裸の華

著者 : 桜木紫乃
  • 集英社 (2016年6月24日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087716658

作品紹介・あらすじ

怪我で引退した元ストリッパーのノリカは故郷で、自分の店を持つことを決意する。ダンサーを募集すると、二人の若い女性が現れて……。師匠から弟子につなぐ踊り子の矜持を鮮やかに描いた傑作長編。

裸の華の感想・レビュー・書評

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  • 人気ストリッパーだったノリカは、舞台で足の大怪我をしたことをうけ、故郷の札幌に帰りダンスシアターの店を開く。
    バーテンダーと、若い女性ダンサー2人を雇い、店は軌道に乗っていくが。。。
    凛とした姿のノリカが目に浮かぶよう。登場人物それぞれがいい味を出していた。特にオガちゃんのタンバリンは泣けた。

  • ストリップショーの華だったノリカは、足の負傷で踊れなくなった。女40歳、先を案じるノリカの希望となったのは、自分の元に身を寄せた二人の若いダンサーだった。紫乃さんはいつも、ギリギリの環境で喘ぎながらも分相応の幸せを追求する強い女性を描きます。ジリジリと胸を締め付けるような焦燥感はリアルで、苦しい読書です。なのに面白い。ノリカを応援する気持ちは、自分を応援するのと同じかもしれない。紫乃さんの描く女性のように強く潔くなりたいものです。

  • 怪我で舞台を去り、ススキノに戻ってダンスシアターを開いた元ストリッパー。いわくありげなバーテン、新人のダンサーたちとともに店を切り盛りしながら、本当に自分がやりたかったことに気づいていく。

    ストリッパーとしての道を極める姿を、こんなに凛とした女性として描けるのは、作者ならではだろう。背筋を伸ばして努力を重ね、だからと言って決して綺麗事ではなく、生々しい姿も見せる。終盤の師匠の行く末も、目を背けたくなるほど痛々しい。

    結局のところ、何を置いてでも好きな道を最優先したいと望むのタイプの人であるなら、他人が常識的、客観的に見て首を傾げるような選択であったとしても、本人にとってはその道に進むことが一番幸せなのだろう。

    いつもの作品のように、どこかで足元をすくわれてどん底に落ちるのでは…と心配しながら読み進めたが、珍しく登場するすべての人が魅力的で、心根の優しい人ばかり。悪意のない世界はやはりいいもんだ、と素直に胸を撫で下ろして、本を閉じることができた。
    読み終えた深夜、たらこバターとチーズわかめのおにぎり、豚汁が無性に食べたくなった。

  • 知らない世界の、自分には縁のない女たちの話だ、と思っていた。けれど、その距離は私がとっているのではなく、私が突き放されているものなのだ。お前には裸というコスチュームを着て脚を広げる女の矜持なんてないだろう、と。女としてその身一つで生きる覚悟はあるか、と問われているようで。
    交差点の街で客席にちらばっているさびしさを一本一本束ねて舞う女たちにかなうはずもない。呆然と、ページを閉じるしかない。
    女の身体は華だ。女の舞には神が宿るんだ。幸福なんてないこの世で幸福感を与えてくれる救いだ。
    圧倒されました。

  • *舞台上の怪我で引退を決意した、元ストリッパーのノリカは、故郷で店を開くことに。ダンサーを募集すると、二人の若い女性が現れて―。踊り子たちの鮮烈な生き様を描く、極上の長編小説*

    息が詰まるような生々しい感情や痛いまでのリアルさにぐいぐい引き込まれてしまう作品。ノリカの焦りや苦悩、諦めや哀しみが心に沁みます。一見強くて凛とした女性に見えるけれど、矜持一つで胸を張って生きようとしているような姿が切ない。行間にあふれ出る、大人の情緒をじっくり堪能しながら読みたい物語。

  • ススキノというキラキラした歓楽街なのに、どこか退廃的なアナログな臭いが漂うダンスシアターだった。みのりへの複雑の感情の描き方がすごく表現豊かで面白かった。生まれながらにして持った才能への嫉妬、親心のような気持ち、踊りの世界を生きる先輩としての先輩風の吹かせ方など...
    瑞穂とみのりの間が泥沼化しなかったのは、救いだった。この二人の関係はいつ壊れてしまうのだろうとヒヤヒヤしていたので。バーテンダーのJINもミステリアスな魅力ある人物で想像が膨らんだ。JINと関係を持つものだと思っていたけれど、想像を裏切られた。
    読み応えのある長編でした。三日かけて読んだかいがありました。

  • 本作は2015年に小説すばるに発表されたストリッパーもの。『星々たち』の「隠れ家」(2012年)のストリッパーとは設定上は無関係。
    一気読みして、作品より作家に興味がでてきた。

  • ストリップの舞台で怪我をし、脚にボルトを入れたフジワラノリカ40歳。ストリッパーとしてデビューした札幌に帰り、ダンスシアター「NORIKA」を開店。ボルトを外し、再びストリッパー、ノリカとして再生するまでの物語。踊り子の身体は現役スポーツ選手と同じ、否、それ以上か! 裸で踊っても恥ずかしくない体を維持するって、細い太いではなく、すごく大変なことだと。踊り子たちのプライドが全編に溢れています。

  • ほとぼりが冷めたころ図書館にて拝借。新年読了第1冊目。読みやすいものを選んでよかった♪とにかく感想は非常に読みやすい。ラストもばしっと裸の華だし、逆にうまくまとまり過ぎてる感さえもってしまうのは自身がひねくれすぎているのだろうか。

  • 酔うとはあくまで自身の世界観であり、なんとなくやほんの少しのプライドの持ち合わせしかない他人ならば絶対に立ち入らせてはならない領域であり、だからこそ無二で常に味方で孤独な王国と考えることから押し付けがましい通用せざる狭い法の中では他者はただただ苦笑するだけである

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