東京零年

著者 :
  • 集英社
3.16
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  • (14)
  • (3)
本棚登録 : 201
レビュー : 34
  • Amazon.co.jp ・本 (504ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087716139

作品紹介・あらすじ

死んだはずの男・湯浅道男が生きていることを知った亜紀と健司は、事件の真相を解明するために動き出す。しかし、待ち受けていたのは抗いようのない公権力の壁だった。圧巻の社会派サスペンス!

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりの赤川作品、出だしは緊張感があり、面白く読み始め、湯浅事件まではさすがという感があったが、その後がだらだら、検事が恋をして本来の人間性を取り戻すことや、そのテーマの終点がぼやけてしまっていたように思う。
    吉川英治文学賞の根拠は?

  • ユーモアミステリ作家として活躍されている著者のその意気やよし。雑なのは確かだが、それでも500ページかかったのだ。著者の読者層が感覚的に今のままだとまずいと感じてくれればいいと思う。

  • 分厚い長編で読み応えありでした。警察によって無実の人がまるで生贄にされるように殺される。殺されたはずの湯浅が生きていた。亜紀の父が犯人扱いされた事件の被害者だ。様々な人が湯浅を探す。一方亜紀は偶然生田目健二と出会い、彼の父が検事の生田目重治と知る。誰もが権力に振り回され翻弄される。が、今回も楽しく読めました。

  • 帯文:”第50回吉川英治文学賞受賞作” ”今の世に問う、衝撃の社会派サスペンス”

    目次:1 不機嫌な夜、2 発作、3 真夜中、4 群衆の中、5 記憶、6 訪問、7 機会、8 レンズ、9 出発、10 落差、11 温泉、12 傷、13 商店街、14 辿る、15 安らぎ、16 おぼろげな顔、17 回想、18 背信、19 面談、20 拘束、21 計画の裏…他

  • プラス評価としては読みやすいからただそれだけでストーリーや犯行、社会の闇などが浅く広く書かれており、変に敵を大きくしているため現実味に欠けている。
    あと個人的に本の最初に登場人物の紹介一覧を載せている作品は好きになれない。

  • もっとノワール色、ディストピア色の濃いものと期待していたのでチト残念。今現在でも見え隠れする闇の世相を皮肉混じりに描いて欲しかった。また後半が粗雑になった感も否めない。特に湯浅と棚原が置き去りにされたのは勿体ない。極左運動に鞍替えし、亜紀をフォローし国を脅かす設定でも良かったかな。とは言っても、徹夜で一気に完読させる位の魅力のあるストーリーで、さすが往年のベストセラー作家。

  • 検事の息子(学生)の恋愛感情がすれてなくて、男ってこういう描写もするんだ?と意外な気持ちで読んだ。会社の男どもは相変わらず風俗の話を自慢げにしてるけど。

  • 吉川英治文学賞作品だったので読みましたが、突っ込みどころがありすぎて、集中できない…
    テーマはいいけど、リアリティが無さ過ぎて、ずーっと空を撫でているような感じ。これはこれで面白い読書体験でした。
    赤川次郎作品は初めて読みましたが、イメージ通り。

  • 犯罪者が捏造される現代社会の陰謀を描いた小説。

    三毛猫ホームズシリーズ以外の赤川作品は久しぶりでした。
    大作長編だけに、三毛猫ホームズのような無理やり解決するミステリーではないものの、風呂敷を広げすぎてちょっと雑な畳み方をしている感じがありました。
    さすがに一気に読ませるストリーテラーぶりは健在ですが、スマホをケータイと表現したり、他人のスマホがロック無しで見れてしまうのには、ちょっと時代感覚がずれている気がしました。
    もっとサスペンス調に怖い仕上がりになっていくのかと思いましたが、散弾銃のところ意外は暴力的や性的な表現も作者らしく抑えられていて、シリアスな場面でも仄々するような台詞があったり、エンディングも希望につながっていたりして赤川さんらしい雰囲気の作品でした。

  • ありえる話、だなぁと。
    民主主義と言いつつも、こういった領域は隠れていることが多いから。
    そして、疑問に思ったり、抗うことで変えられるものもあるっていうメッセージも感じ取れた。

  • 管理社会の話。作者、もうすぐ70歳かぁ。

  • いっきによみきりました。ミステリーのはずが、現実味を帯びている。

  • 久しぶりに赤川次郎氏の新作を読んだ。
    舞台は日本の近未来なのか、権力による統制社会。
    監視カメラ、メディア統制、警察も検察もすべて都合の良い様に動き、反社会的な人間は消されていく。
    主人公たちの奮闘にもかかわらず、結局のところ社会は変わっていくのか。
    500頁もの力作、"ユーモア" がなくとも読みやすかった。
    (図書館)

