海の見える理髪店

著者 :
  • 集英社
3.42
  • (157)
  • (463)
  • (642)
  • (128)
  • (25)
本棚登録 : 3904
感想 : 560
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087716535

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 掲題作、しみじみ地味深かったです。
    よくある小説という感じの中、しみじみ心に入ってくる。

    他の作品も、ちょっと暗いのと、世代が違う、作者と性別も違うためか、そういうもんかーと思いながら読みましたけど、救いがあって良かったです。

  • 時間は素晴らしい。でも、時間だけが人の痛みを解決してくれるわけじゃない。時間と決意だ。
    やはり、人間はよく出来ている。

  • 感想
    永遠なんてない。でも求めてしまう。自分の家族だけは不変だと思いたい。奇跡が積み重なって今がある。だからいつ崩れてもおかしくない。

  • 表題作は、なかなか秀逸。あとはぼんやり読んじゃった。

  • ブクログの勧めもあっていつかは読んでみようと思っていた作品でした。

    6つの作品からなる本で、最後のシーンが印象に残る作品です。
    作家さんが一番力を入れてるところなんだろうなって思いました。
    特に、題名にもなっている「海の見える理髪店」は色々と考えさせられました。
    たくさんの想像をかき立てさせられるラストシーンです。

    最後に、この作家さんの作品、他の本も読んでみようと思いました。

  •  題名に惹かれて買ってみた本でしたが、短編集ということに気づかず題名の小説はちょっとしかなかったのが残念でした。
     他の短編も自分にはあまり合いませんでした。

  • シュチュエーションも感覚も様々な短編。失ったものって想像するしかないんだな。

  • 幸せな親子は皆同じ様にみえるが、切ない親子にはそれぞれの事情がある、と思わせる六篇の短編集。

    『海の見える理髪店』:妻子を捨てざるを得なかった父親・理髪店主が息子に語る人生譚。彼は何を伝え、どこまでが実話で、どこが虚飾で嘘だったろうか。気づいているのにお互いに名乗れない現実、結婚式に呼べないわだかまり、そして永遠の別れ。理髪室の鏡に映し出された80年分の風景は…。

    ★「なんでも鏡越しに見ていたんだと思います。真正面から向き合うとつらいから」店主が語る。あたかも、理髪店に置かれた鏡の中の世界が自分であるかのように。前妻とも、鏡の向こうとこちらの様だと話す。手を伸ばしても逆の手だから掴めない、と。
    客が自分の息子と気づいた店主は、自分の昔語りを始める。彼は何を伝えたかったのか、その客はじっと聞きいる。どこまでが実話で、どこかが虚飾で、誇張も混じっているだろうか。自慢でもなく、後悔でもなく、鏡の中の老人の人生譚のごとく。
    散髪が終わっても、お互いに名乗れない現実に気づかされる。同時に、息子も結婚式に招待しないことに気づく。”わだかまり”と呼んでいいのか、母の想いを…と言って良いのか、最後まで鏡の中から出ることのない世界を感じる。

    『いつか来た道』:16年ぶりに帰省し対峙する母は、厳しかった姿を失い、車椅子で認知症という現実。しかし鎧を被らなくなった母からは、意外な素顔が…。だから帰り際に言わないハズの一言を「また来るから」。

  • 親と子のストーリーだと思いながら読み終える…なんとなく切ない気持ちにさせられました。

  • 短編小説なので、読みやすかった
    ただ、そこまで心に残るものが私にはなかったのが残念。

全560件中 31 - 40件を表示

著者プロフィール

1956年、埼玉県生まれ。成城大学経済学部卒業後、広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターに。97年『オロロ畑でつかまえて』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2005年『明日の記憶』で山本周五郎賞。14年『二千七百の夏と冬』で山田風太郎賞。16年『海の見える理髪店』で直木賞。著作は多数。近著に『楽園の真下』『それでも空は青い』『海馬の尻尾』『ストロベリーライフ』『ギブ・ミー・ア・チャンス』『金魚姫』など。18年『人生がそんなにも美しいのなら』で漫画家デビュー。

「2022年 『ワンダーランド急行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

荻原浩の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×