陸王

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 3805
レビュー : 570
  • Amazon.co.jp ・本 (592ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087716191

作品紹介・あらすじ

勝利を、信じろ――。
足袋作り百年の老舗が、ランニングシューズに挑む。

埼玉県行田市にある「こはぜ屋」は、百年の歴史を有する老舗足袋業者だ。といっても、その実態は従業員二十名の零細企業で、業績はジリ貧。社長の宮沢は、銀行から融資を引き出すのにも苦労する日々を送っていた。そんなある日、宮沢はふとしたことから新たな事業計画を思いつく。長年培ってきた足袋業者のノウハウを生かしたランニングシューズを開発してはどうか。
社内にプロジェクトチームを立ち上げ、開発に着手する宮沢。しかし、その前には様々な障壁が立ちはだかる。資金難、素材探し、困難を極めるソール(靴底)開発、大手シューズメーカーの妨害――。
チームワーク、ものづくりへの情熱、そして仲間との熱い結びつきで難局に立ち向かっていく零細企業・こはぜ屋。はたして、彼らに未来はあるのか?

感想・レビュー・書評

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  • 何度もトリハダが立ちました。

    一人では乗り越えられない高さの壁も、
    信じる仲間と力を合わせれば、必ず乗り越えられる。

    度重なるどんな試練だって、きっと大丈夫。

    そんなふうに勇気をもらえる池井戸さんとの出会いは『下町ロケット』でした。
    個人的には、一躍有名になった「半沢直樹シリーズ」よりも、
    こういった昔気質の職人物語が好きです。
    あとは巨大組織に闘いを挑む『鉄の骨』『空飛ぶタイヤ』とか。

    その根底にいつもあるのは”誇り”です。
    誠実に努力していれば、いつしか報われる。
    正直者が○○を見ない世の中だと思いたいんですよね。

    ”千里の道も一歩から”
    受験勉強をしていたとき、ずっと机に貼っていた言葉を、
    読みながらしみじみと思い出していました。

  • 著者の作品の『民王』という政治小説を連想し、本作の題名は何を意味するのかと思ったら、商品名だったとは!
    中小零細企業主が、周りの人たちの信頼と協力を得ながら、敵役の妨害を排し、様々な障害や困難を乗り越え、目標に向かって邁進。
    業種は異なるが、池井戸潤お馴染の勧善懲悪的パターンであり、結末の予想はあらかじめつくが、やはり爽快な読後感は侮りがたい。
    著者の作品は、「働く人への応援歌」とも称されるが、作中人物の言葉にもそんなメッセージが託される。
    「どんな仕事をしたって、中小企業の経営だろうと、大企業のサラリーマンだろうと、何かに賭けなきゃならないときって必ずあるもんさ。そうじゃなきゃ、仕事なんかつまらない。そうじゃなきゃ、人生なんておもしろくない。オレはそう思うね」
    「大事なのは会社の大小じゃなく、プライドを持って、仕事ができるかどうかだと思うね」
    そちこちに散りばめられた箴言に、著者の作品は、これからも目が離せない。

  • 面白かった!まさにエンターテイメントだって感じ。

    後半のあけみさんの言葉には社長ならずとも私もウルウルしちゃったよ~

    陸上選手がいる。その足にはシューズが。そのシューズを1つ作るにしてもいろんな会社、人々が携わっている。
    大手もあれば、今回のこはぜ屋という足袋業者という未知なる会社が挑んできて、紆余曲折しながらも選ばれていく。

    茂木選手の信頼を勝ち取っての勝利!
    やっぱり感動!

  • この本は あるタビヤの 新規事業の物語に
    その社長の 息子の 成長記録とも 読めますね。
    ドラマで見ていたので
    大体の あらすじは 分かっていたのですが
    一気に 読んで しまいました。
    さすが 池井戸作品は 最後は スカッとしますね。
    7月7日からの ノーサイドゲームが 楽しみです。

  • 2017年のTBSTVドラマは観なかったので今さら感がありながらの初読。100年続く中小企業の足袋屋さんがランニングシューズ作りに乗り出し事業拡大を図ろうとする物語だ。池井戸潤の小説に登場する人たちには違法スレスレの悪者も時に登場するが、今回の登場人物たちは一様に正しいビジネス競争をしているだけで、本当の悪人はいない。差があるとしたら、顧客に対する情熱の差だけだ。しかもその情熱が経営の成功に繋がるかどうかは確約されない。この物語のラストもハッピーエンドではなく成長への光が差したに過ぎなかった。それが経営というものなのだと思う。唯一、確実に成長し成功に近づいていくのは人だ。経営者宮沢の息子、大地が陸王開発と父親の背中を見ることで大きく成長していく様が嬉しい。仕事は会社を育てるのではなく、そこで働く人を育てているのだと思う。そこに涙した。

  • 途中で本を閉じることができなかった!

    本当にその人のためを思って行動し続けることでどんどん状況が変わっていくということ、真剣に、どこまでも真剣に打ち込んでいくということの尊さが書いてあった。
    諦めそうになっても、前を向いて走り続けたみんなが成功する姿は本当にカッコいい。

  • 作者のいつもの勧善懲悪にスポ根も入れられたら、泣くに決まっている!熱いキャラクター達もいい。
    企業の経営不振からの脱出の為の社運をかけた新規事業、資金繰りが面白い。従業員達が会社を愛して、全員で困難に立ち向かっていくところがまた、熱い!

  • 小さな足袋屋さんが、スポーツシューズ事業に挑戦するお話。ドラマ化されていたのは知っていたのですが、見ていなかったので読んでみました。
    テンポよく話が進み、一気に読んでしまいました。
    勧善懲悪な感じで、安心して主人公側に感情移入しながら読めました。
    仕事の考え方など共感できる部分もあり、生きていくからにはこういう仕事の仕方をしたいなぁと思いました。
    仕事って大変だけど、一生懸命仕事できるというのもやはり素敵な事だなと。
    熱い話を安心して読みたい方におすすめです。

  • 予想以上に良かった。色々な立場で仕事をする人たちの姿や行動指針が異なるところが面白い。登場人物の置かれた状況や言動がしっかり説明されているが、「〇〇は〜と思った」というような登場人物の内面の描写は無い。そのため、各人の心理を想像しながら読む形となる。


    オーディブルで早回しをしなかったので、16時間は長かった。北海道、マレーシア、東京、ロンドン、ダラスで聴いて、LAXへの機内で読了。

  • いつもの池井戸さん。いつもどおり面白い。

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著者プロフィール

池井戸 潤(いけいど じゅん)
1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学文学部および法学部を卒業。子供の頃から本に親しみ、作家を志すようになる。『果つる底なき』で江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。以降、2010年『鉄の骨』で吉川英治文学新人賞、2011年『下町ロケット』で直木賞をそれぞれ受賞。他の代表作に、半沢直樹シリーズ『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』、花咲舞シリーズ『不祥事』、『空飛ぶタイヤ』『民王』『ルーズヴェルト・ゲーム』『七つの会議』『陸王』『アキラとあきら』など。多くの作品がドラマ化・映画化されており、特に「半沢直樹」と「下町ロケット」は非常に高い人気を誇った。 2019年6月21日、人気作『陸王』が文庫化される。2019年7月開始の大泉洋主演ドラマ『ノーサイド・ゲーム』原作を担当し、6月14日に単行本化。

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