  • 日本ってこういう国になりつつありますよね、という小説。ラストがハッピーエンドなのが、著者の、こうであってほしいという希望でしょうか。

  • 殺されたはずの男が生きていたー。

    脳出血で倒れ介護施設に入所している永沢浩介。
    過去に死んだはずの男・湯浅道男がテレビ番組に映り込んでいるのを発見する。
    浩介は、昔反権力の著名なジャーナリストで、その補佐をしていたのが湯浅だった。
    検察が仕組んだ罠で湯浅殺しの疑いをかけられ、娘・亜紀はその後酷いレイプ被害に遭う。
    その検察の中心人物だった検察官・生田目重治の息子・健司は、
    電車のホームから落ちた所を偶然にも亜紀に命を助けられる。
    湯浅が生きていることを知った亜紀と健司は事件の真相を追うが、
    立ちはだかったのは圧倒的な権力だった…。

    警察や検察、権力のあるものが全てを支配する日本の近未来の姿。
    町中に溢れる防犯カメラが随時人々を監視し、
    携帯やスマホのGPS情報、メディアの統制
    国家にとって都合の悪い事件はもみ消され
    デモも許されず、都合の悪い人は事件をでっちあげて、どんどん消していく。
    また、一度「危険因子」とみなされると徹底的に当局にマークされ監視される。

    思想の自由・報道の自由が制限され情報が国に管理・操作され、
    警察や検察が圧倒的な権力を握り、どこにも正義が存在せずに
    裏切りが横行し、誰が味方か敵かも判然としない社会。
    反体制派すら子飼いにして民主主義を装ってる日本の姿にゾッとした。
    こんな日本にしちゃ駄目だよって警告してるんだと思いました。

    赤川次郎さん凄く久し振りに読みました。
    500頁もの分厚い本でしたが、やっぱり読み易かった。
    でも、やっぱり軽かった~゜.(つx・。`*)゜.・

  • 面白かった,という感想。特に前半での引き込まれ具合が何とも言えず。「図書」の連載を読んでいたこともあって,筆者はどんな思いで書かはったんかなぁとか考えさせられた。エピローグとか,私は別のが好きだなとか(この点で私はアトミック・ボックスの方が好きだ)あるけど,とにかく面白かったし,読んで良かったと思う本。

  • 昔殺されたはずの男・湯浅道男が生きていることを知った亜紀と健司は、事件の真相を解明するために動き出す。しかし、待ち受けていたのは抗いようのない公権力の壁だった…。

    三毛猫ホームズ以外の赤川作品を読むのは何年ぶりだろう?本の厚さに怯みそうになったが、句点1~2個で改行しているので納得。突っ込みどころはたくさんあるし、荒唐無稽と言ってしまえばそれまでだけど、さすがの手管でページを捲る手を止めさせなかった。
    (B)

  • 久々に読んだ赤川作品。
    読み始めてすぐに「さすがの文章力!」とうなりました。
    ある場面で思わず声が出てしまい、それだけこの本の中に入っていたんだな・・・と。
    そんな風に意気揚々と期待して読んでいたせいか、徐々に「あれ?」となり、尻すぼみ感が否めませんでした。
    文章が巧みなのは確かですが、あまりにスマートすぎて心がついていってないというか・・・。
    登場人物の心情とか、物語自体が表面上の事をさらっと描いてあるという感じでした。
    こんな大変な場面でそんな態度?みたいな登場人物のあまりに淡泊な態度に違和感を覚えたりもしました。

    大学生の健司は彼女とのメールに夢中になり、駅のホームで線路に落ちた所を若い女性に助けられる。
    後の事情聴取の際、二人はお互い名乗り合うが、彼女は健司の苗字と父親の素性を知ったとたん、いきり立つ。
    健司の父親は元検事で有名人。
    彼女と父親の間にどんな因縁があるのか・・・。
    後に偶然、健司と彼女は出会い、彼女は健司の父親と自分たち一家の関わりについて話し始める。
    彼女の父親は反権力の団体に属しており、その事から追われる身となった。
    やがて彼は脳溢血で倒れ、娘である彼女もひどい目に-。
    その時に殺されたと思われた男性が生きているという事がその後判明し、物語は動きだす。

    反政府の団体がどんなものでどういった活動をしていたかというのが全く書かれていないために何故娘までも要注意人物として扱われるのかがどうもピンとこない。
    そして、そこにある登場人物の心情もさらっとしか書かれてないのでこれも伝わってこない。
    だから読めば読むほど面白くなくなっていく-最初に書いた通り尻すぼみな感のある本でした。

  • 情報が国に管理、操作され、警察や検察の力が増大し、危険人物は排除されるようになった日本を描いた作品。

    権力を握った者が、それを行使して弱者を痛め付けることの快感は、恐ろしいことに伝搬しエスカレートしていく。
    膨れ上がった国家権力に、握りつぶされそうになる一市民を主人公に据えるのは、伊坂幸太郎の世界にも似ている、と思いながら読み進めた。偶然だが、平和警察なるものが横行する近未来の日本を描いた『火星に住むつもりかい?』を先日読み終えたばかりのため、つい比較してしまい…。
    日本の監視強化や政府の圧力など、現状への警鐘と行く末を危惧するという点では共通している。が、構成も人物像も伏線の回収も文章の魅力も、やはり伊坂に軍配が上がる。

