思い出は満たされないまま

著者 :
  • 集英社
3.52
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本棚登録 : 128
感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087716078

作品紹介・あらすじ

神社で神隠しに遭う少年、ホームレスの奇妙な生活を垣間見る青年、意外な過去を持つ金髪の老人……。この団地には全てが詰まっている、喜びも哀しみも。新鋭が叙情豊かに紡ぐ、少し不思議な7つの物語。

感想・レビュー・書評

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  • 少し不思議なことが起こる昭和を思い出すSF。
    同じ団地を舞台にした短編7編で、話を進めるごとにどこが繋がってるのか想像しながら読めて面白かった。切ない話もあるものの温かみがあって、最後の終わり方は好みが分かれそうだけど良い読後感だった。

  • 特になし

  • 図書館で借りた本。

  • 2021.5.19-410

  • この作家さんの作品は私には合うものと合わないものがあるんですが、これはとても好みでした。ひとつの団地とその近くの神隠しに遭うという立ち入り禁止の森。団地に住むいくつかの家族と人々の絆が過去未来錯綜して広がっていきます。切なくて泣きそうになるものもありましたが、それぞれがきっかけを経て変わっていきます。連作短編の形で登場人物や関係者が少しずつ繋がり、それぞれが最後に見せてくれたものには驚きました。ラスト数ページは好みが分かれるかもしれませんが私は綺麗な読後感を運んでくれてとても良かったと思います。

  • 【収録作品】しらず森/団地の孤児/溜池のトゥイ・マリラ/ノートリアス・オールドマン/一人ぼっちの王国/裏倉庫のヨセフ/少年時代の終わり 

  • ノスタルジックなSF。少し不思議。
    朱川湊に似ているような。

    小さい子の読み聞かせに「風が吹くとき」を選ぶのはちょっとやめた方が良いのでは、と小学生の読み聞かせをやってる身としては思います。。。

  • 団地には住んでいなかったけれど、装丁のような子ども時代の夕暮れ時を思い出してなつかしくなりました。

  • SFという触れ込みで読み始めて、気が付いた。 確かにSFである。しかし、「少し不思議」のSFである。 一つのマンモスマンション内で起こる、本当に少し不思議な体験。それも、子供の頃は不思議だったが、大人になったらなーんだ。と思うような不思議な体験が、人と人を繋いでいく。 その人と人の繋がりが小さい暖かみをくれる。 一人一人に物語があるんだなと感じる一冊。

  • 老朽化したマンモス団地を舞台にした連作短編集。
    ちょっといい話の短編種かと思っていたら、最後は乾緑郎らしく、ただでは終わらなかったです。
    (図書館)

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著者プロフィール

1971年東京生まれ。小説家・劇作家。2010年『完全なる首長竜の日』(宝島社)で第9回「このミステリーがすごい!大賞」を、『忍び外伝』(朝日新聞出版)で第2回朝日時代小説大賞を受賞しデビュー。2013年『忍び秘伝』(文庫化タイトル『塞ノ巫女』)で第15回大藪春彦賞候補。近年は作品の英訳版が発売され、中国のSF雑誌にも掲載されるなど、海外での評価も高い。『機巧のイヴ』シリーズ(新潮社)、『見返り検校』(新潮社)、『僕たちのアラル』(KADOKAWA)、『ツキノネ』(祥伝社)、『ねなしぐさ 平賀源内の殺人』(宝島社)など、著書多数。

「2020年 『ドライドックNo.8 乾船渠八號』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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