チンギス紀 六 断金

著者 :
  • 集英社
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レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087716863

作品紹介・あらすじ

金国とタタル族の決戦に、テムジンが出撃する!

完顔襄が率いる金国の大軍四万がタタル族討伐のために動き出した。父イェスゲイをタタル族に暗殺されたモンゴル族のテムジンは、金国の要請に応じて三千騎の出兵を決意する。ケレイト王国のトオリル・カンもまた金国の側に立ち、一万五千騎の陣容を整えた。一方、同じモンゴル族のジャムカは、金国とタタル族の双方を草原の民の敵とみなし、要請に応じない。草原の部族で金国と連合したのは、テムジンとトオリル・カンのみだった。
ウルジャ河付近でタタル族と戦闘中の金軍に加わったテムジンは、メグジン・セウルトが率いるタタル族の大軍に突撃する――。

モンゴルの草原に大きな流れが生じ、それがテムジンとジャムカの運命を変えていく、好評第六巻。

【著者略歴】
北方謙三(きたかた けんぞう)
1947年佐賀県唐津市生まれ。中央大学法学部卒業。81年『弔鐘はるかなり』でデビュー。83年『眠りなき夜』で第4回吉川英治文学新人賞、85年『渇きの街』で第38回日本推理作家協会賞長編部門、91年『破軍の星』で第4回柴田錬三郎賞を受賞。2004年『楊家将』で第38回吉川英治文学賞、05年『水滸伝』(全19巻)で第9回司馬遼太郎賞、07年『独り群せず』で第1回舟橋聖一文学賞、10年に第13回日本ミステリー文学大賞、11年『楊令伝』(全15巻)で第65回毎日出版文化賞特別賞を受賞。13年に紫綬褒章を受章。16年「大水滸伝」シリーズ(全51巻)で第64回菊池寛賞を受賞。『三国志』(全13巻)、『史記 武帝紀』(全7巻)ほか、著書多数。

感想・レビュー・書評

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  • 金国がタタル族を討伐する。金国の要請に応えたのはテムジンとケレイト王国のトオリル・カンのみ。ジャムカは金国とタタル族は草原のの敵と考えており、要請に応じない。テムジンとジャムカの分かれ道になる。
    時は流れていき、ある族では世代交代が起こり、テムジンの子供も大きくなる。友との別れや大切な人がテムジンの身代わりになって死んでゆく、登場人物たちの心の成長が見れる。そういったところ、読み応えがあり、これからも領土がどうなるかとともに楽しみである。

  • 今回はテムジンの仕込みが成果につながった。その点では動きのある巻になっているけど、その分これまでのぐいっと抑え込んだ熱が薄まってしまったように感じられた。何というか戦いの場面が、ま、そりゃそうなりますよね、と結果がわかってしまうほど、テムジンは用意周到にやってきたので、そこに驚きがなくなってしまったようにも感じる。もちろん、読んでいて飽きるわけではない。次巻につながる物語だったととらえたい。

  • 金と組んでタタル族を殲滅し父の仇を打ったテムジンは、キャト氏をまとめる。着々と覇権に向け歩みを進める。一方で交易、牧場、鉱山、人心の掌握と人材の確保、拠点の整備…、次々に足場を固め力を蓄え飛躍の時を待つ。

  • <惰>
    はるか昔に『水滸伝』を読み始めた頃と何ら変わらず.新しい刊が出ると手に入れて読む.
    だが,前の巻よりときが何ヶ月か経ってしまっているので,中身をすっぱりサッパリおもうさまに忘れてしまっている. 登場人物がこうも無限に多いと尚更だ.
    この先もこの著者が生きて書く限りは,こういう体が続いていってしまうのだろう・・. まあ,それも良いが.

  • ようやく動き出した物語。今までの総まとめといったところ。しかし何故「断金」なんだろう?

  • 大きく立ちはだかっていた玄翁を倒し自らの出生の秘密を知ることで本当の大人になったテムジンの飛躍が始まる。テムジンが動き始めたことでジャムカやトクトア、トオリルカン、ジャカカンボといった周辺の雄たちにも変化が起こり、草原全てに何か大きな胎動のようなものが生まれてきた。ある意味、父親が殺され逆境を生き抜いた青年テムジンのサバイバルが完全に終わった巻となったのかもしれない。本筋とは関係ないが、梁山泊の生き残り宣凱の息子が出てきたりすると、何とも懐かしい気持ちになる。宣凱何してるんだろう。

  • 金との繋がりよりもボオルチュとテムルンとの結婚がようやくか!と嬉しくなる。
    玄翁を倒した後はついにジャムカとの戦いになるのか!?草原が一気に動き出したこの章は読みどころが多すぎてあっという間に読み終わる。何十人もの登場人物が出てくるので新しい章が発売されるまでに忘れてしまいそうなものなのにそれが無い。これが北方ワールドだ。この人の描く水滸伝は面白いだろうなといつか読もうと思った。
    ああ、今後が楽しみだ

  • チンギスカンを描く中国歴史小説の6巻目。

    金の要請でケレイト族と一緒に仇敵タタル族を滅ぼしていく話が前半のメイン。
    ただ、遊牧族のほとんどが反金のため孤立していくのですが、テムジンは着々と足場を固めていき、明らかに頭一つ飛び出してきています。
    親友のジャムカともついにたもとを分かち、各族の世代交代問題もあり、次巻では遊牧族統一に向けて一気に進むかも。

  • テムジン以外の人物像も少し読み始めるとするすると顔つきまでもが蘇ってくる。それ程深く読み込んでいるってことないのに、それでも強き男たち、強くしなやかな女たちの姿が眼に浮かぶ。
    草原もそこを駆ける馬たちも、森の狼の姿までも。(私のお気に入りのトクトア、一応隠居生活に入ったようだがこれからもまた登場して欲しい!)
    断金の意味、「あ~~」と後になってわかった。
    まだまだこのストーリーは続いてゆく。本になるのが待ち遠しい。

  • いくつかの大国、それらに翻弄される周辺国。規模の違いこそあれ、現世に違わぬ政事情。敢えてそうしてるのかと思ってしまうから、余計面白い。

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著者プロフィール

北方謙三

一九四七年、佐賀県唐津市に生まれる。七三年、中央大学法学部を卒業。八一年、ハードボイルド小説『弔鐘はるかなり』で注目を集め、八三年『眠りなき夜』で吉川英治文学新人賞、八五年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。八九年『武王の門』で歴史小説にも進出、九一年に『破軍の星』で柴田錬三郎賞、二〇〇四年に『楊家将』で吉川英治文学賞など数々の受賞を誇る。一三年に紫綬褒章受章、一六年に「大水滸伝」シリーズ(全51巻)で菊池寛賞を受賞した。

「2019年 『魂の沃野(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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