    それにしても、赤川次郎を読むのは何年振りだろう。新聞のインタビュー記事で、本作が吉川英治文学賞を受賞したことを知り、手に取ったのだけれど。
    若かりし頃、三毛猫ホームズや『セーラー服と機関銃』など何冊か読んだことがあるが、それ以来だった。テーマはともかく、ページ数の割りにはさらりと読めるところは、昔と変わらないと感じた。

  • 脳出血で倒れ介護施設に入所している永沢浩介が、TV番組に一瞬だけ映った男を見て発作を起こした。
    呼び出された娘の亜紀は、たどたどしく喋る父の口から衝撃の一言を聞く。
    「ゆあさ」――それは昔殺されたはずの男・湯浅道男のことだった。
    元検察官の父・重治が湯浅の死に関与していた事を知った健司は、真相を解明すべく亜紀とともに動き出す。
    時は遡り数年前、エリート検察官の重治、反権力ジャーナリストの浩介、その補佐を務める湯浅。
    圧倒的な権力を武器に時代から人を消した男と消された男がいた――。
    (アマゾンより引用)
    結構面白くてスイスイは読めたけど、分かんない部分も少しあって…
    赤川さんの作品は読みやすいけど何て言うか…詰めが甘い(((゜Д゜;)))

  • 見せかけの平和、秩序を守るために小さな犠牲は仕方がないと考える強大な権力。私たちは見えない力に支配されて生きているのだろうか。

  • 久しぶりの赤川次郎。

    どういう理由から発生したのかわからない、暴力的な政府・行政組織を持つ架空の日本社会のお話。

    都合よく手助けしてくれる女性がでてきたりする。
    旅館の女将と主人公の父親と関係のあった女が別人?というのもなんだかおかしな感じ。同一人物だったら納得するけど。

    やっぱり「お話」がうわっ滑りしていた感が拭えない。

  • 戦前の特高警察を思い起こされた。発想的には良かったと思うが、ちょっとイマイチ。

  • 統制されていくちょっと先のお話。
    でもそれは先の話ではない。今、私たちの言葉は監視されているのだから…

  • 赤川次郎はどういうわけか今まで1度も手にしたことがなかった。良かったら過去の作品を読んでみようと本作を読んだのだが残念ながら私には何となく合わないと感じた。今の日本を風刺する意図が見て取れるが登場人物があまりにも狭い世界でつながっていてストーリー自体も茶番劇を観ているように感じてしまった。

  • 初めて赤川次郎の本を読んだ。もちろん三毛猫時代から知ってはいるが、お手軽ミステリ(今で言えば謎解きは~みたいな)と思い手は出さなかった。この作品は近未来の日本における、超国家監視社会を描いたもので、面白そうなので読んでみた。
    元反体制活動家の父を持つ娘亜紀が、この国家管理社会を作り上げた主要人物の一人である、元トップ検事生田目の息子健司と出会う。父がつぶされた原因である死んだはずの男がTVに偶然写りこんだことをしった亜紀らは、独自の調査を開始し真相に迫るのだが、当然体制側もその事実をつかんでおり、抹殺しようと目論む。その過程はなかなか面白い。ラストはまぁ誰もが納得するような結末ではあるが、体制側にこの程度のダメージを与えたとて、タイトルにある零年という何かが再生され始まるという感じにはならないと思うので残念。
    2年位前から連載しているようで、現政権になってから、この手のテーマでの小説が結構多い。
    あとページ数はあるのだが、短い会話の改行が頻発し、実質はさほどでもない。

  • すでに日本はこうなっているのではないか?
    あるいは、少し先の日本ではないだろうか?


    脳出血で倒れ介護施設に入所している永沢浩介が、TV番組に一瞬だけ映った男を見て発作を起こした。呼び出された娘の亜紀は、たどたどしく喋る父の口から衝撃の一言を聞く。「ゆあさ」―それは昔殺されたはずの男・湯浅道男のことだった。元検察官の父・重治が湯浅の死に関与していた事を知った健司は、真相を解明すべく亜紀とともに動き出す。時は遡り数年前、エリート検察官の重治、反権力ジャーナリストの浩介、その補佐を務める湯浅。圧倒的な権力を武器に時代から人を消した男と消された男がいた―。

  • いつもの赤川さんの本と違う感じ。でも相変わらず読みやすい。
    登場人物が多く出てきてごっちゃになるけど相互関係が面白い。
    日本の政治がこうなっていないことを祈りたいけどなりつつあるんだろうな。
    いつかドラマになりそうなストーリー。

  • うーん。

  • 2015,09,29

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著者プロフィール

赤川 次郎(あかがわ じろう)
1948年、福岡県生まれ。76年『幽霊列車』でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。以後続々とベストセラーを刊行。
代表作「三毛猫ホームズ」シリーズ、「天使と悪魔」シリーズ、「鼠」シリーズ、『ふたり』『怪談人恋坂』『幽霊の径』『記念写真』他、著書多数。2006年、第9回日本ミステリー文学大賞受賞、16年、『東京零年』で第50回吉川英治文学賞を受賞。
執筆作は500作を超え、累計発行部数は3億を突破。メディア化された作品も数え切れない。

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