSFである。 一つのマンモスマンション内で起こる、本当に少し不思議な体験。それも、子供の頃は不思議だったが、大人になったらなーんだ。と思うような不思議な体験が、人と人を繋いでいく。 その人と人の繋がりが小さい暖かみをくれる。 一人一人に物語があるんだなと感じる一冊。
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老朽化したマンモス団地を舞台にした連作短編集。
ちょっといい話の短編種かと思っていたら、最後は乾緑郎らしく、ただでは終わらなかったです。
(図書館)